(原題:Milk)
----この映画って、最近まで知らなかったニャあ。
でもアカデミー賞8部門にもノミネート。
スゴく話題になっているみたいだね。
飲むミルクならフォーンも好きだよ。
もしかして
『スーパーサイズ・ミー』みたいに「食」問題を扱っているの?
「(笑)。いやいや、
これはミルクと言っても牛乳ではなくて人の名前。
1978年11月27日に凶弾に倒れた政治家
ハーヴィー・ミルクを描いたものなんだ」
----ふうん。悪いけど、フォーンはそんな人知らないニャあ。
「ぼくも知らなかったよ(汗)。
彼は自らが同性愛者で、
その人権解放を訴えていった男。
2008年には、カリフォルニア州議会下院が
ミルクの誕生日である5月22日を公的に
『ハーヴィー・ミルク・デイ』と規定。
彼を記念する胸像がSF市庁舎の円形ホールに設置されたようだ」
----映画では、だれが演じているの?
「ショーン・ペン。
そのなり切りぶりはスゴい。
政治家ということで、少し『オール・ザ・キングスメン』と被るところもあるけどね。
恋人のスコットを演じるジェームズ・フランコ、
同じく恋人ジャック役のディエゴ・ルナらとの
熱いキスシーン、ベッドシーンなどは、
まあ、凄まじいとしかいいようない。
ほんとの役者バカだね。
他にはエミール・ハーシュも
ゲイの活動家として登場している」
----そうそうたる顔ぶれだね。
あれっ。これジョシュ・ブローリンだ。
「彼は、ミルクと同じ選挙で当選したダン・ホワイト役。
この描き方が、本作一番のポイントかな。
助演男優賞にノミネートされていることでも分かるように、
政敵として追いつめられていく、
その内面の演技は見モノだよ」
----こういう、一つの大きなことを成し遂げた
アメリカの政治家って短命に終わること多いよね。
ミルクも保守層に狙われたの?
「いや、そういうわけでもないんだ。
この映画、もう一つの特徴は、
その描き方が公平だということ。
あまりミルクをカリスマ的に持ち上げるようなことをしていない。
たとえば、ミルクたちが力を持つようになったきっかけ。
それは、トラック運転手組合と連携して、
彼がカメラ店を開いているカストロ地区のバーを中心に、
クアーズ・ビールのボイコット運動を主導したこと。
クアーズは組合と配送契約を結んでいなかったんだね。
また、さっき反したダンとも
お互いに協力することを約束していながら
さして悩むことも亡く裏切ってしまう。
それがきっかけでホワイトは公職を離れ、
警察の働きかけで戻ろうとしたときには、
市長に手を回して彼の復職の道を閉ざす…」
----あらあ。けっこうな知恵者だね。
「一昔前だったら、
主人公はすべてにピュアな
理想のアメリカ紳士として描かれる。
しかし、そうはなっていないところが、
この映画のオモシロさかな。
まあ、事実、彼がそういう人だったんだからと言われれば、
何も返す言葉はないけどね」
----監督はだれニャの?
「ガス・ヴァン・サント。
実在の人物を違う役でキャスティングしたり、
当時のフィルムを効果的に入れたり、
そうかと思うと、
ミルクが亡くなった後に起こった、
3万人もの人々の追悼ロウソク行進を再現したりと、
さまざまな映像アプローチを見せてくれる。
メジャーとインディペンデントを
自由に往来している彼の作風がよく出た映画ではあるね」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「もはやショーン・ペンは怪物だニャ」
※この映画、好きかと問われると、それは困る度
お花屋さん ブーケ、アレンジメントetc…
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☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
----この映画って、最近まで知らなかったニャあ。
でもアカデミー賞8部門にもノミネート。
スゴく話題になっているみたいだね。
飲むミルクならフォーンも好きだよ。
もしかして
『スーパーサイズ・ミー』みたいに「食」問題を扱っているの?
「(笑)。いやいや、
これはミルクと言っても牛乳ではなくて人の名前。
1978年11月27日に凶弾に倒れた政治家
ハーヴィー・ミルクを描いたものなんだ」
----ふうん。悪いけど、フォーンはそんな人知らないニャあ。
「ぼくも知らなかったよ(汗)。
彼は自らが同性愛者で、
その人権解放を訴えていった男。
2008年には、カリフォルニア州議会下院が
ミルクの誕生日である5月22日を公的に
『ハーヴィー・ミルク・デイ』と規定。
彼を記念する胸像がSF市庁舎の円形ホールに設置されたようだ」
----映画では、だれが演じているの?
「ショーン・ペン。
そのなり切りぶりはスゴい。
政治家ということで、少し『オール・ザ・キングスメン』と被るところもあるけどね。
恋人のスコットを演じるジェームズ・フランコ、
同じく恋人ジャック役のディエゴ・ルナらとの
熱いキスシーン、ベッドシーンなどは、
まあ、凄まじいとしかいいようない。
ほんとの役者バカだね。
他にはエミール・ハーシュも
ゲイの活動家として登場している」
----そうそうたる顔ぶれだね。
あれっ。これジョシュ・ブローリンだ。
「彼は、ミルクと同じ選挙で当選したダン・ホワイト役。
この描き方が、本作一番のポイントかな。
助演男優賞にノミネートされていることでも分かるように、
政敵として追いつめられていく、
その内面の演技は見モノだよ」
----こういう、一つの大きなことを成し遂げた
アメリカの政治家って短命に終わること多いよね。
ミルクも保守層に狙われたの?
