きままに

太陽と緑と空気ときままな人生。
晴れの日はノラに、雨の日は…

原爆の日

2008-08-06 | Weblog
原爆が投下されて63年、広島の方々は今日の朝をどんな気持ちで迎えられたのだろう。長崎・広島の人たちは、戦争を知らない世代の人たちでも、この日は特別な気持ちで迎えたのだと思う。

当時学校の図書館には、殆ど漫画の本は置いてなかった。しかし何処の学校の図書館にも必ず置いてあった漫画の本が「はだしのゲン」だった。当時本の営業をしていたのだが、はだしのゲンは戦争を描いた漫画という程度の知識しかなかった。はだしのゲンを読んだのは、小学校の図書館であった。その時には、今の小学生の生活から当時の生活が想像できるのだろうかと思ったのが、正直な感想である。戦争の体験話をいろいろ聞いていた私でも、はだしのゲンの世界は想像できなかったのである。

これは、漫画家中沢啓治さんの自伝的長編作品だという。この作品を描いた中沢さんは「怒りですよ。弔い合戦をやってやる」という気持ちで、作品を発表したという話を聞いたのは、漫画を読んでからのことだった。主人公の「ゲン」という名前は「元気」という意味らしい。ゲンの行動が中沢さんそのものと知ったのは、ずっと後のことだった。この話を漫画を読む前に知っていたのなら、違った気持ちで漫画を読んでいたのかも知れない。

63回目の原爆の日なのだが、未だに数多くの被害者が苦しんでいるという。原爆被害を訴える事のできる唯一の国は、日本だけだろう。「戦争は二度とやりたく無い」と戦地で亡くなった戦友を焼いて弔った人は言う。

戦争で犠牲になられた人たちのご冥福を祈ります。