荒川三歩

東京下町を自転車で散策しています。

三崎坂の「乱歩」の秋/2020年

2020年10月25日 | 散文

坂の途中に喫茶店がありました。

 

ずっと前にCLOSEDしましたが、その景色は殆ど変わりません。

 

山小屋風の喫茶店です。

 

 

 

ずっと準備中です。

 

出窓の景色も変わりません。いつでも再開できそうです。

 

空が青いです。

 

キッテ通り沿いの壁です。

 

 

 

 

 

 

ここに再開しない意思が表れています。店を覆っていた蔦を切りました。

 

切断を逃れた蔦が残っています。再開を呼びかけているみたいに・・・

 

玄関前に戻りました。

 

煙突の上の空が青いです。

 

隣はビスケット屋さんです。

 

三崎坂です。

 

いつでも再開できそうですが・・・?

この雰囲気と存在感を取り壊すのは勿体ないです。誰か経営を引き継ぎませんかねえ。

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キッテ通りの秋/2020年

2020年10月24日 | 散文

ヘビ道からキッテ通りに出ました。散策日和です。

 

「谷中工作室」です。

 

木の温もりがあります。

 

こんな物がありました。写真を撮っていたら、木片を戻す人がいました。

 

あの二人です。貰って行って、何かを作って、余って戻しに来たのでしょうか? 右折すれば「ギャラリー猫街」です。

 

店を眺めながら行きます。

 

 

好いです。

 

アンティークショップです。

 

 

今日はこの店休みです。フォークロア雑貨の店です。

 

散策日和です

 

自転車も行きます。

 

谷中は猫の街です。

 

 

「古今東西雑貨店」です。

 

こんな散策中です。

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谷中ヘビ道の秋/2020年

2020年10月24日 | 散文

千駄木の路地から出て来ました。ヘビ道に当たる三差路です。ヘビが千駄木と谷中の境界です。

 

散策にうってつけの午後です。

 

白黒の壁に在る店が私のお気に入りです。

 

ヘビ道を行きます。

 

なに屋でしょうか?

 

カメノコタワシです。暖色のあかりが好いです。

 

アンティークショップです。隣のキッテ通りがアンティークショップ通りです。その派生だと思います。

 

スエーデン小物の店です。

 

女優の経営です。週の半分、週末だけの営業です。

 

乳母車の猫の後頭部越しに見る玄関です。

 

谷中の角に在ります。

 

続いてキッテ通りへ行きます。

 

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西ヶ原に迷い込んで、

2020年10月23日 | 散文

ランタナ(前回読書様に名前を教えてもらいました)が咲く都電脇の路地です。

 

いつもと違う路地を行こうと思いました。路地には事欠かない界隈です。

 

いきなり袋小路です。

 

突然商店街に出ました。はい、もう迷っています。でも、この状況を楽しんでいます。

 

うどん・そば屋です。アイキャッチの効果で店が一際目立ちます。ハロウィンの季節です。

 

商店街が終わりました。

 

住宅街にやって来ました。庭の蜜柑が色付いています。

 

柿がたわわに実っています。

 

あの丁字路を左に行こうと思います。

 

秋薔薇の路地です。

 

この路地を行きます。

 

突然現れた踏み切りに止められました。

 

都電を見送ります。最近は乗客が戻っていて、立っている人が多くなりました。

 

おお! 飛鳥山です。知った場所に出ました。

ドキドキ・ワクワクの迷子を楽しみました。

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新しくできたビル?

2020年10月23日 | 散文

言問橋を渡りきった所の信号待ちです。ふと見上げると・・・!?

