ちゅう太ブログ

将棋の棋士です。日常をのんびり綴ります。

辛抱

2016年05月21日 | 対局
竜王戦 対田中(寅)九段

矢倉系の序盤戦。先手の趣向を見て、右四間に構える。
相手の鋭敏な序盤感覚についていけず、作戦負けを耐える展開になった。

辛抱を重ねて終盤戦へ。
少し足りないだろうな…という決戦の順に踏み込み、
相手のわずかなミスに乗じて何とか形勢をひっくり返した。
辛勝、だった。

自分の現状を受け入れ、改善することに集中する。
毎日を大切に過ごしていきたいと思う。
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横須賀指導対局とtvkハウジングプラザ将棋まつり。

2016年05月03日 | 将棋関係

GWらしく? 二つのお仕事に行ってきましたので、その報告です。

まずは4月29日、横須賀・按針将棋サロン、指導対局会から。

横須賀・按針将棋サロンさんには以前にもお世話になっており、
今回が二回目の指導対局会です。
高浜女流2級とご一緒させていただきました。

今回は4面指し。
モバイルプリンタとノートPCを持参して、棋譜プリントのサービスを行いました。

また、今回は新しい仕組みを導入。
指導レベルを3段階に設定して、自由に選んでいただく形にしました。

天使モード(優しい)
普通モード(普通)
鬼モード(厳しい)

で、今回、この「指導対局レベルカード」を作ってみました!
(いらすとやさんのイラストをお借りしました。
 ありがとうございます!)



皆さん、そもそも指導のレベルを指定することにあまり慣れておらず、
戸惑っていた方もいらっしゃいましたが、
趣旨を理解していただくと、
「私は鬼モードで」
「私はやさしい指導希望なので天使モードにしてください」
などなど、楽しそうに指定してくださいました。

今回、改めて感じたのは、指導対局に求めるものは、
人によって本当に様々だなあ、ということです。

上達したい、という方もいれば、
単純に強い人と指したい、という方、
駒落ちの勉強をしたいという方。
プロに勝ちたい、と気合を入れる方。

また、指導対局を受けるのが初めてという方もいれば、
教室等で定期的に指導対局を受けている方、
既に10人以上の棋士との対局経験がある方。
(中には50人以上という方も!?)

指導の達人になると、
そうしたニーズが、訊かなくても大体分かるそうです。
しかし、私にはまだ難しいですし、
私よりも経験の少ない若手棋士はなおさらでしょう。

この指導対局レベルカードを使うだけで、
指導対局を受ける前のほんのわずかな時間でも、
ある程度のニーズをくみ取ることが可能です。
少なくとも、優しい指導対局を希望する方に、
裏定跡や上手の秘策を用いることがなくなりますし、
厳しい指導を希望する方に対して、
基本定跡であっという間に負けてしまうこともなくなります。

次に、5月3日、TVKハウジングプラザ横浜将棋まつり。
これは、将棋イベントの中では珍しく、住宅展示場の敷地内で行われます。
席上対局、プロの指導対局、サイン会、子供大会、青空将棋大会などなど、
盛りだくさんの内容です。
もちろん、将棋以外にもモデルハウスを好きなだけ回って楽しめます!

さて、今回の私の任務(?)は、11時からの一般指導対局と、
午後からは子供大会で負けてしまった子達の指導対局です。

一般対局では、横須賀・按針将棋サロンで初めて使用した、
指導対局レベルカードをちょっと進化させてみました。

こんな感じ。



今回は5面指しに備えて5セット作りました。
(カード入れは100円ショップで3枚入り100円でしたから、
経費は計500円です)

今回は、「二枚落ち、鬼モード」という方が2名いまして、
このお二人が強いのなんの。
上手の鬼作戦にも的確に対処して、見事勝利でした。

こういう対局の時に、やはりレベル指定は有効だなあ、と感じます。
もし、このお二人に基本定跡で、特に厳しく指すこともなく、普通に指していたら、
上手があっさりと負けてしまい、指導を受ける側も物足りない感じが残るかもしれません。
(と言って、二枚落ちを勉強し始めた方に今回と同じスタンスで指すわけにはいきません)

