ぼちぼちやりま!

悪い時が過ぎれば、よい時は必ず来る。
事を成す人は、必ず時の来るのを待つ。
焦らず慌てず、静かに時の来るのを待つ。

眠れない夜

2013-11-29 02:41:24 | 健康・医療
いつものように12時には枕下のスタンドを切ったのだけど。
いろいろゴジャゴジャつらなって、そいつが耳鳴りの奥にはいりこんでしまった。
あんまりループするので、ついに起き出して階段をトントントーン。

台所におりて、日本酒一杯、また一杯、時間は夜中の1時半。
なんだぁかんだとまた一杯。
日本酒と焼酎を、冷めたおでんをあてにもう一杯。
フー!気づけば夜中の3時を回る。

ようやくそろそろ寝れそうな。お騒がせしました。

清須会議

2013-11-27 18:32:18 | 読書
一昨日ようやく図書館から入手した三谷幸喜の「清須会議」、
酒の匂いが残る今日一日をこの読書に充てた。

   ***

信長亡きあとの体制を清州会議で決定する重臣たちの攻防を、「三谷式現代語訳」で綴るエンタテインメント。全編、イノシシを含めて20人ほどの登場人物のモノローグで展開するスタイルは、さすが歴史オタクの脚本家の野心作。本能寺の変の後、信長跡目に名乗りを上げたのは、柴田勝家と羽柴秀吉。二人が想いを寄せるお市の方は、秀吉憎さで勝家につく。浮かれる勝家に対し、策略家の秀吉は2歳の嫡男を担ぎ出す。丹羽長秀、池田恒興はじめ、会議を取り巻く武将たちの逡巡や、お市の方、寧、松姫たちの愛憎を「モノローグ(独白劇)」で展開させる。

   ***

人間は五感で感情を伝達する生物だ。
しかしもし、自分の脳裏に去来する雑念・妄想を、そのまま他者がテレパシィで読み取ることができたなら、多くの現代人は窒息するだろうと思う。空恐ろしい事態が生じ、人間関係が成り立たなくなると思う。ちょっと想像すれば、だれでも思い当たることがあるはず。

その意味で「独白」を武器に、もっと鮮烈に描いてもよかったのではないか。
筆致力のある三谷ならもう少し突っ込めたのではないかと思う。

お市や勝家の心情にしても、どこまで彼らの脳裏に去来したことを正確に描き切ったか。秀吉はじめ丹羽や利家、官兵衛などの深層心理ももう少し深読みしてほしかった。
人間は誰しも主人公なのだから、自らを主人公とした本当の「独白」があったのでは・・・。





紅葉とシカの奈良

2013-11-26 22:20:58 | 旅行
家族で奈良に行った。
2歳半の孫が初めて鹿に出会った。
彼女はシカさんに向かって、懐かしそうにお辞儀をした。
はてさて、鹿は縄文人にとって貴重な食糧だったんです。

アマテラスとは卑弥呼のことであり、
天の岩戸にアマテラスが隠れたという記紀は、卑弥呼の死を意味するものだった。
・・・なんて古代をおもいつつ、まほろばの奈良を歩く。
今日はとりわけ紅葉がきれい。

歩きながら、こんななぞなぞを家人に出した。
「今日(11.26)はいい風呂の日、紅葉さんもお風呂に入りました。
すると緑色になって出てきました。なぜでしょう」
「・・・?」
「答えはアカを落としたから」
「・・・」 
白けた沈黙が残った。

行きも帰りも10数キロの渋滞にあい、運転で疲れたのを理由に、
今、「米だけの日本酒」を飲んでいる。
いつしか5合目あたり、そろそろお開き時です。


はにわと偽装

2013-11-24 22:17:52 | 日記
むか~しむかし、偉い方が亡くなられたら、側に仕えていた人たちが一緒に埋められていました。しかし、それではあんまりなので、代わりにお人形の形をした「はにわ」を周囲に埋葬することになりました。
クニをあげての偽装の始まりなのでしょうか。

   ***

誤表示問題から社長辞任劇で幕開けた今回のメニュー偽装騒動、皆の衆は怒り心頭かといえばそうでもなさそう。芝エビだの国産牛だの大和地鶏だの「高級食品」に縁の薄い庶民にとって、実は違いはようわからん。ここぞとばかりに威勢のいいマスコミ騒動にもそろそろ飽きてきた感じ。まだひと月しかたっていないというのに。

今回の事件で分かったことの一つに、トップを含めて使用人たる者は、悪意の希薄な経済観念で動いているということ。外食産業の多くが少々怪しげでも格安食材に手をつけているということ。「バレなければええやん」という危機感のない空気がそこにあるということ。それは一方で、「賞味期限」などに代表される飽食の世の、奇妙な食糧事情が遠因なのも事実なんだけど。

   ***

しかし、「危機感の欠如した怖い空気」は単に食の偽装だけでなく、
その他多くの難題が、いつしか世間に蔓延し、足元に忍び寄っているのではないか。

「コントロール下にある」という原発にも、
「何が秘密か、それが秘密」という特定秘密保護法案にも、
1000兆円を超えた借金体制にも、
そして「さとり世代」の登場にも、感じてしまうのだ。

近つ飛鳥にて

2013-11-23 20:44:27 | 文化
「考古学からみた推古朝」と題して、近つ飛鳥博物館で秋季特別展が開催されている。
散り行く紅葉の中で一人たそがれてみるもよしと、おにぎり片手にハンドルをとる。

   ***

博物館の裏の古墳群の山に入ってみた。
横穴式古墳がそのまま保存されているのもあって、なつかしさすら感じる。
はいつくばってやっとこさの入口から入れば、意外に中は広い。
6畳ほどの広さに天井高も2mはありそう。
数トンはある巨岩石が整形されて、見事に壁・天井を構成。
耐震的にも1500年の実績は強い。

   ***

今年は難波~飛鳥間の、竹内・当麻街道・横大路などが整えられて1400年だとか。
整備というより新しく作ったというから、推古さんもスゴイ!

