本能寺の変 「明智憲三郎的世界 天下布文!」

『本能寺の変 431年目の真実』著者の公式ブログです。
通説・俗説・虚説に惑わされない「真実」の世界を探究します。

大河ドラマ「江」の歴史捜査29:江と徳川秀忠の婚姻

2011年08月05日 | 大河ドラマ「江」の歴史捜査
 先週のNHK大河ドラマ「江」は江がいよいよ徳川秀忠と結婚するお話でした。
 江はこれが3度目の結婚、しかも新郎秀忠は17歳なのに対して江は6歳年上。これが秀吉による徳川家への押しつけ、つまり政略結婚の典型とどなたもが思うでしょう。私もそう思います。大河ドラマの脚本家が描いた二人の感情的な関係はもちろん創作であり、どのような秀吉の政略があったのかを知りたいところです。単に「徳川家と豊臣家のきずなを強くする」という一般論ではなくて、もっと具体的な何かはなかったのでしょうか。

 私が注目したのは二人の婚姻時期。WIKIPEDIAによれば文禄4年(1595年)。前回の記事で書いた豊臣秀次切腹と同じ年です。
 ★ 前回の記事「関白豊臣秀次切腹」

 先週の放送ではまったく無視されていましたが、前回の記事で書いたように文禄の役と慶長の役の間にあって日明和平交渉が国家的重大事であった文禄4年。秀吉の秀次朝鮮出陣予告が出され、秀次の弟・秀保が不審な死をとげ、そして秀次の切腹という事件が次々と起きた(おそらく)騒然とした状況の中での二人の婚姻。これには国家戦略としての秀吉の並々ならぬ意志がこめられていたはずです。私は「唐入り」という秀吉の国家戦略の一環に二人の婚姻も位置づけるべきと考えますが、いかがでしょうか。

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明智 憲三郎
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4 コメント

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いやでも、行くしか? (近江商人門坂子孫)
2011-08-09 12:23:06
この結婚ですけどその当時なら、本人同士なんてどうでもよくて、秀吉の命令は絶対だったんですね!好き同士なら良いけど・・・。
 
戦国時代の結婚は家の生き残り策 (明智憲三郎)
2011-08-15 22:53:24
 現代人にはなかなか想像のつかない戦国時代の「時代の空気」に家や氏があると思います。家や氏の生き残りをかけた時代が正に戦国時代だったのです。ですから、武将の家系においては婚姻に恋愛という判断基準は全くなかったでしょう。婚姻も家や氏の生き残り戦略の一環です。
 そういう時代に生まれなくてよかったですね。私はつくづくそう思います。
Unknown (AKKO)
2011-08-18 21:44:16
こんばんは。
私と同じテーマで書いておられたのでコメントさせていただきました。
このテの話は恐らく確証に至ることは難しいと思いますが、いろいろと想像してみるのは面白いですね。私も推測を楽しむのは大好きです。
コメントいただき大変うれしいです (明智憲三郎)
2011-08-28 21:54:21
 コメントいただいたのを見逃して、返礼が遅れて失礼いたしました。
 ブログ「江戸東京万華鏡」拝見しました。同じようなスタンスで同じ歴史事件を追っている方にめぐりあえて、とてもうれしいです。大変丁寧に書いておられ、感服いたしました。
 ブログにトラックバックさせていただきますのでよろしくお願いいたします。
 今後ともよろしくお願いいたします。

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