ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『故郷の香り』(byえいwithフォーン)

2004-11-14 17:47:15 | 新作映画
------『山の郵便配達』の監督って
確か『ションヤンの酒家(みせ)』もあったし、
『暖(ヌアン)』とかいうのもあったよね。
よく作ってるにゃ。
「ぼくもそう思ってたんだけど、
この映画実は『暖(ヌアン)』のことだった。
今度の公開にあわせて邦題を変えたらしい。
というくらいに、この作品については全く前知識がなかったんだけど、
実は香川照之が出てるんだ。驚いたな」。

------『鬼が来た!』みたいに、また日本兵の役?
「違う違う。なんと中国人役」。
-----それは大変だ。言葉の問題があるよね。
「いや、聾唖者の役だから言葉は必要ない。
物語は、主人公ジンハーが都会に出て戻ってくるところから始まる。
彼のかつての初恋の相手ヌアンは
都会の人と結婚して幸せに暮らしていると聞いてたのに、
なんと村でも粗野で知られた聾唖者のヤーバと結婚。
ジンハーはなぜ?と訝しむとともに、
その脳裏に青春時代の甘酸っぱい日々が甦るという話さ。
その過去というのが....
ジンハーはヌアンを好きなのに、
ヌアンは京劇の劇団の青年を好きになり、
村を去って劇団に入りたいという。
その望みが叶うことは、
ジンハーの失恋を意味するのに、
ジンハーは彼女の望みが叶うといいと願う。.....
つまりは、これまで何度となく語られた愛の物語の定番。
ところが、本当の愛は別のところから生まれてくる」。

------わかった。それが香川照之のヤーバだにゃ。
「そう、正直言うと最初は彼の演技、鼻についてたんだ。
いかにもという、聾唖者演技。
日本語で心の中でヤーバの気持ちを考えてるようにしか見えなかった。
ところが、最後クライマックスではセリフが全くないのに、
ヤーバの心の中が痛いほど<声>として伝わってくる。
まさに名演だね。
ちなみに彼は去年の東京国際映画祭で
最優秀男優賞を受賞しているらしいよ」。


※感涙度


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