午後からは大会で負けた子達への指導対局。
とにかく、たくさんの子がいますから、
このケースでは、レベル指定も棋譜プリントサービスも行いません。
8面指しで、一人でも多くの子と指すことが重要、というシュチュエーションです。
短い感想戦の中でも、

「今日の将棋で良かった点」
「直したいところ」

を一つずつ伝えるようにしました。


指導対局の時間を、
少しでも楽しんで頂く、
少しでも上達につなげて頂く。
そのためにできることを、今後も少しずつやっていこうと思います。

両イベントにご来場くださいました皆様、
横須賀・按針将棋サロンの皆様、
tvkハウジングプラザの皆様、
日本将棋連盟神奈川県支部連合会の皆様、
関係する全ての皆様にお礼を申し上げて、今回の報告とさせていただきます。
ありがとうございました!


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小さな援軍

2016年04月27日 | 対局
竜王戦 対田中悠五段

角交換系三間飛車の最新型に。
表面上は地味な、しかし水面下に激しい変化を抱える、神経戦が続く。

不利になる順を避け続けるような苦しい展開の中、
粘りが功を奏して棋勢が好転する。
終盤のヒヤリハットが一つあったが、
結果的には良い踏み込みで、勝ちを収めることができた。

先日、子供スクール横浜校で、生徒の一人に誕生日プレゼントをもらった。
手作りのポケットティッシュ入れで、
これを対局に持って使用することにした。
この小さな援軍が、勝負所で力になってくれたのだと思う。
次の対局も、ベストを尽くして頑張るよ。
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濃密な一日

2016年03月14日 | 対局
竜王戦 対近藤正六段

相手の中飛車に対して三間飛車に。
そして相手が左穴熊に組む展開になった。

少し模様がよさそうなだと感じていたが、
それでも優勢とは言い切れないと見て、千日手に。
後手番としてはまずまずの一局だった。

続く指し直し局は、ゴキゲン中飛車に対して超速を挑んだ。
駒得を実現しても、駒の効率の悪さと玉の薄さに悩まされ続けた。
終盤ははっきりとした勝ちを逃し、惜敗。

指し直し局まで指すと、一日、ぎっしりと詰め込んだ感じがある。
この日得たものを、今後も生かしていく。
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新しい視点

2016年02月27日 | 対局
棋王戦 対中川八段

横歩取り。
序盤の要所で耐え、徐々に盛り返して十分な態勢を築き上げる。
ただし形勢は微差で、二転三転の難解な終盤戦が繰り広げられた。

秒読みの中、致命的なミスを犯し、それでもなんとか頑張り、
負けた。
そう思っていたし、感想戦の結論もそうだった。

しかし、翌朝激指に解析させたら、全く違う答えが返ってきた。
致命的なミスをしたと思った局面でも、こちらが優勢と示しているのである。
そして、最終盤で全く気付かなかった一手を示してきた。

自分が選んだ手は、実は間違っていなかったのだろうか。
「間違えたと思ったこと」が間違いだったのか?
全く新しい視点を得て、もう一度頑張ろうと思った。
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横浜国大将棋サークル若葉会、指導対局会。

2016年02月16日 | 将棋関係
ふとしたつながりから、
横浜国大将棋サークル若葉会の指導対局の依頼を受けました。

関東大学将棋連盟のリーグ戦で、初参加から4期連続昇級を果たし、
昨春一旦B1級に陥落したものの、昨秋A級に再昇級をしたとのことで、
今春は2度目のA級参戦となるそうです。
また、大学に入ってから将棋を覚えた女子会員も数名いて、
強豪から初級者まで、幅広い層の部員が所属しています。

