テアトル十瑠

1920年代のサイレント映画から21世紀の最新映像まで、僕の映画備忘録。そして日々の雑感も。

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)

2017-01-22 | ドラマ
(2014/アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督・共同制作・共同脚本/マイケル・キートン、ザック・ガリフィナーキス、エドワード・ノートン、アンドレア・ライズブロー、エイミー・ライアン、エマ・ストーン、ナオミ・ワッツ/120分)


 18日にレンタルした途端に忙しくなって返却日の25日までに観れそうになかったけれど、今朝早めに目が覚めたので観ることにしました。多分しばらくは2度目は無いと思うので、十分理解したとは思えないけれど紹介記事を書いておこうと思います。

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 かつて「バードマン」というヒーロー物の映画で一世を風靡した俳優がその後低迷を続け、中年になって再起を図るべく舞台に進出し、主演・演出に乗り出すも不安にさいなまれたり、共演俳優と揉めたりするという話。離婚した妻とか、付き人をさせている実の娘とのトラブルとかもあって、家族の再生話のムードもちらっとあります。
 ブロードウェイの演劇批評家とのバトルもあり、製作側の狙いは批評家をディスることか、なんてことも考えましたな。
 2014年のオスカー受賞作との事。
 特殊な環境の人物の特殊な感情を、これまた個性的な描き方で表現したこんな作品がオスカーを獲るとは。60年前に何処にでもいる小市民の結婚話を描いた「マーティ」がオスカーを獲ったことを考えると隔世の感がありますな。
 個性的な手法というのは、allcinemaの解説氏の言う<全編1カットという驚異の撮影スタイル>のこと。しかし、僕の観た限りでは終盤にはいくつかカットが切り替わっておりましたがね。

 主演がかつて映画「バットマン」で主役を演じていたマイケル・キートンなのも面白い。

 「バードマン」のイメージからの脱却が出来ない事を表すのに、本人が超能力を使えるシーンを色々と描いていて、それらを1カットで描いている為に幻聴・幻覚と現実との狭間が分からなくて、このままファンタジー映画になっちゃうのかな、なんて思ったりもしましてね。人によっては好き嫌いが分かれる作品かも知れないですね。
 僕は、登場人物にも(どいつもこいつも大声で叫びやがって)惹かれないし、ロングカットに拘った理由も分からないので(疲労感が残るだけだし)好きじゃないㇲ。

 「バベル」を撮ったアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督がオスカーを初受賞とのこと。





・お薦め度【★★★=一見の価値あり】 テアトル十瑠

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