完敗

卓球世界選手権、男子シングルス準々決勝。

水谷選手が世界ランク1位の王皓選手に挑みました。

32年ぶりのメダルの期待もかかっている大一番でしたが…。

結果は完敗…。

完敗というより惨敗でしたねぇ…。


このクラスの戦いとなると技術的なこと云々ではなく

「勝ちたい！」というか「絶対に勝つ！」という精神力が勝負を分けるように思います。

水谷選手はここまで苦戦を強いられても、

一球一球、得点するごとに声を出して自らを奮い立たせ、

接戦をものにして勝ち上がってきました。

しかし、この準々決勝では序盤から相手のペースになり目もうつろ…。

超人的なラリーを制しても、小さくガッツポーズするだけ…。

これまでの気迫がまったく影をひそめていました。

一方の王皓選手は一球一球、声を出し気迫十分。

第一セットが終わった段階で勝負あり、の雰囲気でした。

一度もリードを許すことなく完勝。

自らを鼓舞して試合を自分のペースに持っていくあたりが王者の貫録です。


この差は技術的なことというより、「精神力」の差と私には思えました。

水谷選手は国内で敵なし。

オリンピック出場もほぼ間違いなし。

一方、中国選手は現在世界ランク1位の王選手でさえ、

この準々決勝で敗退すると道が途絶える可能性があったわけです。

「負けられない」という気持ちが数段違ったのでしょう…。


こんなこと、素人の私が言うまでもなく…。

水谷選手自身が、「オリンピックで勝つために精神力を鍛える」と言っていたようで、

自分自身が一番悔しい思いをされていることでしょう。

この苦い経験を活かして、是非、来年のオリンピックでリベンジしてもらいたいものです！