横浜国大将棋サークル若葉会のブログはこちらです

今回は、まず会員全員と指導対局。
8面指しを数回に分けて行いました。

今回の企画を行ってくれた横国大OBのIさんが、
事前に私のブログの指導対局アンケートを会員に配布してくれたので、
ある程度の情報が分かっての対局です。

内訳は駒落ち半分、平手半分くらいで、
平手では戦型の希望も多々ありました。

「ノーマル四間飛車をやりたいので、居飛車で指してほしい」
「角換わりを指したい」

という大まかな希望が多い中で、

「横歩取り、23銀型で24飛とぶつける形を指したい」

という超具体的な希望もありました。
これだけ見ても、序盤研究の熱心さが分かります。

指導対局終了後は、1時間弱の時間で序盤講座を。
事前に頂いていたテーマで、テキストを基に解説します。
相振り、相三間飛車の急戦変化やゴキゲン中飛車のおススメ作戦など、
振り飛車系統の講座でした。

場所を変えて懇親会でも、将棋に関する質問が続々と。

「棋士の脳内の将棋盤ってどうなっているのですか?」
「振り飛車穴熊ってもうダメですか?」
「プロが引き角戦法を指さないのはなぜですか?」
などなど、小考を余儀なくされる質問も(笑)

将棋が好きで、活気がある。
いい集まりだなあ、と感じました。
棋士の私としては、それだけで、とても嬉しいのです。

改めて、会員のみなさん、そして企画、運営で多大なご協力を頂いたIさん、
ありがとうございました。

※記述を若干訂正しました。大意は変わっていません。
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中盤の課題。

2016年02月08日 | 対局
王将戦 対北島七段

角換わりの最新型。
最近流行の、後手が攻め合い志向で戦う展開である。

仕掛け後の難しい変化を乗り切り、わずかな優位を得て中盤に進む。
そして、二択の場面があり、ここで間違えてしまった。
両方の順を丁寧に読んで判断する、という基本ができていなかった。
以下、捨てた手順よりはっきりと劣る展開になり、負け。

どの局面を急所と考えるか、ということについて、
改めて考えていきたいと思う。
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遠征二日目、桑名へ。

2016年02月06日 | 将棋関係
四日市と桑名は特急で一駅の距離です。

場所は桑名囲碁将棋サロン庵(いおり)。

(当日の様子をブログに書いていただいていました!)

ここはユニークなスペースで、
囲碁将棋をはじめ、オセロやその他のボードゲームも各種揃っていました。
子供同士でウノをやっていたり、
親子連れでプエルトリコをやっていたり。
また、レンタルスペースとして、絵本の展示会も行っていました。

桑名の駅前で交通の便も良く、
何か人が集まる時のハブになる場所だと感じました。
オープンしてまだ新しいそうです。

さて、会場に着いてご挨拶した時に、

「思っていたよりも穏やかな方ですね」

と、初対面であまり聞かないフレーズが。
どうやら、今回のイベントに使用した写真が、
指導対局中の鋭い視線を盤上にぶつけていたもののようで、
かなりギャップがあったようです。
そういえば、同じことを前日、「まっさん」でも言われたような…。
おかげで労せずして良い第一印象を獲得(笑)

今回は12時から15時まで指導対局です。
前日に続いてきてくださる方もいましたし、
今日が初めての方もいらっしゃいます。
指導を受ける中には小学生の兄弟もいました。
お兄さんの方は8枚落ちで互角の勝負。
弟の方は10枚落ちで苦労しながらも、
上手玉の詰む形を的確に作り、見事勝利。

帰りはお土産をたくさん頂いて帰宅。
赤福の2個入りって初めて見ました。
これ、ちょっとしたお土産に最適ですね。



以上、二日間の遠征が終了です。

改めて、
両イベントにお越しいただいた皆様、
一日目の会場を提供していただいた「まっさん」様、
二日目の会場を提供していただいた「桑名囲碁将棋サロン庵」様、
宣伝、告知にご協力いただいた皆様、
そして、両イベントを1から手作りしていただいた、
主催であるKOMAの会の皆様(瀧本様、高見澤様をはじめ、多くの方々)に、
この場を借りてお礼を申し上げます。
ありがとうございました。
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四日市イベント報告。

