月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
コメントはゲスト・ルームにのみお書きください。

ルクバー・16

2017-04-12 04:15:03 | 詩集・瑠璃の籠

こんな馬鹿な自分などいやだと言って
何もしたくないと言って
俺のことは全部おまえがやってくれと言って
他人にたかりついて
離れないような馬鹿は
もう人間ではないと言われ
人間世界を追い出されるのだ

いいものは誰もいない
馬鹿ばかりがいるところで
誰にも相手にされず
永遠に
誰か俺をたすけてくれ
誰か俺をたすけてくれと
叫び続けて
かなうことのない思いに苦しみ続ける
馬鹿になるのだ

その苦しみから逃げるには
いやだと言って逃げている自分を
正面から受け入れて
自分がやってしまったことのすべてに
始末をつけるために
自分で動き始めることだ
最低限
それを教えてやりさえすれば
もうおまえは完全に救いの種を持っていることになる

神は冷ややかにお前を見るだろう
嘆き叫んで訴えても
手を差し伸べてくれはしない
自分で自分を背負うことが
永遠の救いであることを
おまえはもう知っているからだ
それを実行しようとしないことは
誰でもなく
おまえの責任であるのだ

何もしようとしないから
苦しいのだということが
最低限わかるようになるまで
おまえを育てることができれば
ほとんど子供のためにやる神の役割は終わったと言ってもよい
あとはおまえがやらなければ
何もない

いつまで阿呆に逃げているつもりだ
自分でやらねば
だれも自分のことをやってはくれない
孤独の境涯に閉じこもり
永遠に自分の馬鹿を守っているつもりか
自分を守っているつもりで
自分を馬鹿にし続けていることに
まだ気づけないでいるのか

阿呆よ




コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« デネボラ・6 | トップ | 常の掲示板 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

詩集・瑠璃の籠」カテゴリの最新記事