ぼちぼちやりま!

悪い時が過ぎれば、よい時は必ず来る。
事を成す人は、必ず時の来るのを待つ。
焦らず慌てず、静かに時の来るのを待つ。

5月に触れた言葉

2015-05-31 21:05:19 | 生き方

善人に作家業はつとまりません。人間の「偽、悪、醜」を扱う仕事ですから。
   ――― 車谷長吉 ―――

パトリオティズムは自分にとっての詩の変わらぬ主題。パトリオティズムとは「日常愛」のことだ。「愛国心」とする日本語は当たらない。パトリオティズムは宏量だが、ナショナリズムは狭量だ。
   ――― 長田弘 ―――

(5.15に安保法制を国会提出したことに対して)
「それほどに挑戦的なのか、あるいは5.15などご存じないのか」
   ――― 樋口陽一 ―――

先に逝かれた方のことを文章にしてみると、死ぬのが怖くなくなってきました。こんなに明るく元気な人たちがみんな通っていく道だと思うとね。
   ――― 黒柳徹子 ―――

時間は流れるものでなく削り取られるものとして存在する。終局直前の羽生名人の手が震える。形相は凄まじく、人が人からはみでてしまい、人間としての面立ちは裂けていた。
   ――― 朝吹真理子 ―――

世界は人間なしに始まったし、人間なしに終わるだろう
   ――― レヴィ・ストロース ―――




アンバランス

2015-05-26 11:42:17 | 日記
神経質でズボラな性格ゆえか、何をやってもイマイチのことが多い。人との付き合いもそう。相手のことを気にかけているのは人並みのはずなのに、うまく愛想ができない。一方、ズボラなら豪放磊落に放っておけばよいのに、陰でこそこそ心配している。そこに酒が絡むとわけがわからなくなってくる。もう何年おんなじ失敗をしてきたことか。
神経質ならこまめに、ズボラなら大胆にふるまえればいい筈なのに、それができない。一言でいえば、アンバランスなのだ。ボタンの掛け違いにちょっと手をやれば、少しは旨く行くはずなのに、と思ってはいても、幼児でもできそうなことができない自分が悔しい。

野坂昭如が68歳の時、「一体68の男に何ができるというのか」とぼやき、酒毒に浸る自己弁護を書いていたことを思い出す。あるいは同じ年に自死した三木助や病に倒れた志ん朝の落語を聞いていて、アンバランスが暗場乱素につながってくる。
アンバランスならそれもよし、そう思える日々をいつか懐かしく思い出すこともあるやなしや。


平均年齢72歳

2015-05-19 18:18:04 | 映画曼荼羅
午後、「龍三と七人の子分たち」に行く。平日の昼すぎ、空席率9割とガラガラだったが、殆どは還暦越えの1100円コースのジジババ族(ジジ:ババ=2:8)。主人公達の平均年齢は72歳というが、観客も負けてはいない。北野武のコメディで豪華な俳優陣がウリとはいうが、ストーリィ展開は安直だし、映像も格別スゴイとは思わない。けれど時間にゆとりを感じた時にはちょうどいい塩梅。娯楽映画はそこがいい。



予定不調和

2015-05-18 21:57:03 | 日記
5.17午後
100円持っている男の子に聞きました。5-7-18はいくらですか? 
答え20,705,810円!本命ガチガチでは勝てませんね。

   ***

5.17深夜
開票率82%、その差1万票で賛成派が優勢に見えた時、NHKアナウンサーは一瞬驚いた風で、速報を口にした。「反対多数が確定しました!」・・・一夜明けて今朝の新聞から察すると、60代以上のジジババの猛反対に若者が屈した模様。フはトに成れず。ジジババオソルベシ、ワカモノヨシッカリシロ!

   ***

5.18午前
予約していた総合病院外科に手術の相談に行く。手帳を開けてXdayの吉凶を確かめんとしていたのに、青年医師曰く「ハーフハーフですね。どうします? 今ならゼンマで腹腔鏡、日帰りコースもありますよ」。
ヨウはまだそこまでは深刻でないとのこと、と勝手に受け取る。その言葉を頼りに、今夜の祝杯を思い浮かべ、手術は先送りに。
予定不調和が続く。



雨の休日

2015-05-16 15:04:21 | 日記
プータローでも雨の日は休日になる。ノラ仕事もドブソージもサボれる。午前中はクラシックを流しながら、ヴィクトリアマイルの予想に入る。本命ヌーヴォを頭に2,4,6と読んでみた。

   ***

大阪都構想投票を明日に控えて、ようようTVにも討論会もどきが出始めた。けれど行事司会者の切り替えしも弱く、結局なじりあい。感情論がはびこっている。それでも一歩前に進めばいいのだが。市長の危惧する都市の衰退とかはボク的にはどうでもいいが、腐った膿はとりださんとアカン。

   ***

「一つの便利なものを手に入れた時、1つの大事なものを失っている」(河合隼雄)
マークシートにキーボードを手に入れた時、子供たちはHB鉛筆の筆力を失った。
洋式便器を手に入れた時、女たちは骨盤底筋の力を失った。
スマホを手に入れた時、若者たちは・・・を失った。

