猫を抱いて象と泳ぐ小川 洋子文藝春秋このアイテムの詳細を見る |
私は映画にしても本にしても、
基本的にハッピーエンドじゃないと好きになれない面があり、
こんな年になっても子供っぽい。
小川洋子さんの小説は手放しでハッピーな本ではなく、
私好みとはいいきれないお話が多い。のに、
なぜか次の作品を読みたくなるし、心に残る本が多い。
読み終わった後の余韻の長さがひときわある。
例えてみると水にポトンと落ちた波紋がどんどん広がる感じ。
寓話とリアリティさが絶妙。
そしてロウソクの炎のようなほのかな温かさが心に染み渡る。
私がお気に入りだった「ミーナの行進」。
でもこの本も忘れられない一冊になりました。
今回の題材はチェス。小川さんは小説の中で、
「チェスは詩。チェスは海。チェスは人。
駒の動きには、人の生きた証しがそのまま現れる。」
と説明していました。
今とってもチェスがやってみたいです。
もしもできたら私はどんなチェスをするんだろう