活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

往生際悪い朝日新聞社説

2012-04-29 10:10:10 | Weblog
朝日新聞社はよほど小沢一郎元民主党代表が気に食わないらしい。

09年官僚支配の政治しかできない自民党に嫌悪した国民が選んだのは、「政治主導」を掲げた民主党だった。古い政治を続ける自民党政治をつぶさなければ溜飲は下がらなかった。

小泉構造改革による、国民の疲弊とあきらめは頂点に達していた。こんな政治が今後も続くことに我慢はならなかった。

総選挙は「国民の生活が第一」を公約に掲げた民主党が圧倒的勝利を収めた。国民の喜びようは大変なものだった。それはそうだろう。日本の「ガン」自民党による官僚政治追放することができたからだ。

ところがこれを不満とする政官財に加え、マスコミ連合が「小沢つぶし」と「民主党つぶし」を煽動した。根拠の薄弱な小沢の政治資金報告書を足がかりに、「罠」にはめ政治生命を絶とうと、画策の中心に動いたのは、朝日をはじめとするマスメディアたちだった。

小沢が強制起訴されるまでの経緯は、すでに知られたとおりだから省略する。

さて、人権無視とも思える検察審査会による強制起訴裁判は、東京地裁が「無罪」判決とした。完全無罪とは言い切れないが無罪に変わりはない。しかし、4/27付、朝日社説は地裁が政治資金収支報告書記載はうそだったと認定したのだから、政治的けじめをどう付けるのか、説明責任を果たせと主張した。これは理不尽というものだろう。検察が調査して立件できなかったからだ。

この判決に不満であれば、朝日は不服の矛先を裁判長に向けるべきではないか。朝日は同日付、裁判官らを「まじめ・堅実」と評価する記事を掲載していたから、なおのことである。

往生際の悪い社説を読者に提供されても、却って「面白くも何ともない」だけである。

小沢判決で見えてきたもの

2012-04-27 22:06:24 | Weblog
強制起訴された小沢一郎被告に対する、東京地裁判決は26日午前、「無罪」を言い渡した。これを受けて小沢は「私の主張に沿ったもの。裁判所の良識と公正さを示してくれたことに敬意する」とコメントした。

無罪でも本心から喜べなかったのではないだろうか。

この裁判では①裁判長は元秘書との共謀はなかったと認めた。②検察側のうその報告が検察審査会に出されたが、これをきびしく戒めた。③人権侵害の疑いの濃い、検察審査会の起訴議決については有効とした。④04年分と05年分の収支報告書に虚偽記載があった。

以上の判決結果から、「完全無罪」ではなかった。何ともすっきりしない判決で、小沢側は控訴されることも心配しなければならなくなった。

この裁判から見えてきたものは、検察も悪いが小沢も悪いと、しているところである。「痛み分け」は小沢の政治活動に足かせをはめたようなものである。

裁判長らは罪つくりにも、自分たちでこのようなあいまいな判決しか出せないから、検審で控訴して争ってもらいたいとも受け取れる判決をした。また、司法の権力を温存するため、検審側にも配慮していた姿は、「判・検の腐れ縁」が未だに健在であることを証明し、後味の悪い判決内容となってしまった。

裁判長らのプロフィールは「まじめ・堅実」 と報道されていたが、どこがかと問うてみたい。

「脱原発」を偽装する橋下維新

2012-04-26 22:22:54 | Weblog
橋下「維新の会」は希代のペテン師集団である。このペテン師たちにだまされてはならない。

橋下らは関西電力大飯原発再稼働をめぐって、正義面して民主党政権に批判を強めていた。また、再稼働の条件として24日には、8項目の提言を官房長官あて提出した。

これらの振る舞いは、「脱原発」を求める世論を味方にして、自らの「維新の会」を膨張させたい算段にあること、誰の目にも明らかだった。大げさなパフォーマンスは、必要以上に組織を目立たせようとしているだけで、誠実さはまったく感じられないものだった。

以上のことから橋下らが唱える「脱原発」は、偽装されたものと受け止めている。冷静に考えればいいことである。橋下は石原慎太郎の第一の子分である。その親分はきっての推進派である。根っこは同じだから、橋下が世間をだましているだけのことである。