   ***

午後、修理に出していたスマホが治って戻ってきた。
ユーチューブでコルトレーンと舟木一夫を聞きながら、雨に濡れたブラシの花を映してみる。

バラと神経痛

2015-05-14 18:59:56 | 日記

今朝がた、まだ目覚めぬ蒲団の中で、わが臀部に波状的な激痛が発生。マイッタ。じっとしていてもよくならないと起き出して、動画見つつ30分のストレッチ。そのせいかどうか、午前中は調子よく。ノラ仕事も気分よくできたので、午後、大阪の南部に一昨年開園した9000㎡のバラ園に行く。
百万本のバラはまさに最盛期を迎えようとしていた。

帰宅して、「村上海賊の娘(上)」を読みだした夕方、突如またビリッビリッ!と痛みだす。あわててストレッチ再開。そしたらそれを嗤うかのように、またまたビリッビリッビリッ!と。
深紅のバラの甘い香りに身をゆだねていたら、突然隠れていた棘が突き刺さったみたいに。


アマテラスとカーテンコール

2015-05-13 21:24:50 | 日本芸能

人間国宝玉三郎の「アマテラス」を観に行く。一言も、全く一言もセリフのない、ただただ太鼓の音がかまびすしいばかりの舞踏の世界。ラストは天岩戸からの歓喜の復活に続く動と静の舞、そして静かに緞帳は降りていく。。。だけどその後に、なんと用意されていたかのような、観客の執拗なカーテンコールに驚く。

なんだろう、たとえば歌舞伎や宝塚歌劇団の世界はスタンデイングオーベーションもなければカーテンコールもない。それぞれの胸にしみる舞台余韻を静かに味わて帰路につくのが美徳なのか思っていた。だから歌舞伎役者玉三郎の舞台にもそれはない筈。。。そしたらなんと8回もの、ジジババの凄いコール。主題を忘れてしまうほど。

にしても、さすがですね、玉三郎さま。頭髪から視線から指先からつま先から発するオーラは2階末席までビンビン届きました。舞台での存在感の大きさに今さながら驚嘆です。小生と同年齢だったと後で知り、いやはや。




台風も温低とか

2015-05-12 22:21:04 | 日記
昨日からのストレッチが効いたのか、坐骨神経痛の痛みもなく快調の朝。
台風前のひと仕事をノラ着で行い、収穫した小松菜をどっさりお浸しにする。

午後ジムで軽く汗を流すも、不整脈らしきものが出始めたため、30分ほどで切り上げ。帰途、セブンイレブンで9月の落語会の予約チケットを手にし、そのまま散髪屋による。ガラガラだったもので気分よくなり、かねてから懸案の手術の打ち合わせに医者に直行。「覚悟はできましたか」とのたまうかかりつけ医の薦めで、某総合病院に診察予約をとった。

帰宅後、スマホの修理工場に電話し、スピーカー故障のスマホの修理を依頼。
明日、代替品を送ってくるらしい。録画しておいた「オリバー」を見ながらシチュウを煮込み、夕飯のおかずにする。

台風6号が温帯低気圧に変わった頃、女房帰宅。
何か慌ただしくも先延ばしにしてきたことを、一気に手をつけ出した一日だった。
そして、明日は玉三郎の「アマテラス」。



坐骨神経痛?

2015-05-11 22:19:10 | 読書
昨日、岡山定期便からの帰阪中、とあるSAのトイレで突然そいつはやってきた。
<ギクー!>
臀部の梨状筋あたりにとてつもない激痛発生。
ネットで調べると坐骨神経痛の一種らしい。
昨夜はビールで誤魔化して寝たけど、今朝の第一歩から痛くてマイッタ。
医者に行ってもしようがないと、ストレッチに励んでみる。

ムリは禁物とばかり、小説三昧の生活を送る。
安生正の「生存者ゼロ」を読み終えた。
パンデミックものといえばそれまでだが、オモシロイ。
荒唐無稽な作り話ではない力量の高さを感じたけど、京大卒の作家の共通の匂いもあった。

さくら

2015-05-04 22:35:31 | 日本の四季
なぜか眠れぬ春の宵、ダボシャツ姿で散歩する。
コンビニにはおねえちゃんがいて、カンビール一本の爺にも愛想よく。

関空島の灯りを遠目に、松林を彷徨う。
イアホンに直太朗の「さくら」をリピートしながら。

潮騒の鼓動を感じながら想うことは、人の生き死に。
還暦を過ぎたあたりからか、ようやく我が身のこととして感じるようになってきた。

桜はなぜ先に花が咲き、散り、そのあと葉が茂るのか、
8日目の蝉はなにを想ったのか、
人は別れの悲しみを何に託し、死後の時を如何に過ごすのか、
失いつつあるわが記憶はどこに行くのか。

今とは何か、歴史とは何か。
そして僕たちは、そして僕たちは、何のために生きているのか。
とうてはならぬ問に向かうとき、いまだ僕は何一つ答えを用意していない。