ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『いま、会いにゆきます』(byえいwitkフォーン)

2004-10-15 23:17:16 | 新作映画
------『いま、会いにゆきます』って、
社内試写でバンバン予告やってた作品だよね。
「そう、こういうときは自信作ということが多いんだけど、
確かにそのとおりだったね」。

-----竹内結子ってゴーストファンタジーが多いじゃない。
他のとどう違うの?
「うん、一番大きな違いは現世に戻ってきた彼女に
かつての記憶がないということ。
これは最後になって理由が分かるんだけど、
それはさておき、この映画は久しぶりに涙ボロボロの映画。
周囲からも嗚咽が漏れてたね。しかも特に男性に」。

-----物語を少し詳しく説明してくれないかにゃ。
「夫と子供をおいたまま妻が亡くなってしまう。
でも生前、彼女はある絵本を描いていたんだね。
で、そこに描かれたとおり、雨の季節に夫と子供のもとへ戻ってくる。
しかし、その絵本によると雨の季節が終われば、
彼女はまた去っていかなくてはならない。
記憶を失った彼女はそのことを知らないんだけど、
息子が見つけてきた昔の日記を読むうちに、
自分にまつわる大きな秘密を知ってしまう」。

------ふむふむ。それで?
「やがて梅雨があけ、彼女は絵本に描かれたとおりに去っていく。
普通だったら、ここが大きなクライマックスとなるわけだけど、
なんとこの映画ではここからまた新たな物語が生まれてくる。
しかもそちらの方が、より大きな感動を呼ぶ。
実にうまいシナリオだね。
脚本が岡田惠和、監督はこれが劇場デビューとなる土井裕泰。
TVの「夢のカリフォルニア」もよかった、あのコンビだね」。

------でも、その話って原作の貢献度が高いのでは?
「それは原作を読んでないから分からないけどね。
帰りに本買ってきたから後で比べてみるけど…。
でも、照明や美術、撮影、それに雨などの特機と、
すべてが丁寧な仕事で、
この映画をしっとりと仕上げていたよ。
で、なによりも一番感動的なのはラストに
タイトル『いま、会いにゆきます』の意味が分かるところ。
いやあ、テーマと結びついたいいタイトルだわ」。


※追記
夫役の中村獅童を「弱い男」にしたのもよかったです。
パニック障害的な神経症で、人混みや乗り物がダメという設定です。


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