ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『パニッシャー』(byえいwithフォーン)

2004-10-23 00:23:36 | 新作映画
------おっ、今日はニコニコだね。
「そう、思わぬ拾いものというのはあるもの。
この映画、試写状だけ見たらフィルムノワール、
またはハードボイルドを現代風にクールにやったものって感じで、
観る前は、多分ノレないだろうなと思ってたんだ。
ところが意外やこれがストレートなアクション。
お話は
逆恨みを買って家族を皆殺しにされた潜入捜査官が
最初は復習のために、しかし最後は制裁者(パニッシャー)として
悪と戦うというもの」。

------シンプルだなあ。よくある話じゃない。
「そうなんだけどね……。
うん、ちょっと説明したくなってきた。
たとえば彼と妻の家族が皆殺しにされるシーン。
主人公が潜入捜査官の任務を終え、
リゾート地でみんなで休暇を楽しんでいる。
そこにロイ・シャイダー扮する父親の
孫に言及した泣かせコメントが入る。
…と、こういうのが大事なんだ。
家族の楽しさ、絆の深さをたっぷり見せる。
そのことにより、観る側も彼ら家族に感情移入して、
敵がその幸せな時間を無惨にも一瞬にして断つさまを
哀しみと怒りの感情をもって観ることができる。
ところが最近の映画ときたら…」

-----意味もなく、すぐ大銃撃戦---って言いたいんだろ?
「そう、『TUBE』とかがいい例だ。
ただ、最初は主人公のあまりの不死身ぶりにあっけに取られたね。
胸を撃たれてもガソリン爆発で吹き飛ばされても生きている。
でも、すぐに気がついた。
これって原作がマーベル・コミックスなんだ。
それを監督ジョナサン・ヘンズリーが
60~70年代のアクション映画を研究した上で、
そのタッチに乗っ取りながらアクションに仕上げた。
だったら、多少マンガチックに強くても納得いく。
こっちもそのつもりで付き合えるってわけだ。
さらに言えば、彼を狙いにくる殺し屋も個性的で魅力がある。
ギターを抱えてたり、ロシアの大男だったり。
ザ・ロシアンとの家の中の死闘なんて、
同じようにな設定で戦った『マッハ!』のそれより遥かにキレがいい。
たとえばこちらの部屋で、壁を突き抜ける死闘を演じてるのに、
隣の部屋ではオペラが大音量で流れていてだれも気づかない。
ところが観客にはペラの部屋の窓の向こうに
彼らの死闘が見えている…。
うまいなあ(ため息)」。

-----俳優もよさそうだね。
「主演のトム・ジェーンはクリストファー・ランバートを
思いっきりシャープにした感じ。
ジョン・トラボルタの悪もいよいよ堂に入ってきた。
ウィル・パットンも渋いし、
女優陣もレベッカ・ローミン=ステイモスにサマンサ・マシスと、
適材適所だったね」。

-----ほんと手放し(笑)。ほめるときは徹底してほめるにゃあ。
「あ~、早く続編が観たい」。