chuo1976

心のたねを言の葉として

ⅩⅩⅩⅩⅦ「星を追う子ども」を観る聴く、 『エイガニッキ』 SASHI-ハラダ  2016/11/28

2016-11-28 05:24:10 | 文学

ⅩⅩⅩⅩⅦ「星を追う子ども」を観る聴く、   『エイガニッキ』 SASHI-ハラダ  2016/11/28

  時代背景はいつだろうか、どうも、昭和の半ばの時代の様だが、50年代か60年代の少女、線路に聞き耳を立てて、列車の来ない事を確認して、鉄橋を渡る、そして、山に、秘密の隠し場所、何でもあるのだ、そして、山の岩場のステージのごとき山頂に、父から残されたか、ラジオをオンにして聴き入る、そこに聞こえてくる響き、外の世界の響き、何事、祈りの音だろうか、いつもの猫とともに、寝そべって、一人孤独に、家に帰ると、誰も居ない、父は既に死して、母は看護師故に帰りも遅く、夜勤もあるのだから、一人で食事の用意、猫のためにも、そして、猫に魚を与えて、お休みと寝床に、そんな窓から見える山のステージの青い光り、学校、教室、授業、教師、友達、一緒に帰ろうと、でも、彼女には仕事が、米を買い、運び、そして、なによりも、また山に、線路に耳を傾けて、こうして主人公の一日が反復されて、鉄橋に、だが、なんと、大きなゴジラの様な化け物が、迫り来る、そこに助けに現れた少年、彼も怪我するが、見事に川底に怪物は落下、主人公を助けるべく二人して川に飛ぶ、列車を遮る怪物、そして、子供らを見かけて急停車する運転士、連絡を受けた刑事たちが捜索、川に落下している化け物、何事、不明なままに、腕に怪我した少年、隠し場所から消毒液を取り出して手当てする主人公、少年は笑みでキス、困惑の少女、初めての事に、慌てるばかり、少年はどこから現れた、そして、消える、あの響きの主は彼だったのか、少女の恋、失われた少年、悲しみ、学校では、妊娠した先生に代わって男の先生が、彼の語る、古典、古事記、神話、世界の神話、黄泉国、生死、再生、果たして、主人公は先生が妻を失っている事を聞いて、彼を訪う、聞かされる、神話、死した者の世界、そして、死した者の再生、その世界に入るための出入り口、妻を失ってから、悲しみの中、そんな研究を続けている先生、こうして、主人公は、山でまた少年を見かける、消えた少年の弟なのだが、その少年を狙う軍隊の兵士、ヘリコプター、何が、少年を追いかけて、なんと、追いかける兵士のリーダーは新しく遣ってきた男先生だった、彼は少年を追って黄泉国に、妻を再生させるために、その先生に何故かついていく主人公、先生に、君は何で行くのだと、判らない、少年を失ったからか、幼くて父を失ったからか、少年は、死を覚悟で人の世界に遣ってきた、ここでは生き延びられないのに、弟は、兄の残した青い石を取り戻すべく派遣された、今、川の中に石を見いだし、その用向きも終えて戻るのだ、そこに付いていく先生、主人公、斯くて、廃墟、迷宮の中に、アラブとも、アジアとも、沙漠とも、岩場、緑、世界を、時代を感じるのだが、いつの、どこの、過去の、未来の、知られざる世界、消えた少年の響き、歌、叫び、祈り、弟は、巫女様から叱られる、未だ、人の世界に青い石が残っていると、これでは、人がこの国にやって来るかも知れないと、直ぐにまた戻って取り戻せと、その石は主人公のラジオに遣われて居た石、父の残した石、ならば、父は、どこか死の世界と関係していたか、先生と主人公と猫、巫女の言葉で遣ってきていた少年の弟が、戻るべく黄泉国の入り口に、入り口の化け物、始まりの鉄橋の化け物と同じだろうか、未知の世界の門番、、黄泉国の入り口を守る化け物、猫が化け物の前で、見張り、猫故に動かない化け物、その隙に彼らは通り過ぎる、こうして新たなる世界に、どことも判らないままに、そんな最中に、一人取り残された赤ん坊を彼らが助けて、赤ん坊の部族の元に、礼として生かされて、でも、兵士たちが追いかけ狙う、剣を振りかざし、弟は、今や、巫女様たちの言葉よりも、連れ立ってきた主人公たちを助けようと、兵士らを倒すのだ、斯くて、彷徨い来た先生と主人公の旅が続く、猫は助けた赤ん坊の部族に残って、猫は彼の仕事を全うしたか、主人公たちをここまで連れ来る仕事が与えられて居たか、死人を運ぶ巨人の化け物、赤い眼をした黒い幽霊、襲いかかる、逃げ惑う彼ら、先生の過去、夢にうなされて、戦闘地域、どこだ、撃たれ、倒れて、妻は時期に死する覚悟、死した後も、忘れないでねと、先生は、どこに派遣されていた、世界の戦闘地域、まさに、近代、戦闘、国家、宗教、権力、軍事、教師、知識、先進国、こんな人々が世界を席巻する、妻を失う、さて、恐怖の絶壁に、主人公は崖を降りられず、先生一人が底に向かう、残された主人公と赤い眼の黒い化け物、少年が助けて、またしても飛ぶ、落下、この反復、始まりは川で、今、黄泉国に向かっての崖っぷちで、先生は、斯くて、不可思議な蜘蛛状の巨大な眼が沢山付いている怪物の前に、怪物は死した妻の魂を入れる肉体を用意しろと、そこに現れてしまった主人公、先生は主人公の肉体を利用しようと、傲慢、少年は止めようとするが、しかし、一人の肉体では、収まり付かないのだと、妻を再生出来ないままに先生は己の眼を失う、結局、妻を生かせない、妻の姿に再会するばかり、失う事の在り方、生き方を学ぶ事、それもまた幸せ、これでは、現実の悲劇を何でも肯定することにならないか、失っても幸せなどと、斯くて、主人公と少年と先生が、旅立つのだが、ここに現れた黄泉国とは、アラブの事、アジアの事、アフリカの事、中南米の事、未だ国ならぬ国の事、彼らからの響き、主人公に届けとばかり、祈り、悲鳴か、癒やしか、これを聞いた主人公、その音の響きの根源を求めて、先生は、近代人の知性の傲慢の旅人、主人公は先生とともに遣ってきた、彷徨う、世界に、何を見る、単なる日本ではあるまい、まさに世界、過去ばかりか、死の世界ばかりか、未来の世界とも、黄泉国から少年が、娘を誘いに、死を賭して、こうして、未知の世界の音を聞いた主人公、少年は消えたが、少年の残した形跡を消すためか、、青い石を戻すべく弟が、遣わされて、これを逆に利用する先生、始まりの鉄橋での少年と舞い降りるのは、主人公の死では無かったか、少年に導かれて、川の中、少なくとも疑似の死では在るのだ、先生もまた、世界の最前線での戦闘の死を背負って、戻るべき少年の弟と死の世界に、廃墟、中世、近世の部族抗争、先生の最前線は現在もまた同じ抗争世界なのだと、神々とも、幽霊とも、化け物とも、飛行船という棺とも、肉体も魂も分裂し彷徨い、いや、肉体や魂という纏まりすら危うい世界、現実とて、何も変わらない、先生の再会した妻とは、そもそも再会すらしたのだろうか、最前線で戦う先生の妻とは何で在ったのだ、夫婦とは、主人公の父も早くに消えて、母は看護師、担任の先生は妊婦、50年代、60年代が問われているのだ、夫婦が家族が、何をしていたのだ、私たちは、例え私が生まれる前としても、私はそこで何をしていた、そこに少年からの音が響く、この音を聴くべく、主人公は疑似死を味わい、先生とともに黄泉国に、今、過去とも未来とも付かない旅から如何にどこに帰還する、時空間を越え出た生も死も含みこんだ多様な声と視線に晒されて、それらを背負うべく、外から問いかける少年、響き渡るその音を発する、その少年の、君の名は、

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札幌国際芸術祭

 札幌市では、文化芸術が市民に親しまれ、心豊かな暮らしを支えるとともに、札幌の歴史・文化、自然環境、IT、デザインなど様々な資源をフルに活かした次代の新たな産業やライフスタイルを創出し、その魅力を世界へ強く発信していくために、「創造都市さっぽろ」の象徴的な事業として、2014年7月~9月に札幌国際芸術祭を開催いたします。 http://www.sapporo-internationalartfestival.jp/about-siaf