ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『カンフーハッスル』

2004-11-29 22:13:40 | 新作映画
------これは待望のチャウ・シンチー最新作。
『少林サッカー』がヒットしただけに
プレッシャーは大きかっただろうにゃ。
「そうだね。今回は劇画チックな拳法の達人が続々登場。
物語は単純。冷酷無情な街のギャング団が
豚小屋砦という貧困地区を襲う。
でも、そこに住む住人はその外見と裏腹に
カンフーの技を極めながら普通の生活をしている職人たちや
二度と闘わないことを選んだ家主夫婦など、
ひと癖もふた癖もある人々ばかりが暮らしている。
そこでギャング団は刺客を雇い、
彼らの暗殺を企てるというものなんだ」

------チャウ・シンチーはどんな役。
「これが信じられない役なんだ。
ギャング団の手先となって砦を襲ったり、
最強の殺し屋(ステテコにで草履の眼鏡ジジイ!)を脱出させたり…。
口がきけない少女からアイスを盗んだりもするし、
てっきり、チャウ・シンチーは今回、演出に徹し、
出演も<脇>を楽しんでるだけかと思った。」

------ところがそうではなかった?
「そういうこと。これだと主人公がいない。
変人だらけの集団ドラマになってしまう。
おかしいなと思ったら、最後の最後で彼は突如ヒーローに。
しかし、これにしても全体から見るとほんのわずか。
そのほとんどは、香港映画の伝説の70年代スターたちの技と
彼らのオモシロい表情を楽しむというものだね」

------あのチャウ・シンチー独特のCG映像は?
「これは今回もふんだんに使われている。
しかも映画のパロディとしてね。
ふたりの刺客が琴を奏でたらそこから兵が繰り出したり、
早足での追いかけっこを
足が見えない昔のワーナーのアニメ風に処理したり、
最後には『マトリックス』なみに宙を飛んだり…。
また、それとは別に、ブライアン・デ・パルマ風の長回しや、
『ギャング・オブ・ニューヨーク』風の衣裳、
それに『シャイニング』の血の奔流などもあって、
まさに全編がパロディだらけ。
凝りに凝ったそれらの映像がユエン・ウーピンや、
サモ・ハン・キンポー指導のアクションと絡み合うのだから、
楽しいったらないよね」


(byえいwithフォーン)

※ありえねえ度


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