ゲンマ・７０

迷いの水の中にいる魂よ
嘘で作った寒い自分を捨て
もう浮かんで来い

愛の姿を盗み
愛の下手な真似をして
愛のふりをしている
その愚かしい自分を捨てよ

自分というものは
自然に自分でいるだけで
そのまま愛になるものなのだ
それを馬鹿にして
嘘で作った自分で
愛の芝居をすることは
あまりにも愚かなことだ
本当の自分を痛く苦しめる

そんなことをしなければならないほど
自分は馬鹿なものだと
自分で決めつけているからだ

おまえは
自分で作った重い鎖で
自分を締め上げているのだ
それはそれは苦しい

もうやめよ
奥底にねじれた矛盾を隠したまま
まっすぐな愛のふりをするのは
それをやればやるほど
おまえは真実からはがれて
滑稽な嘘芝居になる

苦い罪を飲み込み
涙の中に本当の自分を抱きしめ
もう浮かんで来い

サビク・５５

もう
嘘寒い芝居をするのは
やめなさい
人に見せるために
嘘で作った自分を演じるのは
やめなさい

一人の部屋にいるとき
あなたはどんな自分を
自分に見せるのか
嘘をついている自分がつらくて
疎ましくて
だらだらと悩んでいるのではないか

逃げることのできない自分から
逃げようともがいている自分が
苦しくて苦しくて
いっそ消えてしまいたいと
心をかきむしっているのではないか

そんなあなたの苦しみは
自分を馬鹿にすることから起こるのです
それをやめれば
あなたのすべての苦しみは終わるのです

だから
本当の自分を馬鹿にして
嘘で作った自分を演じるのを
やめなさい
そんなことをしていれば
あなたは矛盾の波にどんどん取り込まれ
しまいには本当の自分を壊してしまう

あなたが逃げ続けている
本当の自分自身こそが
あなたを救える唯一の存在です
その自分自身に目覚め
神が創ってくださったそのままの自分の
すばらしいことを知り
永遠に本当の自分を生きていきなさい

それだけで
すべての苦しみは消えるのです

スピカ・５９

なぜあなたは
神が創ってくださった
素直な自分を殺してまで
嘘の自分を生きようとするのか

それは
苦いことをしてしまった
自分がつらいからだ
できることなら
すべてをなかったことにしてしまいたいほど
自分のしたことが苦しいのだ

苦いことをした自分を消すために
苦いことをする
ますます自分が嫌になり
また苦いことをする
本当の自分から逃げ続けている限り
あなたの罪は深まってゆくばかりだ

もうやめなさい
嘘で作った自分をかぶり
本当の自分を忘れようとするのは
そんなことをやればやるほど
あなたは罪に崩れてゆく

苦いことをした自分を認め
すべてに償ってゆくと誓い
本当の自分に帰りなさい
そこにこそ真実の幸福がある
あなたが夢に描いていた
永遠の平安がある

神の定めた命に
真素直に生きるとき
人間は最も幸福なのです

フォマルハウト・１９

馬鹿者ほ
愛を見捨てて
嘘を選んだ

嘘の方が楽だからだ
忌まわしい自分の業と
正面から向き合わずに済む

嘘で作った自分を
激しくきれいに整え
これが本当の自分だと
偽った

神の悲しいため息が
吹き抜ける中を
馬鹿者は
上手に作った偽物の自分を
見せびらかして歩いている
これこそがすばらしい自分自身だと

哀れな奴め
偽りの仮面の奥で
虫のようにうごめいているものがある
それは何だ
忘れ去った記憶の中に生きている
悩ましくうごめく影は何だ

運命との約束を果たさないまま
美しい自分になれると思っているのか

嘘でごまかした自分にどっぷりと浸かり
愛のふりをして愛のつもりでいる
馬鹿者よ
そのあきれてものも言えぬ小芝居を
振り捨てよ

神はおまえのすべてを
見抜いている
それなのに
永遠に嘘で生きるつもりだと
言うのか

アラドファル・２６

罪を犯した人を
責めすぎてはなりません

人はよく
罪を犯した人を見ると
正義の大上段に立って
みんなでその人をいじめることがあるが
それはいけません

罪を犯した人を責められるのは
それによってつらい目にあった人だけにしなさい
何も関係ない人が
人をいじめる愉悦を味わうために
罪を犯した人を責めるのはよくない

なぜなら
人は間違いやすい生き物
何も悪いことをしたことのない人など
いないからです
自分もまた間違ったことをし
それを償うこともせず
放っておいてある人もいるからです

