昨夜のNHK BSプレミアムシアターは、プッチーニの歌劇「トスカ」でした。
主役のトスカ役を演じたのは、あのアンナ・ネトレプコで何年かぶりに観ましたが、すっかりヨーロッパのご婦人方のスタイルになっていたのが残念でした。
歌唱の方は凄味も増してさらに磨きがかかり文句のつけようがありませんが、やはりオペラはビジュアルも大切にして欲しいものです。
最初にネトレプコを観たのは、2005年のザルツブルク音楽祭でのヴェルディの「椿姫」でした。
奔放で妖艶なヴィオレッタ役を演じて、鮮烈な世界デビューを果たしたのはつい先日のような気がします。
その後も「フィガロの結婚」や「ラ・ボ一ム」など、次々と当たり役を演じて一躍世界のディーヴァへと駆け上がって行く姿は殆ど見逃すことなく鑑賞してきました。
そんなネトレプコも元々は世界的指揮者のワレリー・ゲルギエフに見いだされた恩義があり、ゲルギエフがプチ一ン大統領と深い親交があることから、世界中のほぼ全てのポジションを失い、他の多くのロシア人音楽家までが演奏の場を奪われかねない事態に陥っていることから、ネトレプコの今後に影響がないか心配です。