 

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京成立石駅前仲見世の秋/2020年

2020年10月23日 | 散文

来る度毎に寂しくなっています。アーケードに吊す飾り付けもしなくなりました。コロナ禍の影響ばかりではありません。人が商店街に来なくなって久しいです。

 

ここから京成立石駅までの少しの間の店が営業しています。平日のお昼時です。

 

ちょっと一杯呑んでいます。

 

後は総菜屋さんが営業しています。

 

今日は行列ができていません。平日だものね。珍しいものを見つけました。

 

これです。タカラ酎ハイ名店の味です。この店の絵です。タカラ酒造に申し込めば作ってくれるんですかね? この店、繁盛店だからこういったことをする余裕があります。

 

どの店でも販促費を掛けられる訳ではありませんが、掛ければそれなりの効果はあるようです。夫婦連れでしょうか?やっぱり販促看板は目を引くようです。覗いています。

 

正面の壁は京成立石駅です。

・・・どうだろう? 先日行った桐ヶ丘中央商店街みたいにスプレーアートをやってみては? 閉まったシャッターが一杯あるんだから・・・? 駅前だから人が集まると思います。

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「水車の坂」に出くわした。

2020年10月22日 | 散文

桐ヶ丘アパートから帰ろうとして、山の上に来てしまいました。やって来た「味の素ナショナルトレーニングセンター」脇の道を帰れば良かったのですが、一直線に帰ろうと山に上がってしまいました。この辺りは団地ばっかりです。路地の左先に道標のような物が見えました。

 

こんな説明板です。「水車の坂」と書いています。

 

説明板の向こうにも坂が続きます。あの坂のことでしょうか?

 

説明板を読みます。「現在は石段(北区西が丘2-27-12地先)となっていますが、昔はこの下に水車小屋があり、近くの農家が利用していました。水車に荷を運んできた馬が坂の途中から落ちて死んだこともあり、お稲荷さんと馬頭尊とが並んで立っていました。現在は稲付川も暗きょとなってしまい、水車もありませんが、石段は西が丘から十条銀座を通って十条駅へ向かう通勤の人で賑わっています。」

 

なるほど、この坂のことですね。私の帰宅の方向は間違っていなかったようですが、さすがにこの坂を自転車で下りる気にはなりません。遥か下に民家の屋根がひしめいています。迂回します。

案内書に書かれていたとおり「十条銀座を通って十条駅」に行けました。遠いです! 当時マイホームを得るには1時間の電車通勤は当たり前でしたし、駅までバスで行くのも当たり前でした。そんな時代に拓かれた団地の山頂でした。この団地のサラリーマンは、この距離を、今でも歩いているのですね。

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スプレーアート/プレバトの作品ー3

2020年10月22日 | 散文

こちらにもありました。これは、先生の作品です。タレントである生徒の作品をベースに描いたものです。

 

これは土屋アンナさんの作品をベースに、黒を使ってメリハリを付けた、シャッター絵画の真髄です。

 

いったん商店街の外に出て眺めます。自販機の価格設定が安いです。

 

見上げます。アパートのベランダが秋の陽に照らされています。洗濯日和ですが洗濯物が干されていません。・・・どれくらいの人がここに残っているのでしょうか? 

 

改めて先生の作品を観ます。確かに、黒を使うことでメリハリが際立ちます。やっぱり先生はその道のプロです。でも、生徒のタレント達はすぐにノウハウをマスターするでしょう。悔しいけれど、一芸に秀でる人は多芸に通じます。

 

これは? 不良少年(?)によって書かれた文字を消した跡だと思います。ひょっとしたら、ここでスプレーアートをやろうとなったきっかけかも知れません。

 

新たな鑑賞者が現れました。

 

ただ残念ですが、飲食できる店が無いのです。

 

営業している店自体が2割弱しかありません。

 

TVで放送していた店です。これは「ガチャガチャ」っていうんでしたっけ?

 

この商店街唯一のゲームコーナーです。

 

駄菓子屋みたいな子供相手の店です。子供もずいぶん少なくなったのでしょうね。・・・吊されたゲーラカイトが色褪せています。

TV番組をきっかけに人がやって来ているのだから、この機会にイベントをやりたいですね。 こんな楽しい時間を過ごしました。また行きたいです。

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スプレーアート/プレバトの作品ー2

2020年10月21日 | 散文

桐ヶ丘中央商店街に居ます。スプレーアートを見学しています。これは覚えています。男性タレントの作品で、私は「フグのプロポーズ」だと思いました。

 

これも覚えています。土屋アンナさんの作品です。上手です。彼女はホントに多才です。羨ましくTVを観ています。

 

これは? 誰でしたっけ?

