「富丘西公園」は私のお気に入りの公園の一つで、今年もまたスズランの群生地を散策してきました。
この公園の特徴は、木道で保護されているスズラン群生地以外は、ほとんど手付かず自然のままで、遊歩道も獣道のように細く、樹々のざわめきや木漏れ日が直に肌で感じられ、自然に抱かれながら森林浴を楽しめるところが好きなのです。
昨年、森の貴婦人「シラネアオイ」を偶然見つけたことを、ふと思い出しました。
活け花として見たことはありますが、自生している姿を見るのは初めてで、しかもたった一輪だけ、楚々として、その美しさは心を奪われるほどでした。
自然界の中でたった一輪だけ、DNAを増やすことなく、他に駆逐されず生存し続けることなど可能なのでしょうか?
来年また来てみようと大凡の場所の見当はつけてきたのですが、1時間ほど歩き回っても探し当てることは出来ませんでした。
もしかして花期が過ぎていたのかもしれませんが、何か愛しい人にでも逢えなかったかのような、そんな感傷に浸りながら家路に着きました。
森の貴婦人「シラネアオイ」(2020.5.14撮影)
ちなみに、シラネアオイの花言葉は、「優美」、「完全な美」、「完璧な美」だそうです。