通りすがりに
罪を犯した人を見たときは
その苦しみと償いの日々の重さを思い
ひそやかに愛を送ってあげなさい

神の導きのもと
正しい道に帰ってくることができるようにと
心の中で祈ってあげなさい

そうすれば
愛が高まり
あなたは美しい人になることができる

罪を犯した人を
責めすぎてはなりません
自分もまた
償いの日々にあることを思い
愛を送ってあげなさい

ミネラウヴァ・３７

嘘をついて
ねじれた心のまま
まっすぐな人間のふりをするでない

あなたはその嘘を守るために
たくさんの人間を苦しめているのだ
それでどうして
自分は神の道にまっすぐな人間だと
誇ることができるのか

愛のまねごとをして
どんな良いことをしても
あなたのその自分が嘘ならば
何にもならないのです
神が冷たい目をして
去ってゆく

技術を尽くして
どんなに本当らしく装おうとも
嘘は嘘なのだ
苦い人間の罪の陰で
本当の自分が
どんどん馬鹿になってゆく

馬鹿なことはやめ
すっきりと嘘を脱ぎ捨て
本当の自分に戻りなさい
生暖かい嘘の幸せが去り
しばし寒い思いをするだろうが
自分に目覚めれば
すばらしい幸福が待っている

神が創られたそのままの
美しい本当の自分であるとき
あなたは最も幸福なのだ

スピカ・５８

愛をばらばらにして
深紅の仮面を作り
あなたは自分にかぶせた

愛とはこういうものだ
こういうことをするものだと
愛の姿を盗んで
愛に似たものを
嘘で作った

なぜそんなに
上手に嘘をついてまで
愛になりたがるのか
そんなことをしなくとも
自分とは自然に愛になるものなのに

あなたは
嫌なことをしたことがある
自分が嫌なのだ
できることならそこから永遠に逃げて
嘘をついたまま
愛になりたいのだ

なぜなら
愛は美しいから
みんなに愛されるから

あほうよ
愛のふりをして
みんなをだまして
愛を搾取しようとするのですか
それは愛ではない

本当の愛になりたいのなら
すべての嘘をかなぐり捨て
本当の自分に戻りなさい
そして神にも人にも頭を下げて
正直に償っていきなさい

どんなに上手に嘘をついても
それでは愛になることはできない
あなたの本当の自分は
深紅の仮面の陰で
じくじくと痛む傷のように
あえいでいる

本当の自分こそが
愛なのです
あなたは嘘をつき続けることによって
せっかくのその愛を
苦しめ続けているのです

アルデバラン・５０

いい加減にしないか
嘘ばかりの人生を
まだ生きていくつもりなのか

おまえのその顔
その体
その人生
すべては人からの盗みで作った
偽物なのだ

そんな嘘ばかりの自分を
誇らかに打ち出して
自分はいいやつだと
うぬぼれることほど
馬鹿なことはない

本当の自分は
そんなものではない
存在することそのものが
美しい幸福であるという
まことにすばらしいものなのだ
そのように
浅はかなプライドを
満足させようとするような
薄っぺらいものではない

もうやめよ
嘘で作った偽物の自分が
どのように美しく見えようとも
それはおまえではない
本当のおまえは
全然別のものなのだ

自分の真実から
これ以上逃げるでない
逃げればますます
おまえは腐っていく
おまえの大切な本当の自分が
どんどんつらいものになっていく

もうやめよ
もう二度とするでない
恥ずかしいその嘘をかなぐり捨て
本当の自分に戻って来い

ミネラウヴァ・３６

美しい自分になりたいのなら
いやらしいことはやめなさい

本当の自分に見せかけた
偽物の自分を
どんなに美しく磨いても
あなたは救われない

見栄えの良い自分を
手に入れるために
あなたはいやらしいことを
ふんだんにやっているのだ
人から良いものを盗み
ずるいことで自分をごまかし
いかにも良い人間に見えるように
うまくうそを作っているのだ

そんな自分を
どんなに上手に生きても
あなたは救われない
形ばかりの嘘の森に迷い込み
魂が疲れていくばかりだ

もうこの嘘ばかりの世界は
だんだんと崩れてくる
真実の愛の世界が立ち上がる

すべてが苦いことになりきる前に
その嘘で作った自分を
切り捨てなさい
そして本当の本当の自分に戻り
すべてをやり直すのだ

本当の自分に目覚めれば
自らを救うために
一番良いことをやることができる
自然に自分をやるだけで
美しい自分になることができる

その自分を馬鹿にして
嘘で作った美しい自分を
永遠に生きていこうとすることは
あまりにも愚かなことなのだ

アンゲテナル・２０

この世界の
すべての存在は
愛です

愛以外のものが
この世に存在したことは
ありません

ですがあなたがたは
あまりにも悪いことをやりすぎ
愛の限界を超えて
とうとう
愛ではないものというものに
なってしまったのです

神がおつくりになった
麗しい自分というものを
ひどく馬鹿にし続けて
とうとう壊してしまった馬鹿者というものに
あなたがたはなってしまったのです

もうそうなってしまっては
やり直すことなどできない
あなたがたは壊れた自分を抱いて
自分で自分をつくりなおさねばならない
それがどのように果てしない道であるか
あなたがたはまだわかってはいない

救いはないわけではない
壊れた自分にも解脱をすることができる
本当の自分自身に目覚め
自分を救うべく
あらゆることをなしていきなさい
永遠をかけて
新たに自分をつくりなおしていくのだ

もはや別れの時はきた
あなたがたは神のいない世界へと
向かわねばならない
あまりにも悲しいことだが
あなたがたは
愛ではないものとして
このすばらしい愛の世界に
拒否されるのです