 

振り返ったら、新たな鑑賞者です。皆さん放送を観てやって来るんですね。

 

あの通路にも絵が見えて、鑑賞者が居ます。美術館と違って密になりません。

 

通路の先は隣のアパートの街路樹です。

 

あっ! これは先生の作品です。タレントが「描いたのはバスだ」と言うので、先生がそれらしく描いたものです。黒と白で輪郭を際立たせています。シャッター絵はキャンパス絵とは違った、黒の輪郭の描き方にテクニックがあるようです。

 

当たり前だけど上手です。体型だけでなく体の色合いも効いて、ごついバスらしくなりました。白と黒の輪郭が際立って、シャッターから浮き上がって見えます。

 

あそこにタレントの作品が見えます。比較できます。

 

こちらのシャッターは大作です。

 

狭い通路なので、正面からは後ろの壁一杯にさがっても全体が写せません。作者は忘れたけど見事なアートです。

 

そして、これはもう、クッキーセンスです。番組のMCハマちゃんを描きました。

鑑賞は続きます。

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スプレーアート/プレバトの作品ー1

2020年10月21日 | 散文

TV番組で観て、行ってみようとやって来ました。タレント達が隠れていた才能を開花させその出来栄えを競う番組です。往々にして、優れたタレントは複数の才能を持っているようです。芸術的才能の持ち主は複数の分野の芸術にも通じる「美」のセンスを持っています。悔しいけれど、天は二物も三物も与えます。 さてスプレーアートの会場にやって来ました。寂れてシャッター商店街になった桐ヶ丘中央商店街です。

 

この界隈は、高度成長時代の先陣を切って建てられた大きなアパート群です。以降、日本の住宅開発のモデルになった地域の一つです。そのアパート群の中に在る商店街です。今や少子高齢化の象徴みたいな存在です。

 

入って行きます。13時半位の時間帯ですが、ひっそりと静かです。場所を間違ったのでしょうか?

 

有りました。ひとけが無い商店街の中央広場の右側のシャッターに有りました。

 

これです!作者は覚えていませんが、この作風はクッキーさんのセンスだと思います。スプレーアートはカラースプレーだけで描きます。筆は使いません。

 

進んで行くうちに、ここにもありました。この優しさは、女性の作品でしょうか・・・? 絵の手前に止められたママチャリがこの絵を高く評価していない象徴のようです。普通の感受性の持ち主なら、お気に入りの絵の真ん前に自転車を停めたりしません。他に一杯、空き地だらけだもの・・・

 

こちらにも同様の絵があります。春の暖かさ伝わります。前出がタレントで、こちらが先生の作品のように思います。構図の差ですね。

 

ここにもあります。作者は誰か覚えていません。

 

これは! 千原ジュニアさんの作品ですね! 兄セイジさんの顔です。彼の多才振りには敬服するばかりです。俳句や絵画や版画や、どんな芸術にも才能を発揮します。

 

閉店したパン&洋菓子店のシャッターに描かれています。昭和40年代頃には多くの子供達で賑わった店だと思います。

 

開いている商店が少し在ります。その隣にも有りました。

 

前出の絵とテーマが同じです。こちらが先生の作品だと思います。構図の違いで艶やかさが増します。

 

商店街を歩きます。私のような鑑賞者が居ました。

この話、続きます。

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根津神社の秋/2020年

2020年10月20日 | 散文

久しぶりの晴れ間です。

 

見上げる銀杏が秋色です。

 

逆光で見る舞殿と楼門です。

 

一方、振り返ると陽射しの唐門と透かし塀です。気持ち好い秋の景色になりました。

 

光り輝く拝殿です。

 

