ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『CUBE ZERO』

2005-09-13 19:51:32 | 新作映画
----このタイトルのゼロってどういう意味?
「うん。殺人トラップが仕掛けられた立方体からの脱出を描き、
世界的ヒットとなった心理サスペンス『CUBE』。
この映画『CUBE ZERO』はいわばその序章。
時間設定で言うと『CUBE』より前に当たり、
なぜこの“殺戮の迷宮”が作られたかが明らかになる」

----ということは、CUBEのデザインとかも違うのかな?
「そういうこと。
前作(第2作)はクリーンで真っ白。
それがまた逆に怖かったりもしたんだけど、
今回はゴツゴツした金属むき出しの手触り。
『未来世紀ブラジル』あたりのセットに通じるものがあったな。
とは言え、CUBEの仕組みは同じ。
肉を切り裂くワイヤーや体を溶かすウィルスなど、
目を背けたくなる映像は、あいかわらずふんだんに出てくる」

----物語は脱出だけじゃないんだね?
「ネタバレになるから詳しくは明かせないけど、
CUBE内のサバイバルと平行して、
それを監視する者たち二人の姿も描かれる。
そのうちの一人が、
陰謀によってCUBEに放り込まれた女性活動家を見ているうちに、
彼女を助けようと、中に入り込むんだ。
“殺戮の迷宮”からの脱出ばかりじゃさすがにもたないと思って、
今回、このような新たなエピソードを取り入れたんだろうね」

----そのエピソードは効果的に作用していたの?
「『CUBE』の強烈さは、シンプルゆえに生まれたものだと思う。
それと比較すると緊迫感が劣るのは、これはもう仕方がない。
それでも、ふたりの監視者の描き方は興味深いモノがあったな。
組織からの指令が来るのを待つのが仕事の二人は、普段は何もやることがない。
一人はチェスに夢中で、一人は絵を描いてばかり。
第二次世界大戦中、その残虐さの持つ意味に気づかず
言われるがままにスイッチを入れていたという
ガス室の執行人と重なるイメージ。
ある意味、衝撃的だった一作目と比較しなければ、
これはこれで及第点の映画だと思うよ」

      (byえいwithフォーン)

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