トロッコ電車で欅平へ

　同窓会の2日目は、トロッコ電車で欅平まで行った。仕事の関係で朝帰った人もいたが、32名が１車両貸し切りだった。
　何年ぶりだろう？関東の友人が3人北陸旅行をした時に、案内して一緒に欅平まで行って以来だ。 10月末で寒かった。

　今回は8月、お天気もよく、ちょうど涼しいくらい。用意した防寒具は不要だった。周りの景色や黒部川の説明を聞きながら1時間20分の旅。案内役は室井滋さん。明るい声で楽しいガイドだ。
　もう一人、旦那さんが関電勤めでご自分も宇奈月で子育てをした友人が、私の隣席で詳しい説明をして下さった。トロッコの軌道の横にずっと冬季歩道が作られ、灯りとりの四角の穴が所々に開いている。軌道が閉鎖された冬は、ここを重いリュックを背負って、6時間かけて歩くそうだ。若かりし頃の旦那さんを思い出すような口調で話して下さった。

　まず、セレネ美術館を眺めながら宇奈月駅へ。
　　　　　　　　　

　　　　　

　黒部峡谷の歴史は、明治時代から始っているそうだ。「黒部川電気記念館」を見るようにと、その友人に言われた（駅の前にある、入場無料）。
　電源開発のための黒部軌道工事が大正時代に始まり、発電所建設工事も進み、昭和2年に「柳河原発電所」が運転を開始した。↓は、平成5年に設置された「新柳河原発電所」。
　　　　　　

　↓は、昭和11年に運転開始された「黒部川第２発電所」。私たちが生まれる以前だ。
　　　　　　　　

　その後、昭和15年に「黒部川第３発電所」が運転開始、”世紀の大工事”と賞賛された「クロヨン」の建設にとつながっていく。
　わが故郷、城端にも関電社宅があり、中学校での同級生の何人かは、お父さんが庄川発電所の建設に係わっておられた。その後大町に転勤され、「クロヨン」工事の頃その友人を訪ねたことがある。原発、ゲンパツ、と原子力の平和利用が叫ばれたのはその後ずっと後のことだ。

　トロッコ電車は、トンネルや橋をいくつもいくつも越える。新緑や紅葉の季節ではないが、山の色、川の色、万年雪、猿専用吊り橋…見るものがいっぱいある。
　　　　　　

　↓は、山彦橋と新山彦橋。
　　　　　　

　↓は、森石橋。
　　　　　　

　水の色が上流に行くにつれ異なってくる。駅のホームの柵の隙間からの水がきれい。
　　　　　　

　　　　　　

　終点、「欅平」では、猿飛峡まで歩くグループと足湯グループに分かれた。前回、猿飛峡の途中までで戻ったので再挑戦したかったが、実は降圧剤を忘れ（こんなことは初めて）、朝、飲んでいない。気になっていたので足湯グループに回る。これは新しいそうだ。なかなかの人気でいっぱい。湯温が熱めで気持ちがいい。
　　　　　　　

　欅平から、名剣温泉や祖母谷温泉へも行ける。ここまで来ずに、途中の黒薙温泉や鐘釣温泉で一休みする人もいる。もちろん宇奈月温泉だけの人も。いろいろな楽しみ方のできる温泉である。