特別展のほか講演も聴講する。
興味本位で歴史を覗けば、近づけば近づくほど遠のく景色に似ていて、
縄文、弥生、古事記、神話・・・と謎めいた古代の実像ははるかかなたの霧の中。
いや、何も古代に限ったことではないが。

開店休業

2013-11-12 22:28:43 | 読書
「開店休業」(2013刊 プレジデント社)は、吉本隆明が82歳から<食>について40編のエッセイを書き、死後、長女ハルノ宵子がそれぞれに注釈を兼ねて短文を追悼的に加えたものである。
 コムツカシイ書評はさておいて、老父隆明と娘宵子の掛け合いがイトコイの漫才のような展開を示す楽しい本である。

 若くして糖尿病を患い低血糖で死線をさまよいながらも<食>に関して一家言を持った父(享年87歳)と、片肺をなくしながらも最後まで酒と煙草を離さなかった食に関心の薄い母(享年85歳)は、どう見ても奇妙なバランスの夫婦である。

そんな父母の相貌と死を、ユーモアを交えて見事に長女ハルノ宵子は描き上げた。
活き活きとした娘の視線でとらえられた傑作だと思う。


石蕗(つわぶき)の花

2013-11-11 20:36:44 | 日本の四季

一雨ごとに、朝夕の寒さを感じるようになってきた。
それでも庭に出てみれば、黄色い石蕗の花が元気よく咲いている。
19年前に家を建てたとき、友人の庭師が手配してくれたもの。
毎年、同じころ同じように咲いてくれる。

   ***

ひんやりとした中に咲く花は、裏道への案内板にもなっている。
【踏み出せし 道一筋に ツワブキの花】 (稲畑汀子)

花びら一片一片をよく見れば、ひとひらごとに露を持ち、まるで海のよう。
【ちまちまと した海もちぬ 石蕗(つわ)の花】 (小林一茶)

大樹の陰に咲く石蕗の花言葉は、<困難にも傷つかない>。
【蝶ひとつ とばぬ日かげや 石蕗の花】 (宝井其角)

それでも月が替わればたそがれて・・・
【もう枯るる ほかなき石蕗と なりにけり】 (岡本眸)

花が咲けば枯れるのは必定のこと、先のことは心配しない。
【石蕗の花 今咲くことにのみ 凛として 】

高校演劇フェスティバル

2013-11-10 20:08:44 | 美術・芸術・博物館
高校生の演劇研究地区大会が、近場のホールであったので出かけてみた。
大阪南部の参加10校が、それぞれ1時間ほどの自作自演の演劇を披露する。
学園・友情・恋愛がキィワードかと思ったら、どうしてどうして。
安倍公房か別役実、あるいは三谷にクドカンを思わせる作品もあり。
シュールやSF、加えてコミカルな味付けは、多才で多彩。

キラキラ輝いている子もいれば、磨けば大化けするような子もいる。
指先まで演技に入ってる子や、オペラ歌手のような声量を持つ子もいる。
原石がそこかしこに転がってる、そんな気がした。


吉備と邪馬台国~霊威の継承~

2013-11-09 18:39:56 | 美術・芸術・博物館
大阪府立弥生文化博物館で、「吉備と邪馬台国~霊威の継承~」と題した特別展が開催されている。
吉備の弥生墳丘墓で発見された高さ1mを超える特殊器台が、箸墓古墳を始めとする大和地方の 初期前方後円墳にも用いられていることなどから、3世紀初頭の吉備と大和の関係、さらに邪馬台国の姿を検証しようというもの。岡山大松木教授らによる計6回の講演会も合わせて行われている。
講義内容は、11/2「吉備弥生社会の変容と古墳時代への移行」、11/9「吉備弥生文化の成立と発展」、11/23「吉備弥生人の姿と心」、11/30「継承論理の創出」 、12/7「ヤマトの国邑」、12/23「前方後円墳の成立と箸墓」。
費用は年間パス代2000円のみで、聴講フリーなので先週から通いだした。

さらに同館では、木曜大学と称して来年3月まで都合15回の講義も行われる。
前期;【弥生の人びとが生きた世界】 講師:秋山浩三副館長
「米食の始まり-縄文時代から弥生時代へ-」 「最初の<近畿弥生人>は何処から来たか」 「弥生人の体格と衣食住」 「弥生人の生業」 「弥生人のマツリ」 「弥生集落の風景」 「弥生時代に都市は存在したか」 「卑弥呼の墓はどれか-弥生墓から古墳へ-」 「古墳の誕生-弥生時代から古墳時代へ-」

後期;【トイレ考古学入門】 講師:黒崎直館長
「トイレは何処だ!-トイレ遺構の発見-」 「どうしてトイレと判るのか?-トイレ考古学の確立-」 「古代都市のトイレ事情-藤原京・平城京のトイレ遺構-」 「日本列島・西と北のトイレ-鴻臚館跡・秋田城跡のトイレ遺構-」 「中世のトイレ-平泉・鎌倉のトイレ遺構と描かれたトイレ-」 「トイレ遺構の研究、あれこれ-トイレ考古学の現在・過去・未来-」

面白そうでしょう!ウンチクがたまりそうです。
車で30分ぐらいかかるけど、今のところ機嫌よく通っています。