腰の曲がった高齢のご婦人がICカードをもってうろうろ、挙句、切符投入口に無理やり入れこじいれようとしてはる。ここは3年前から無人駅になった拙宅の最寄り駅。久方ぶりに電車に乗らんと家を出たとたん、暴走トラックのクラクションに虫の居所を悪くしていた小生だが、ここはおせっかいも仕方がない。
「そのマークのところにピタッとかざすんや!」とつくり笑顔で声張り上げる。ガチャーンと扉の空いた改札口をニコニコして何度も頭を下げつつ行かれる和装の御婦人、ついお袋の姿を重ねてしまった。
「降りるときもおんなじで、カードをかざすんやで!」
「そのマークのところにピタッとかざすんや!」とつくり笑顔で声張り上げる。ガチャーンと扉の空いた改札口をニコニコして何度も頭を下げつつ行かれる和装の御婦人、ついお袋の姿を重ねてしまった。
「降りるときもおんなじで、カードをかざすんやで!」