見上げる空が抜けるようです。

 

唐門から見る楼門の風景です。人が出ています。秋を楽しんでいます。

 

朱色が鮮やかです。

 

水面に写ります。

 

乙女神社が美しい時間帯です。

 

透かし塀にも陽が当ります。

 

いつもの場所から眺めます。秋の風情です。

 

秋の光を見上げます。

 

秋の空を見上げます。

散策日和です。

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「鉛筆神社」へ行ってみた。

2020年10月20日 | 散文

前回、北星鉛筆に遭遇しました。その時に「鉛筆神社」の存在が気になって入って行きましたが、無断で敷地内に入っている後ろめたさもあって、楽しいのだけど緊張していて、いつのまにか鉛筆神社を忘れて出てきました。今度は「鉛筆神社」を目的にやって来ました。

 

前回の場所です。鉛筆の案内書の一番下に「鉛筆神社」の記載があります。

 

入って行くと、ここにも鉛筆の案内書があります。「鉛筆神社」は何処だろう?

 

こちらにも鉛筆の案内書があって、「鉛筆神社」の記載は無いものの、「工場見学」の案内があります。なんか楽しそうな会社です。行ってみます。

 

会社案内のようなものがあります。

 

読みます。

 

ペコという犬らしいです。ちょっと不気味ですが、楽しいです。

 

会社案内の下にプラスチックの箱がありました。

 

開けてみると、鉛筆にならなかった製品屑が一杯入っています。手を突っ込むと、製品屑が触れ合って乾いた心地好い音がします。掬う為でしょう、湯桶も入っています。

 

レジ袋も備えています。優しい会社だと伝わって来ました。ありがたく、湯桶2杯を頂戴しました。袋を振るとカラカラと好い音がします。和みます。

 

こんな物を作って見ようと思います。

 

その会社案内の脇に、「鉛筆神社」の鉛筆矢印がありました。

 

あそこのようです。

 

神社の雰囲気を出しています。

 

参拝します。

 

 

 

「廃棄鉛筆入れ」とかが有るのかと思っていたけど、有りません。よくある「針供養」とか「扇子供養」とかはやらないのでしょうか?

 

・・・私はもう、鉛筆を使うことは殆どありません。

 

帰りに気になっていた「大人の鉛筆」の項を重点的に読みます。

 

工場見学もできるようです。

 

自販機も楽しいです。

予約して見学に行ってみようかな? なんか親切に応対してくれそうに思います。

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浅草橋秋の風景

2020年10月19日 | 散文

曇り空を映す神田川の船溜まりです。向こうの橋は柳橋です。その先で隅田川に合流します。

 

上流側の神田方面の空です。

これから秋晴れの予定です。

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東京藝大コレクション展で出逢った人

2020年10月19日 | 散文

上野公園の立て看板です。このコレクション展はいつも注目しています。「事前予約不要」と書いてあります。よし! 行こう! 美術館はこんな風に、予約で縛られることなく、気分次第でふらりと行くのが好きです。

 

この展覧会は、黒田清輝や青木繁や小磯良平や佐伯祐三等々の卒業生の作品の他に「序の舞」等のコレクションを観せてくれます。

 

更に、「第2部では、歴代藝大生の自画像群を特集。卒業生の自画像制作は、西洋画科の卒業課題としてはじまり、現在まで脈々と受け継がれた伝統で、巨匠たちの若き日の姿、技量を伝える点でも興味深い。

(この部分の文章と写真は、同展覧会のHPを転載しています。)

退出します。 上記第2部では約6000人の卒業生自画像の中から約100点が展示されています。選ばれたそれなりの有名人達だと思います。それらを鑑賞していて、「えっ!?」って声が出そうでした。私の叔母が師事していた画家の自画像があったのです。私を連れ回してくれた叔母なのでその方にも会っている筈ですが、肖像画は青年であり会った時は既に老人だったこともあって全く記憶の回路が繋がりません。こんな眼差しの鋭い個性的な顔をしていたんですね。若い頃は、、としみじみ眺めました。