2016年02月01日 | 将棋関係
先日告知した、

「上野裕和五段指導対局会/上野裕和杯将棋大会」

の報告です。

新横浜から新幹線に乗って名古屋まで一時間半。
名古屋駅から四日市駅が約30分。
序盤完全ガイド等をかばんに詰めての小旅行です。

今回は指導対局と「最新の振り飛車講座」がメインです。

指導対局では、最近行っている「指導レベルの要望を聞く」ことを実施。

「天使モード(優しい)」
「通常モード(ふつう)」
「鬼モード(厳しい)」

の3つから選んでもらう形にしました。

詳しい問診票の記入や、棋譜印刷サービスは、
諸条件により、必ず実施できるとは限りません。

しかし、この指導レベルの設定は、ほぼどんな時でも可能ですし、
私以外でも、誰でもできることです。
そして、その効果はかなり高いと思います。
(指導する立場の皆さま、もし機会があれば試していただき、
 感想を頂けたら大変うれしいです)

指導対局に何を求めるかは、お客様によって全く違います。
とにかく勝ちたい(あるいは勝った上で学びたい)という方、
逆に全力で負かしに来てほしい、という方。
普段応援している棋士と指せるのを楽しみにしてきた方。

そうしたニーズは、
特に、イベントで初めて対局する場合は、
何もしなければ知ることができません。

そこで、上記の希望を聞くだけでも、
優しい指導を希望している方に厳しい手を指し続けることはなくなりますし、
厳しい指導を希望している方に基本の定跡通り指し続けることもなくなります。
天使モード希望の方には、時折アドバイスもつけるといいと思います。
(指導対局の達人になれば、
 あえて聞かなくても非言語情報である程度判断できるかもしれませんが、
 私には限界があるし、そもそも定跡選択の数手目までに知る必要があります)

また、こちらから一言訊くことにより、
その他の希望がある場合でも、言いやすくなるかと思います。

一般的には、女性の方は優しい指導対局を希望される場合が多く、
ほとんどの棋士はそのように指導対局を行っていると思います。
私もその方針で長らくやってきたのですが、
先日、ある女性ファンから、
「棋士のみなさんは(自分が女性なので)優しい指導対局をしてくれるけど、
 本当は厳しく指導して欲しい」
というお話を聞きました。

確かにその通りです。
全体への方針としては正しくても、
やはり、個々のニーズにお応えするのがベストです。
(同じ方であっても、
 その日の気分や目的によって、
 指導レベルの希望が変わる場合もあるでしょう)

そして、それはお客様から言ってもらうのを待つのではなく、
こちらからお聞きするべきではないか、
と最近になって思うようになりました。
(ご自分からおっしゃって頂けるケースもあります。
もちろんそれはそれでありがたいことです)

ちなみに、今回は「鬼モード」を選択する方が多く、
普段は指さない「奥の手」の定跡を発動しました。
(二枚落ちは初手△32金から強引に矢倉に組む順など)




さて、指導対局の第1部が終了後、最新の振り飛車講座を。
時間的に見て、居飛車編と振り飛車編、両方をやることは難しく、
事前に希望を聞いた結果、振り飛車編を行うことになりました。

ワードで作成したテキストを配って講座開始。
ここ30年の振り飛車対居飛車の歴史を簡単に確認した後、
「先手振り飛車の最新事情」
「後手振り飛車の最新事情」
の二つに分けて解説しました。
質疑応答の時間では、様々なご質問を頂き、盛り上がりました。

その後、再び指導対局を行い、並行して行われた将棋大会の表彰式。
そして打ち上げ→二次会のカラオケ、と盛りだくさんの展開でした。

打ち上げでは「鼻笛」という珍しい楽器の演奏もありました。
また、カラオケでは「みかんのうた」という衝撃的な歌で、
腹筋が崩壊しそうになりました。
(本当に笑いが止まらず、苦しかった…・笑)

KOMAの会の皆様、
イベントにお越し頂いた皆様、
会場を提供し頂いた「まっさん」様、
お世話になりました。ありがとうございます。

→翌日の桑名指導対局会の報告に続く
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1月31日(日)桑名囲碁将棋サロン庵にも伺います!

2016年01月20日 | 対局
30日の四日市イベントに続き、
翌日31日にも桑名で指導対局を行うことが決定しました!

詳しくはこちらをご覧ください。

時間は12時〜15時、
一局3000円(席料別)で承ります。

多くの方にお越しいただければ嬉しいです!
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