気軽に洋書ミステリー

家にいてもすることがないおじさんは考えました。このままではボケる。そうだ!好きなミステリーを英語で読もう!英語力???

Missing by KARIN ALVTEGEN

2009-12-13 18:22:10 | 読書感想

18歳になったSybyllaは 、裕福な家庭に育ちながらも 厳格な母のしつけに耐えられずに精神錯乱をおこし、精神病院に強制入院させられた。その後、その病院を脱け出し、以後14年間、彼女は家族の追及を逃れるために 就職もせず、ホームレスとして生活してきた。

ホームレスとしての彼女が 今 もっとも関心があることは今日の食事と宿を確保すること、そのために彼女は唯一家から持ち出した高級スーツに身を包み、下心をもって接近してくる男達をだまして高級ホテルの食事と部屋を確保していた。
ある晩、彼女はいつものように出張でストックホルムに来ていた男をひっかけるが 翌朝、警察のドアのノックに だましたことがばれたと思って、取るものもとりあえず、慌ててホテルを逃げ出す。

やがて、彼女は新聞の報道から 騙した男が体が切り刻まれた残忍な状態で殺されたこと、彼女が容疑者であることを知る。しかも 彼女の顔写真も載っていた。

彼女は ホームレスである自分の話を警察が信じないと思い、警察に出頭することをやめる。なけなしの金で 髪型を変え、ホテルなどに泊まることは無理だと考え、かって こっそり使っていた空き家に留まる。その間にも 真犯人は残虐な犯行を繰り返し、彼女は新聞のトップを飾る凶悪犯として指名手配される。しかも、彼女が隠れ家として使っていた空き家に出入りするところを 人に見られ警察に通報され、彼女は寸でのところで逃げる。

行く当てがなくなった彼女が 最後に思いついた場所は 彼女が昔通っていた学校の屋根裏部屋だった。
そこで 彼女は授業をさぼって休息をとるためにあらわれた15歳の少年Patrikと出会う。

彼女は 18歳の時 厳格な親の目を逃れて こっそり若者とデートしていた。 親がそのことを知ったときは 彼女は妊娠しており、やがて生まれた男の子は 彼女の意向を無視して養子に出されていた。

自分の息子と同じぐらいのPatrikに親近感を抱いた彼女は 好奇心旺盛なPatrikに請われるままに 自分の身の上話をする、自分が殺人犯として指名手配されていることも。Patrikは彼女が指名手配されていることにおびえるが やがて彼女が無実であることを知る。

そして 彼は彼女に 真犯人がいるのを知っているのは自分たちだけであるから 犯人探しをすべきであると提案する。

****感想***

2009年 MWAのノミネート作品。
表紙の裏にunputdownable と書いてあるが 本当におもしろかった。家だけでなく 通勤電車のなかでも読み続けた。

裕福な家に育った一人娘のSibyllaが 裕福であることにプライドをもたせるための厳格なしつけを母親から強制されて、気づいたら友達は誰一人なく 孤独な学生生活を送り、そのしつけから精神錯乱をおこしてしまう過程が現在の彼女の生活の描写と並行して描かれていく。

そして現在、誤って指名手配されても 頼る人もなくひたすら逃げ続ける生活。孤独な彼女の生活、ほとんど会話はなくひたすら彼女の心象風景が描写されている。
なんか読んでいるとせつなくなっていく。そんな彼女がPatrikに会った瞬間からの物語の展開が良い。

ミステリとしては あまりにも簡単に犯人にたどりついてしまい、ちょと物足りないが それなりに犯行の目的が説明されており納得できる。最後の結末も ホロッとくる、良い終わり方で満足。

 


2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
面白そうです (梔子)
2009-12-23 13:30:13
おひさです。今年もそろそろ終わりですね。
これ、読んでみようかな?
いいクリスマスと、良いお年を!
返信する
お久しぶりです (daydreamer)
2009-12-23 21:11:24
こんばんは 梔子さん!
あいかわらずあちらのブログに書き込んでいるのですか?
僕は かなりPBを読んでいるのですが英語を読む能力は進歩してません^^;

梔子さんも 楽しいクリスマスとすてきなお正月を!
返信する

コメントを投稿