教科書検定意見撤回を求める「9.29県民大会」から5年教科書に沖縄戦の真実をー9.29県民大会5年目の集会
日 時:2012年9月29日(土) 午後6時半~8時
場 所:沖縄市民会館(中ホール)
集会内容 1.5年間の経過報告 高島伸欣さん(琉球大学名誉教授)
2.講和『慶良間諸島、渡嘉敷島の「集団自決」を語り継ぐ』 吉川嘉勝さん(元教員)
3.9.29県民大会から5年目のアピー . . . 本文を読む
昨年4月21日に最高裁が梅澤裕氏と赤松秀一氏の上告を棄却し、大江健三郎氏と岩波書店の勝訴が確定してから1年余になる。大江・岩波沖縄戦裁判は、慶良間諸島における「集団自決」(強制集団死)の軍による命令や強制を否定し、さらに教科書記述の削除や変更、沖縄における自衛隊強化をも視野に入れて、右翼・歴史修正主義者たちによって組織的に取り組まれたものだった。 裁判は大江氏と岩波書店の全面的勝訴となった。しか . . . 本文を読む
3月28日午後1時半から渡嘉敷村の慰霊祭が白玉之塔で開かれた。
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2012-03-29_31686/
慶良間ツツジが咲き残るなか、沖縄戦の犠牲者に向けて哀悼の言葉がつづいた。式次第は以下の通り。
一、開会の辞 渡嘉敷村副村長 大城良孝氏二、式辞 渡嘉敷村村長 座間味昌茂氏三、黙祷 司会 座間味村民生 . . . 本文を読む
以下の文章は4月27日付琉球新報に掲載されたものです。
大江・岩波沖縄戦裁判の傍聴を重ねて印象に残った場面がいくつかある。中でも忘れられないのが、2007年11月9日に行われた原告・梅澤裕氏の本人尋問の一場面である。大江・岩波側代理人の近藤卓史弁護士が〈『沖縄ノート』を読んだのはいつか?〉と尋ねた。梅澤氏は〈去年読んだ〉と答えた。 一瞬、呆気にとられたような雰囲気が法廷内に流れた。 . . . 本文を読む
下記のサイトで大江・岩波沖縄戦裁判の控訴審判決文を読むことができるので紹介したい。
http://okinawasen.web5.jp/
同裁判について考えるためには、判決文を全文読んでおく必要がある。これから「集団自決」(強制集団死)の問題を考える上でも必読の資料となるので、多くの人に読んでほしい。
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平成21年(オ)第191号平成21年(受)第224号
決 定 当事者の表示 別紙当事者目録記載のとおり
上記当事者間の大阪高等裁判所平成20年(ネ)第1226号出版差し止め等請求事件について、同裁判所が平成20年10月31日に言い渡した判決に対し、上告人兼申立人らから上告及び上告受理の申立てがあった。よって、当裁判所は、次のとおり決定する。
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琉球新報と沖縄タイムスの電子版で、大江・岩波沖縄戦訴訟について最高裁が原告の上告を棄却し、大江氏と岩波書店勝訴の一・二審判決が確定したことが報じられている。
http://ryukyushimpo.jp/uploads/img4db10a20c4ea6.pdf
当然の結果ではあるが、まずは大江氏と岩波書店の勝訴確定を喜びたい。
裁判は終わっても、教科書検定問題や沖縄戦をめぐる歴史認識の . . . 本文を読む
昨日3月26日は65年前に慶良間諸島の阿嘉島などに米軍が上陸し、沖縄戦が本格的に始まった日である。そして、慶留間島、座間味島で「集団自決」(強制集団死)が起こった日でもある。戦争の犠牲になった人たちの冥福を祈りたい。
千葉県にある国立歴史民俗博物館(以下歴博と略す)の第6展示室「現代」で、沖縄戦における「集団自決」(強制集団死)の解説文から日本軍の関与を削除したことが問題になっている。沖縄では . . . 本文を読む
【軍の関与を消去、曖昧にする狙い】
今回の教科書検定では、文部科学省の調査官によって、「集団自決」に関する記述が次のように「修正」されている。
山側出版社「日本史A」
〈申請図書の記述〉
日本軍によって壕を追い出され、あるいは集団自決に追い込まれた住民もあった。
〈修正後〉
日本軍に壕から追い出されたり、自決した住民もいた。
東京書籍「日本史A」
〈申請図書の記述〉
日本軍が . . . 本文を読む
【障害となる沖縄戦の記憶】
だが、米軍再編と連動した沖縄の自衛隊強化が、全て円滑に進んでいるかというとそうではない。宮古島の下地島空港の軍事利用については、地元に強い反対の声がある。下地島には民間専用のパイロット訓練施設として三〇〇〇メートルの滑走路がある。島の位置や滑走路の規模からして、自衛隊だけでなく米軍もその軍事利用を望んでおり、それに呼応した一部議員の画策によって二〇〇五年三月には、当時 . . . 本文を読む
初出は『世界』(岩波書店)2007年7月号。文中の役職、計画、年数等は2007年6月時点のものです。雑誌掲載時の傍点は表されていません。
「ある教科書検定の背景ーー沖縄における自衛隊強化と戦争の記憶」
【辺野古沖「事前調査」への自衛隊投入】
〈日本本土の政治家が、民衆が、沖縄とそこに住む人々をねじふせて、その異議申し立ての声を押しつぶそうとしている。そのようなおりがきたのだ〉(大江健三 . . . 本文を読む
昨日29日は午後から那覇に行き、県庁前広場で開かれた「9.29県民大会決議を実現させる県民集会」に参加してきた。集会は沖縄県老人クラブ連合会・県婦人連合会・県PTA連合会・青春を語る会・県青年団協議会・県子ども育成連絡協議会の6団体が主催し、約1000人(主催者発表)が集まった。「集団自決」の強制記述を削除させた検定意見の撤回と記述復活という2年前の県民大会の決議を実現させるため、新政権に要請行 . . . 本文を読む
8月7日付の本ブログに〈『鉄の暴風』を訴えなかった理由〉という文章を載せた。それに対して「狼魔人日記」というブログで江崎孝氏があれこれと書いている。私が沖縄タイムスと連絡を取り合って上記の文章を書いたと捉えているようだが、現実から遊離した思いこみの激しさと憶測だけで書き飛ばすいい加減さは相変わらずだ。
ところで、江崎氏が8月10日に書いた文章の中に富村順一氏の『沖縄戦語り歩き』(柘植書房)とい . . . 本文を読む
『うらそえ文藝』第14号の星・上原対談の中で、上原正稔氏は次のような発言をしている。
〈上原 だからね、渡嘉敷村でも座間味村の人たちでも、実は赤松さんと梅澤さんには感謝しているわけですよ、というのは、彼らが黙っているお陰で、彼らを悪者にしたてあげているお陰で遺族年金がもらえているわけですから〉(256ページ)。
上原氏が言う〈彼らが黙っている〉というのは、「集団自決」は隊長命令によるものと . . . 本文を読む
『うらそえ文藝』第14号に編集長の星雅彦氏と上原正稔氏の対談が載っている。その中で両氏は、大江・岩波沖縄戦裁判で原告の梅澤氏・赤松氏らが、なぜ『鉄の暴風』(沖縄タイムス社)を訴えないのかと議論している。星氏は〈なぜそうならば『鉄の暴風』を訴えないのか。そこに何か秘密があるような気がする〉〈そう、『鉄の暴風』の間違いに対しては、訴えるべきだろうし、抗議して謝罪させることだってできるはずだったのに… . . . 本文を読む