 

外に出ました。藝大キャンパスは秋色です。 

 

その方には他にも縁があります。私の二男の高校の美術教師が彼の息子さんなのです。私の苗字は数が少ないです。美術教師がひょっとしたらと思って二男に問いましたが、二男は大叔母が画家をしている程度ことしか答えられません。もっともその答えで十分だったのです。教師は叔母にとって師匠の息子であり、姉弟弟子でもあります。教師から叔母に問い合わせがあり、叔母から私に知らせがあって、縁の不思議に驚いたものです。今治出身の美術教師と今治出身の親を持つ高校生が東京の一隅で先生と生徒になったところ、上記の縁があったのです。

教師は彫塑家です。その作品は故郷今治にも数点あります。当時叔母に言わせると、高校教師をしながら結構作品が売れていて、教師の分際でドンペリばっかり呑んでいるらしいです。まだご健在でしょうか?

 

この機会に、叔母のことを書き遺しておこうと思います。 

 

叔母は4男4女の末っ子に生まれたので、父の長男に生まれた私にとっては同じ家に暮らす姉のような存在でした。彼女が死ぬまでずっと「姉ちゃん」と呼んでいました。叔母も私を弟のように可愛がってくれました。社交的で弁が立って背が高くてスタイルが良くて賢くて美人で酒飲みでお節介焼きで、万事控え目で人前で話しもできない兄弟姉妹の中にあって、突然変異で生まれたような人でした。当時の男性社会にあってオジサン達から、「このコが男やったら家名を上げたのに、惜しいのう」とよく言われていました。私の自慢の叔母でした。

 

私が高校生から大学生の頃、何度か「あんたあ役者にならんけん」、「役者になったらええのに」と言われ、その度に私の父(彼女の兄)から「跡取り息子に要らんこと言うな!」と叱れていました。私は私で、曲がりなりにも芸術家の美意識で言っているのだろうから、と満更でもありませんでしたが、そんな雲を掴むような夢のような話に現実感はありませんでした。そもそも、叔母は弟子に対して「あんたあそれええがね」、「ええ色出とるがね」、「その服センスええがね」等々、褒めて伸ばす先生でした。それを知っていることもあって、心を動かされることはなく、それこそ自分がなれば良いじゃないかと思っていました。叔母はそう言って私を励ましてくれているのだろうと思っていました。

時が下って、叔母が高齢になって記憶に障害が出た頃入院しました。帰省時にお見舞いに行ったら弟子の婦人がお見舞いに来ていました。叔母は私を彼女に紹介するに、「わたしの甥で、東京で役者しとんよ」と言うのです。ビックリして私を見るお弟子さんに対して、苦笑いしながら首を振ったものです。ひょっとしたら、叔母は本気でそのように考えていたのかも知れません。叔母の言うことを聞かなかったお陰で、こうして遊んで暮らしていけています。

 

叔母が亡くなったとき、従姉妹(叔母の娘)から親族代表挨拶を頼まれました。両親やもう一人の伯母の時は大丈夫だったのに、叔母の時は泣けて泣けて思っていたことの半分も伝えられませんでした。

・・・藝大卒業生自画像から叔母を想い出しました。

 

美術館の向こうの空の下は音楽学部のキャンパスです。そういえば、義理の姪があそこで学んでいたなあ・・・

もう叔母を語ることは無いと思います。

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「質エンドウ」が在る交差点

2020年10月18日 | 散文

向島の路地です。質エンドウが在る交差点です。

 

暖簾は陽に焼けて文字も屋号も判読できません。西陽が当たる位置ではありますが、店の歴史を語っています。

 

向島の角です。

 

こちらの路地沿いには裏口があります。

 

見上げる空は降りそうな色です。

 

振り返ると路地の正面にスカイツリーです。

 

変則四差路の路地の風景です。

随分と質屋が無くなりました。この店の後継者は居るのでしょうか?いつまで営業できるのでしょうか?

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