活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

厚労省は追い出し部屋で経営トップを聴取せよ

2013-01-30 08:38:16 | Weblog
厚労省は大手企業で広く存在が認められている、「追い出し部屋」の実態を5社から事情聴取した。(1/29: 朝日新聞)5社とはパナソニック、NEC.シャープ、ソニー、朝日生命保険である。いずれも性懲りもなく、リストラばかり続ける、競争力を完全に失った「青息吐息」の企業ばかりである。

厚労省は立ち入りした結果、退職強要は認められなかったとしているが調査は甘過ぎる。無理やり追い出し部屋に異動させられた職員本人から聞き取りした形跡はない。必ず企業の犯罪が存在するはずだ。そうでなければこれほど問題が顕在化するはずがない。

人間の尊厳が脅かされる追い出し部屋は、人事部や総務部あたりに立ち入り調査しても核心に迫ることができないことは、過去の例が証明する。このような部署で、埒が開いたことがないからである。

これを突破するには経営トップからの直接聴取が欠かせない。厚労省には説明を求める権限がある。遠慮することはない。そして、その結果を国民に包み隠さず公表することである。トップが語った言葉は重みがある。なによりも企業犯罪の牽制になるからだ。

体罰事件で学校支配欲全開させる橋下大阪市長

2013-01-15 09:28:11 | Weblog
教師をひたすら憎むことしか知らない橋下徹大阪市長が市教委に対し、「来年から原則、校長全員を外部から採用したい」と放言したことが報じられた。(1/14:朝日新聞)

これが本心ならば、市立校の校長は能力がないということになる。市立桜宮高校の体罰事件を利用した、「学校支配欲」が透け透けであり、民間登用の短絡的思考に呆れるばかりである。

橋下のイメージするところは、橋下の意のとおり動いてくれる「ロボトミー校長」である。そんな校長は要らない。

校長になれる人材は、民間にしかいないというゆがんだ橋下の教育観。そこには教育権力を一手に収めたい、「よこしま」な橋下の裏の顔を覗き見ることができる。

いつも思い付き発言で市民を焚き付ける橋下一流の手口、責任をとらない男に教育行政を語る資格はどこにもない。

石原慎太郎親子の堕落した仕事ぶり

2013-01-12 19:10:58 | Weblog
東電福島原発周辺でゼネコンによる、「手抜き除染」が横行していると、今月4日、朝日新聞が大々的に報道した。除染作業の発注元は環境省であり、その組織のトップは石原伸晃大臣である。

今月4日は役所の仕事始めだったが、石原はこの日は登庁しなかったという。後日、記者が登庁しなかった理由を問いただしたところ、当の石原は「覚えていない」と応えたという。嘆かわしいことだが、こんな「無責任男」が環境大臣なのである。。

仕事始めの翌々日の6日になってから、やっと大臣本人と省幹部が今後の対応を協議したという。それまでは登庁しなかったというから、石原に大臣としての資質が備わっていないことだけは確かである。

思い出されるのは大臣の父の石原慎太郎前都知事も行政の長としては「失格」だった。週に2日しか登庁しなかったことで、働きぶりはすこぶるいい加減だった。

石原親子に共通する底知れぬ堕落ぶりは見るにたえない。 親が親なら子も子ということだろう。

読み応えある記事を提供した朝日新聞

2013-01-01 20:12:00 | Weblog
昨日31日付、朝日新聞1面トップ「限界にっぽん」は読み応えがあった。

内容はこうだ。パナソニックが人員削減するため、本社から遠く離れた地域に、子会社をつくり希望退職に応じない社員を子会社に配属させていた。子会社での仕事は単純作業で、辞めるように仕向けていた組織だと、社員の切実な訴えが掲載されていた。

人員整理を進めるパナソニックのなりふりかまわない手口は、人間の尊厳を徹底して破壊することにある。おぞましさを感じたと同時に、「終わりの始まり」との感触を強くした次第である。もうけることしか考えない経営理念の欠如したパナソニック経営者が、幹部に対してリストラを強行するよう、指示していることが手に取るようにわかった。

パナソニックといえばリーマンショック以降、あちこちの工場で「派遣切り」したり、「偽装請負」したりと労働トラブルが絶えなかった。世界的企業でも、これだけ労働法制の違反を重ねたら、もうおしまいだ。

従業員を粗末にあつかう企業が、グローバル競争に勝利できるはずがない。待っているのはただ坂道を転げ落ちる「衰退」だけである。いまの電機業界を見れば、うなずけるはずである。

読者は覚えているだろうか。朝日新聞が06年4月に偽装請負の告発キャンペーンを張ったことを。これは「キャノン」や「松下電器産業」(当時)が法令違反の「偽装請負」を繰り返し、各地労働局から是正指導を受けたことが紙上に掲載された。

御手洗富士夫経団連会長と中村邦夫副会長の企業が堂々と法の網をくぐっていたのである。「キャノン」御手洗と「松下」中村が思いついたことは朝日に対して、「見せしめ」の広告停止だった。「卑劣な二人組」であること、当時、あまりにも有名になった。広告打ち切りは朝日にとっては大打撃だった。

ところで読売、産経では常に大企業の顔色ばかりを伺っているから、朝日のような迫力ある記事は期待することができない。「社会の公器」とは名ばかりの新聞社である。 ここまで記事にした朝日執筆陣に敬意するとともに、今後とも正義のペンを鈍らさないでもらいたい。