「いや、そういうわけでもないんだ。
この映画、もう一つの特徴は、
その描き方が公平だということ。
あまりミルクをカリスマ的に持ち上げるようなことをしていない。
たとえば、ミルクたちが力を持つようになったきっかけ。
それは、トラック運転手組合と連携して、
彼がカメラ店を開いているカストロ地区のバーを中心に、
クアーズ・ビールのボイコット運動を主導したこと。
クアーズは組合と配送契約を結んでいなかったんだね。
また、さっき反したダンとも
お互いに協力することを約束していながら
さして悩むことも亡く裏切ってしまう。
それがきっかけでホワイトは公職を離れ、
警察の働きかけで戻ろうとしたときには、
市長に手を回して彼の復職の道を閉ざす…」
----あらあ。けっこうな知恵者だね。
「一昔前だったら、
主人公はすべてにピュアな
理想のアメリカ紳士として描かれる。
しかし、そうはなっていないところが、
この映画のオモシロさかな。
まあ、事実、彼がそういう人だったんだからと言われれば、
何も返す言葉はないけどね」
----監督はだれニャの?
「ガス・ヴァン・サント。
実在の人物を違う役でキャスティングしたり、
当時のフィルムを効果的に入れたり、
そうかと思うと、
ミルクが亡くなった後に起こった、
3万人もの人々の追悼ロウソク行進を再現したりと、
さまざまな映像アプローチを見せてくれる。
メジャーとインディペンデントを
自由に往来している彼の作風がよく出た映画ではあるね」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「もはやショーン・ペンは怪物だニャ」
※この映画、好きかと問われると、それは困る度
お花屋さん ブーケ、アレンジメントetc…
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(他のタイトルはこちらをクリック→)
これ、とっても楽しみなんです。
なんせ昨年のマイベストが
『イントゥ・ザ・ワイルド』でしたし、
ガス・ヴァン・サント監督の作品も
好きなものが多いですし。
ショーンペンのなりきりぶりはいつもホレボレするのです。
・・・って、えいさん的には「・・困る度。」
なんですかあ・・・(汗)
おおっ。そんな風に言われると
喋りがいがあるというものです。
『イントゥ・ザ・ワイルド』は
ぼくも好きな映画です。
主演のエミール・ハーシュは
そこでショーン・ペンとウマがあったということでしょうか?
実在の人物の映画化では、
今年は『フロスト×ニクソン』も待機。
個人的にはロン・ハワードの
そういう正統派的な作品の方が
ノレルという感じかな。
でも、この映画も
主人公をピュアなアメリカ紳士とは描いていなく、
なかなかの策謀者。
そこはオモシロかったです。
えいさん、かなり早くにご覧になって
いたんですね(*_*;
この映画感動されているかたが多くて
言いにくいのですが、実は自分も
>この映画、好きかと問われると、
それは困る度
と同じなんです(^^ゞ
ショーンペン他キャストのかたの演技は
素晴らしいですし、脚本もアカデミー賞受賞
ですし、素晴らしい作品には違いないと
思うのですが、今ひとつ感動できなかった
私でした(^^ゞ
ミルクが殺されたのが、
主義主張の違いというよりも、
私怨に近い部分があったのがリアル。
その部分は、
思っていたのと違いびっくりでした。
なんて、この映画、ちょっと斜に構えて見ちゃいました。
同じく予想とは違ったのが『ベルサイユの子』。
あっ、少し書く糸口が見えてきた。
しかし青地に白文字でミルクと見ると、どうしてもローソンを連想してしまうのは私だけでしょうか?
にゃむばななさんのコメントのお返事に書かれていた
>政治というのはいかにしてマイノリティをマジョリティに見せて政策を実現させるか
に強くインパクトを受けました。
なるほどって感じです。
居心地の悪さ、これも監督の狙いなのかも。
映画を観て、我が身を振り返させようとしている、
そんな気もしました。
おっしゃるとおり、これは
「マジョリティとマイノリティ」について考える
「トレーニング」の場。
それら監督の意図を汲んで演技する
ショーン・ペンほか役者たちには
もう頭が下がる思いです。
この映画のエッセンスをみつめればみつめるほど
自分自身の感性が「曖昧」になってきます。
それほど突きつけるテーマは鋭いです。
日々、ボヤーと生きているので、
時には、
がツーンと一発、感覚を揺さぶられるのもいい刺激です。
記録・記憶・進行形のものの織り交ぜ具合が絶妙ではなかったですか??
ペンのなりきりぶりには今回もしびれました。
ハーシュも頑張ってました。で、『スパイダーマン』で、毎回私の目を引いていた恋人役のフランコが、光ってました。
ゲイな人のプライベートなシーンも、見ていて特に困るほどではなかったです。
しかし、本国公開時期はすごい歴史と重なりましたね。