このことを裏付けるように、橋下はつい最近になって、「暫定的に再稼働を認めることはありうる」(4/24朝日新聞)と発言した。推進派に配慮してか懐柔されたかは知らないが、注目すべき変化である。

橋下らが再稼働容認に姿勢を転換することは時間の問題である。そして、橋下らが国民をもてあそんでいた「化けの皮」がはがれるのはもうすぐだ。

小沢は「無罪」を勝ち取れるか

2012-04-25 20:05:05 | Weblog
「陸山会」の土地取引事件で、政治資金規正法違反の罪で起訴された小沢一郎被告(69)の判決が明日26日、東京地裁で言い渡される。

判決の最大の注目点は、秘書との共謀があったかに絞られるほか、検察審査会の起訴議決の正当性も問われること必至となるだろう。

この2点に対して、検察側は共謀を立証できなかったし、でたらめな検事調書が検審に提出されたりと、通常で考えれば小沢の「無罪」は当然だと考えられてもおかしくない。

しかし、政権交代による政治主導を「良し」としない官僚たちのことである。検察と裁判所のなれ合いが戦前・戦後を通じて、まったく変わっていないことを考えれば、「有罪」もありうると考えることができる。それは最近、「裁判官としての良心」がない判決が相次いでいることからも窺い知ることができるからだ。

さて、明日は無罪判決となれば、検察の失墜は計り知れないものとなる。また、在り方そのものが問われることとなる。一方、有罪となれば小沢の求心力は影を潜め、野田執行部や自・公のよろこびようは大変なものとなるだろう。

ところで、裁判所は独立しているというが、これはうそである。政権交代後に小沢をつまずかせたのも司法権力だった。小沢が目障りだからと、罠にはめたのもこれら権力が結託した成果のものだった。権力の構図は何も変わっていない。だから有罪も十分に予見される。

これらの経緯を考えれば無罪のハードルは意外にも高いことがよくわかる。

週2日登庁でふんぞり返る怠慢都知事

2012-04-24 21:58:32 | Weblog
4/23付、朝日新聞夕刊は石原慎太郎都知事が4期目1年を経過してから、都庁には週2日しか登庁していないことを報じた。他人にきびしく自分に甘い、石原の本領発揮である。

訪米中の17日には反共保守で悪名高い、財団にそそのかされて講演し、「東京が尖閣を購入する」と表明した。都民から集めた税金を、私物化し購入費用に充てるというから、何をか謂わんやである。あげくには政府に対して、「吠え面かかせてやる」とまで言い放った。品のない男である。

帰国したときはヒーロー気取りで、取材に応じていたが、フラフラした足取りをテレビ画面上にさらした。これを悟られまいと、場所もわきまえず滑稽この上ない、「敬礼」までして見せた。

齢80を目前に、この有様では都庁の激務に堪えることはできまい。4期目終了まで、あと3年の任期があるが登庁しないで、「職場放棄」状態で困るのは東京都民である。

仕事もしないで、高額の報酬を食む都知事だったら要らない。これ以上の税金の無駄遣いはゆるされない。晩節を汚さないよう、早く引退表明することだ。

説得力ない前原氏の再稼動発言

2012-04-23 22:43:16 | Weblog
福島原発事故は依然として収束する見込みは立っていない。放射線物質の拡散で環境、食料品等は汚染され、日を追って健康への被害が心配される深刻な事態となっている。

原子炉の暴走を、ただ傍観するだけの現在の民主党である。日本に原発は要らないことだけははっきりした。

経団連や産業界の「原発利益共同体」が主張する再稼動要請は、間違いなく日本を破滅の方向に導くもので、この主張に同調する前原政調会長が政権の要職に就いていることは、まことに腹立たしいかぎりである。

その前原が22日、テレビで「原発の安全が確認されれば再稼動させるべきだ」と発言した。その根拠を「保安院と原子力安全委員会があるわけだから」とした。

相変わらず、ものごとを深く考えない単純な男である。国民からの信頼を完全に失った、両機関を無理やり、「権威付け」して再稼動する条件としているが、説得力はなにもない。

