また１つ

　誕生日が嬉しいのは、いつ頃までだっただろう？
　　
　忘れもしない中二の誕生日に、学校帰りの汽車の中で従姉とバッタリ会い『祖母ちゃん亡くなったの知ってる？』と声をかけられ驚いた。
　当時はケーキなどはなく、せいぜい「ぼたもち」程度がご馳走だった時代。そんなことを勝手に期待しながら家路を急いでいた矢先のことで、とてもショックでした。
　親戚に先に訃報が届いて、なぜ自分には知らせがなかったのか、そんなことを考える余裕もありませんでした。

　今朝、東京の友人からお祝いのメッセージが届き、彼女のお母様と誕生日が同じことを知って奇遇に感じました。
　ほかに、親戚では甥っ子が同じ誕生日で、著名人では先日「侍ジャパン」の新監督に就任した稲葉とは、誕生日と大学が同じで、ますます親近感が出てきました。（自分は通信教育ですが・・）

　二人の妹からも恒例のメールが届き、それぞれの近況とともに、歳相応に互いの体調面を気遣う文面で結ばれていました。

　夜は息子たちから贈られた瓶を並べて、最初はチビチビと飲み比べるつもでしたが、あの人は・・この人は・・と想いを巡らせて、長岡の花火大会中継が始まりる頃には、その昔、長岡で結婚式を挙げたＯ夫妻のことを懐かしみ、グラスを重ねる誕生日となりました。