脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

遅ればせですが。2月の右脳訓練ー東山魁夷展

2017年03月10日 | 私の右脳ライフ

偕楽園と千波湖を隔てて、対岸に茨城県立近代美術館があります。開催中の「東山魁夷 唐招提寺御影堂障壁画展」をみることも、今回の旅の目的でした。
茨城県龍ヶ崎市に住んでいるM子さんと電話でおしゃべりした時に、彼女が「偕楽園の梅」と「近代美術館の魁夷展」のすばらしさに感動していました。
「私も一度は偕楽園に行きたいの。そうね、どうせ行くなら確かにいまがベストシーズンね。その魁夷の作品、見たことあるけど、齢をとってみるのもまた一興」と盛り上がり、長野からの帰りに立ち寄る計画が、その電話で決定。
偕楽園から県立近代美術館までは千波湖をぐるりと半周、歩いて30分足らずです。散策道も整備されていて 都会のオアシス。

説明板によると、千波湖周辺の偕楽園や県立美術館や文化センターまで含め千波公園として整備されているエリアは、ニューヨークのセントラルパークに次いで世界第2の広さとか!まったく知りませんでした・・・
写真は、偕楽園から国道をまたいで千波湖へ渡る橋の上から撮りました。写真上部を横切っている湖の縁を真ん中あたりまで行くのです。 
歩き始めの広場には おなじみの銅像発見。
 
目を湖に向けると白鳥が遊んでいます。

「白鳥がいるのだったら黒鳥は?」と冗談交じりに呟いたら、いたのです。

歩きやすい道が整備されています。よく撮れましたと自画自賛。

これは今ひとつ。

春うららの土曜日ですから、散策を楽しんでいる人もいましたが、視界をうごくものがよぎるのは、一人で歩いていても寂しくないものです。

ダイダラ

「ダイダイボッチが泣いた涙の後が浜名湖」というお話を子どもたちと読んだことがあります。何と水戸にもありました。後で調べて「国作りの神に対する信仰心のあらわれ」と分かり納得、納得。
けっこう楽しみながら茨城県立近代美術館に到着。

東山魁夷展は撮影禁止です。
二回行きつ戻りつして、障壁画の全容が理解できました。 
魁夷の鑑真和上に対する敬虔な思いや大きな感謝が、作品を制作するすべての基礎にあることがよくわかりました 。まるで生きている人に対する「おもてなし」のような魁夷の心情が切々と伝わってきました。
魁夷の絵に対するときに感じる「魁夷の筆によって目の前に展開されている大きな自然。その自然に対して心動かされている 小さな自分。実はその小さな自分も大きな自然に抱合されている」というような感情を、今回はよりはっきりと感じることができました。それはまた、もしかしたら魁夷の心情そのものかもしれません。
こういう感想は、「今の私」の感想 でしょう。
もうひとつ。絵画を観賞するということは、右脳の分野に違いありません。が、今回私の心を打ったのはもうひとつ、その絵に対して名付けられた題名でした。これは左脳に「言葉」としての刺激が入り、その結果左脳が持っている知識を呼び起こす。そのことが右脳のイメージをさらに膨らましてくれるというようなメカニズムが働いたからだと思います。
第一期に制作された「山雲」「涛声(とうせい)」は日本の豊かな自然、湿り気を感じる自然が表現されていました。
第2期に制作された「揚州薫風」「桂林月照」「黄山暁雲」は異国としての中国が、温かいまなざしをもって描かれていました。題名があるとないのとでは、やはり伝わるものが少し違ってくると思いますが、どうでしょうか?
中国と日本の景色を求めてスケッチを重ねたことや、下図や制作に至るまで、小さな展覧会でしたが満足感たっぷりでした。
館蔵品展の「日本の近代美術 茨城の作家たち 春」が二階で開催中でした。M子さんおすすめでしたからこれも鑑賞。大観、佐伯裕三、中村彝、小川芋銭など作品もすてき、茨城県との縁の解説も興味深かったです。たしかに岡倉天心の五浦六角堂は茨城県でしたね。

白状すべきことひとつ。
私がM子さんに「見たことある」といったのは、この唐招提寺御影堂障壁画ではありませんでした(恥)
私が見たのは皇居新宮殿障壁画でした。ごめんなさい。
長野善光寺お朝事から始まったこの日の歩数は、なんと16,769 歩。


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