ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『エターナル・サンシャイン』

2004-12-24 23:47:47 | 新作映画
------今日は楽しみにしていた『エターナル・サンシャイン』だね。
「そう。チャーリー・カウフマンと、
このしっとりラブのビジュアルの組み合わせが意外でね」

-------結果、どうだったの?
「やはり一筋縄ではいかなかったね。
別れた恋人クレメンタインが自分に関する記憶を
一切消してしまったことを知った主人公ジョエルが、
自分もその記憶を消そうと、彼女が施術を受けたのと同じ医院に出向く。
最初は新しい方の記憶から消されるため、
破局寸前のぎすぎすした感じが呈示されるんだけど、
記憶をさかのぼるに従って、かつての楽しい日々が甦ってくる。
で、これを消すわけにはいかないとジョエルは思い始めるんだけど、
なにせこの施術は睡眠中に行われるため、彼に止めることはできない。
で、夢と記憶の混在した中でジョエルはどうにかして
この記憶を消されないようにと逃げ回る....というお話さ」

------これはオモシロそうだ。
「そうなんだよね。彼が眠っている横では
施術を施す人々が無責任に遊びほうけたりしている。
一方、ジョエルは記憶を見つけられないように、
だれにも話していない恥ずかしい自分の過去に逃げ込んだりする。
そのあたりのシュールな映像が見応え十分。
周囲の人々や壁が消えたり崩壊したり。
また、記憶の中、人の顔ものっぺらぼうになったりとかするんだ」

-------でも、物語としてはワンアイデアにすぎない気がするにゃ。
「ここで終わったら。確かにそう。
ところが、その医院のひとりパトリックがクレメンタインに一目惚れ。
ジョエルとの過去が消されたことをいいことに、
自分がジョエルと同じ方法で彼女にアプローチしていくのさ。
で、なにがカウフマンらしいかって、
これら、過去、現在、記憶が、説明なしに同じレベルで語られる。
そのため、観ている方は緊張を強いられっぱなし。
時制や現実と記憶の差異を
カセットテープなどの小道具、
そしてクレメンタインの髪の色などで表しているんだけど、
正直言って、一度ですべて分かる人がいたとしたら、脱帽モノだね」

------話変わるけど、そろそろ今年の総括やってよ。
「うん、ちょっと趣向を考えてはいるんだけどね」
        (byえいwithフォーン)

※混乱度


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