ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ベルサイユの子』ほかゴールデンウイーク公開映画

2009-05-01 23:43:55 | 新作映画
----ゴールデンウイーク、いよいよ前半のピーク。
たくさん映画が公開されているけど、
まだまだお話していないの多いよね。
「うわあ。これはヤバい。
もう、すでに今日から始まっているのも…。
ちょっと掟破りだけど、
一口、見どころ紹介ということで許して。
まずは『新宿インシデント』
これは最近、その発言が物議をかもしているジャッキー・チェン主演作。
これまでたばこは吸わない、その映画で人は死なない…と、
“健全映画大使”(ぼくがいま作った造語)を務めてきた彼とは思えない壮絶な映画。
なにせ、歌舞伎町の裏で生きる中国人たちを描いているんだから…。
描写もかなり残酷で、どうしたのジャッキー!?って感じ。
その意欲は買うけど、
これまで彼が作り上げてきたイメージが邪魔しているのが辛い」

---- 『ビバリーヒルズ・チワワ』は?
「これはね。ビバリーヒルズのセレブが飼っている、と言っては失礼か…。
一緒に暮らしているチワワが迷子になるお話。
その場所というのが、最近、世界で最も注目を集めている国メキシコ。
ちょっと、これは上映される時期が運が悪かった気がするね」

----次は『テラートレイン』だっけ。
「もう、これは簡単。
一言で言えば『ホステル』列車版。
東欧を遠征中の大学生レスリング・チームが列車の中で味わう
世にも恐ろしい体験というもの。
でも、そろそろこういう表現も見慣れてきたね」

----あと、『腐女子彼女』というのもあるよね。
「これはまた妙な映画だったなあ。
<腐女子>とは<ボーイズ・ラブ命>の女性。
物語は、この<腐女子>を彼女にした男の苦労話。
初めのうちはそれこそ“驚き桃の木”だったのが、
途中から、超長距離恋愛を軸にした
ありきたりの恋物語になっていく。
ちょっとそこからが長すぎたね」

----さて、いよいよ次が今日の本題。
『ベルサイユの子』
「これは、思っていたのとはまったく違う映画。
ぼくはその予告編から勝手に『シベールの日曜日』の路線をイメージしていたんだけど、
あの映画ほど、子ども目線とはなっていない。
映画は、生活に行き詰った子連れの女性が
ベルサイユの森に入り込み、
そこで体を重ねたホームレスの男に
一方的に子供を押し付けてしまうところから始まる。
ぼくはてっきり、
その後、二人の間には強い絆が芽生え、
“社会が彼らを引き離そうとするのを泣いていやがる子ども”という図を頭に描いていたわけだけど、
お話はそういう方向には進まない。
というのも、この男は、一昔前で言うところのヒッピーみたいなもの。
自分から家を出て、意識的にこの暮らしを選んでいるんだ」

----つまり、対立構造として
“社会”が出てくるわけじゃないんだね。
「うん。
しかも彼は、自分はこのようなアウトサイダー的生き方をしながら
子どもにはきちんとした教育や家族が必要と考えている。
というわけで、映画はここから思ってもいなかった展開を見せる。
観る人の楽しみを奪わないためにも、
その核心に触れるわけにはいかないけどね。
まあ、3回は驚くこと間違いなし。
そしてもう一つ、ビックリしたのは(いやそれが普通か)、
この母親はわが子を完全に捨てたわけじゃなくて、
自分がいっぱしの働ける境遇になったら、
そのときは息子を迎えに来るつもりだったということ」

----へぇ~っ。なかなかオモシロそうじゃない。
「ただ、その語り口が
ドキュメンタリーとは言わないけど、
いわゆる過剰さを排した抑制のきいた演出。
フォーンは知っているだろうけど、
ぼくはこういう演出の映画は苦手なんだ」

----それは知っているよ。
でも、それってただ“泣けない”からじゃニャいの?
「mmmmm……」

 
         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「どれから観るかニャ」いいねぇ


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2 コメント

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そうなんですか・・・ (ひろちゃん)
2009-05-02 02:36:49
えいさん、こんばんは^^
ベルサイユの子は、やはり、私が想像していた感じとは違うみたいですね(^^ゞ
予告編では、とても惹かれるものがあったのですが・・・
子役もかわいいし^^
ギョームは急逝とのことですが、この方の
演技って、えいさん的にはどうですか?
父親譲りで上手いんでしょうか?

この作品は、5月に観たい作品を観て
余力があったら、映画館に行くことに
します。でも、DVDかなあ(^^ゞ

チワワは犬が大好きなので、観ようかなあと
思っていますが・・・
そっか・・・メキシコでしたね(^^ゞ

それから、私のロバート(笑)の路上のソリストは、もうご覧になりましたか?
そちらの感想も楽しみにしています^^
■ひろちゃんさん (えい)
2009-05-02 17:40:17
こんにちは。
ゴョームは、父ジェラールといろいろあったようで、
我が国の、三國&佐藤を思い出しました。
役者バカの父を持つと、やはり辛い。

『路上のソリスト』は、観て一ヶ月くらい経ちますが、
なかなかその気にならなくて…。
でも、いずれ書きます。

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