時代の変わる風を感じて
あなたがたはもう
豊かなものを孕んでいる
受胎というものは
女性だけが味わえるものではない
はるかな高みから来る予感を
魂の中に受け止め
人は新たな自分を孕むものなのだ
変り映えのしない日々を
生きているかに見えて
内部でうごめく胎児のような
もうひとりの自分がいら立っている
早く産めと
ささやいているものがいる
つねに
自分と同じくらい近くに
それはいる
いや
それは自分自身なのだ
明日になれば
生まれるかもしれないその嬰児を
あなたがたは今
苦しく孕んでいるのだ
産みの苦しみが
どんなものであるかはまだ知らない
だが
やぶれかぶれになってでも
産み放ってしまいたい
自分を
本当の
自分を
この世界に
自分自身として
自分を産みたい
産まれたい
本当の自分として
叫びたい
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