気軽に洋書ミステリー

家にいてもすることがないおじさんは考えました。このままではボケる。そうだ!好きなミステリーを英語で読もう!英語力???

Stone Cold by David Baldacci

2009-01-25 12:41:08 | 読書感想

美貌の女詐欺師Annabelleは国家の陰謀を監視する組織Camel Clubを結成している風変わりな4人組みの男たちに助けられ殺された元夫の恨みを晴らした。しかし、彼女はAtlantic Cityのカジノ界のボスで、母を殺した敵でもあるJerry Baggerから4000万ドルの大金を詐取したことから 彼に命を狙われていた。彼女は詐取に加わった仲間の一人がBaggerに捕まって殺されたことを知り、自分の身も危ないと知り、海外への逃亡を考える。しかし、Camel ClubのリーダであるStoneに自分たちが助けるから ここに留まるように説得される。

StoneはBaggerについて調査すべく、Camel ClubのメンバーのReubenMiltonに彼が経営するカジノに偵察に行かせる一方、親友でシークレットサービス・エージェントのAlexには警察関係にBaggerに関する資料がないか調査を頼む。Alexは司法省がBaggerについて関心を持っており、証拠さえあれば すぐにでも逮捕する用意があるという情報をStoneに伝える。
Stone達は 彼が犯した犯罪の証拠を見つけ、彼をFBIに逮捕させれば Annabelleも逃げる必要がなくなると考え その手立てを考える。

そんな中、Stoneはかっては彼の上司で、今は宿敵である前国家情報局の局長Carter Grayから面会を申し込まれる。Grayは 、StoneやGrayがCIAの極秘組織(トリプル・シックス)に所属していた時の同僚だった男3人が、ここ2ヶ月間の間に自殺や事故に見せかけて殺されているという情報を Stoneに告げる。しかし、Stoneは公式には死んだとされており、彼が命を狙われることはありえなかった。Grayの意図がわからないまま 立ち去ったStoneは Grayが その夜、ガス爆発によって死んだとの知らせを受ける。捜査にあたったFBIは事故だと考えていたが、現場を見たStoneはGrayは他の仲間と同じように殺されたと断定する。

Grayの死について何の痛痒も感じないStoneだったが、数日後、彼が埋葬されているとされる墓が掘り起こされているのを見て 愕然とする。そして、Stoneは先日のGrayの面会の意図を理解する。Grayは、Stoneに暗殺者の存在を教え、 彼にトリプル・シックスの仲間を殺し、自分の命を狙っている暗殺者を探して殺させるか、または逆に 暗殺者によって自分の弱みを握っているStoneが殺されることを望んでいた。
Stoneは墓を暴くように指示したのがGrayであり、彼が生きていることを確信する。

StoneはGrayの仕打ちに憤りを覚えながら、暗殺者の標的となったことで Camel Clubの仲間やAnnabelleに害が及ぶことを心配して身を隠すことを決意する。だがAnnabelleの身を心配した彼は Alexに彼女たちの手助けをするように頼み、自分は暗殺者の調査を開始する。

一方、Stoneのおかげで詐欺師の父と仲直りしたAnnabelleは、父の考えをもとにBaggerに母を殺したことを自供させ、彼を刑務所に送るためのコンゲームをBaggerに仕掛ける。

***感想 ***

この作品は 前作のCollectorsを読んでいないと面白さが半減すると思う。

Stoneの人間としての生き様がすごい。かって、国家のために尽くし、国家によってひどい仕打ちを受けながらも、自分に恨み言をいう資格がないと悟っている。しかし、他人が国家の犠牲になることは断じて許さないという信念が感じられる。彼はホワイトハウスの前に テントを張り、”I WANT THE TRUTH”と標語を掲げているが この標語の意味がこの作品でよく分かった。

各キャラクターの設定がよくできていておもしろかった。特に、暗殺者のHarry FinnはSEAL(米海軍特殊部隊)出身の凄腕の男だが 家族もちで 子供たちのイベントには必ず出席するマイホームパパでもある、そして、この二重生活を一刻も早く終わらせたいと願っている。けっこう憎めない性格。

また、 あるキャラクターが 最後に見せる行動は なるほど このキャラなら こういうことをするかと感心。

ただ、前作のCollectorsでは縦横無尽に活躍したAnnabelleが 今回はちょとおとなしめだったのが残念。


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