活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

安全より利益を重視した東電旧経営陣が強制起訴されたが「津波予測は不可能」と無罪主張していることは言い訳に聞こえて仕方ない

2017-07-08 21:25:25 | Weblog
2011年3月11日の東日本大震災で東電福島第1原発事故で業過致死傷で強制起訴された東電元会長ら3人の初公判が6月30日東京地裁で開かれました。3人は「当時は事故を予測することはできなかった」と、無罪を主張したそうですが、言い訳にしか過ぎないと思っています。利益優先経営で安全への投資を怠っていたからです。

08年には東電の子会社調査で最大波高「15.7m」の津波が到来する予測をしていました。この予測結果を2人の副社長は認めていますが、元会長は「私のところまで上がってきていない」と関与を否定しています。何のために会長をしていたのでしょうか。トップが知らなかったなんて、そんな会社が日本にあっていいはずがありません。

最近の地質調査では、「貞観地震」が発生した際、同原発周辺まで大津波が押し寄せたことが調査結果で明らかにされています。この貞観地震での大津波の波高を計算していた東北電力の経営陣の一人が、「女川原発」のポンプ位置をかさ上げすることにこだわり、多くの経営陣を説得してかさ上げして、難を免れていたことはあまりにも有名で、話題をさらいました。

歴史に学んだ有能な東北電経営者とそうしなかった無能東電経営者の違いで、今なお、7万人にも及ぶ原発避難者が故郷を追われ、異郷の地でひっそりと生活していることを考えると本当に切なくなります。いずれにしても安全を無視した東電旧経営陣に司法がどう判断するか、目をそらすことは禁物です。



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