両機関がいくら「安全宣言」しても、国民が納得しないことはすでに証明済みである。「脱原発」の動きに抗う、国民感情を読み取れない、前原にもう用はない。

警視庁、AIJ詐欺容疑で捜査に着手

2012-04-08 20:00:21 | Weblog
警視庁はAIJ投資顧問(東京都中央区)を詐欺容疑で週明けにも捜査に乗り出す方針だという。(4/8朝日新聞)

AIJは顧客の厚生年金基金から預かった、年金資産約2000億円の大部分を、運用の失敗で消失させた。監督官庁の金融庁が体たらくのため、いまだに消失額が確定しない有り様だ。

AIJに運用を任せていた基金は全国94に上る。資産の半分以上を任せていた基金は存続さえ危ぶまれる。それどころか年金が減額され、生活設計ができない受給者が多数出ることが心配される。

AIJのような投資顧問業は全国300社近い。小泉・竹中時代の金融の規制緩和により、「雨後の竹の子」のように生じたものだ。この規制緩和により、悪徳業者でも参入は容易になった。

AIJのような怪しい業者はいないのか。今後の心配は尽きない。

規制緩和される前は、基金の運用は信託銀行などに限られていた。小泉・竹中らの新自由主義者による「売国政策」で、わが国の金融市場は一網打尽に踏み荒らされた。

この結果から推察できることは、運用損はAIJだけでは収まらないはずである。外部からの監査を受けていない、投資顧問業も半数を数えていることがこれを裏付ける。要するに、かなり「いい加減」な業界だという印象である。

誰もが常識的に、このように感じるのだが、金融庁の動きはまったく鈍い。「他人事」としか思ってないようでもある。金融庁の無責任がAIJ不正の素地になったことも否定できない。AIJの詐欺容疑は明らかだ。警視庁の捜査着手は待ちに待ったものだ。一刻も早い全容解明が期待される。

鳩山イラン訪問に首相中止要請の愚

2012-04-07 21:52:06 | Weblog
鳩山由紀夫元首相が6日イランに向け出発したが、出発前の4日、野田首相が訪問を中止するよう、要請していたことが分かった。

イランはアメリカに原爆投下された、わが国に対する最大の理解国だ。その理解国に対し、前原政調会長までが「イランに利用されないよう願っている。いま行くべきタイミングではない」とTVの番組で語ったというが、それこそ「余計なお世話」というものだろう。

そんなことを心配するより、石油製品の高騰を招いている同国からの輸入制限の緩和をはかることが先決ではないか。青天井のガソリン価格は生活に大打撃を与えているからだ。

アメリカの手先、野田、前原の「売国政治」より鳩山の方がまだ増しだ。

マスコミが消費税の真実報道しないわけ

2012-04-01 22:48:30 | Weblog
消費増税法案が3月30日閣議決定された。マスコミはこれを大歓迎した。各社は消費税が最も不公平な税制度であることを隠し通してきた。トヨタやソニー、キャノン、パナソニックなどに「輸出戻し税」が還付されていることなどがその一例である。

09年分の還付金上位10社だけで、8000億円を超えるから政府の「社会保障財源にする」という説明は、まったくのごまかしということになる。

いまマスコミはネットの普及で視聴者離れ、読者離れが加速、経営状況は苦しい。広告収入も収益源であるが、広告主はマスコミの論調に目を光らせ、気に食わない報道には広告を制限することで臨んでいる。だから「消費税は大企業がよろこぶ税」などと本当のことを報じたら、途端に広告収入が途絶えることとなる。

間違っても大企業が輸出戻し税で、年間3兆円を超える還付を受けているなどと、真実を報道することはマスコミ各社の首を絞め、致命的打撃を被る羽目となる。大企業の機嫌を損ねてはいけないよう気を配る。すべてが広告収入が欲しいために。

これがマスコミの実体である。財界・大企業の手先は国民に消費税の真実を伝えない。堕ちるところまで堕ちたものである。