新しい白いシャツ

新しい白いシャツを着ると身も心もぴしっとします。そんな感じが大好きです

宮本輝と「第九」

2010-12-23 10:53:09 | 読書
そうなのです。
本当は毎日、きちんきちんとブログを更新したいと思いつつ、書けないスパイラルに突入すると、なるべくパソコンを見ないように過ごしている私です。
実はここのところ本当にちょっと気分の乗らない日々が続いていました。
イベントはけっこう満載であちこち出かけていたのに・・です。
そして3日前の夜に友人が「第九」で歌うというので文京シビックホールまで行ってきました。
「第九」ということばはけっこうおなじみな感じがしますが、見るのも聴くのも初体験。
わくわく地下鉄に乗りました。
実は今図書館で3冊の本を借りていて、もう期限が過ぎ、返却催促のメールが来ていたのです。2冊はおなじ作家のもの、どちらも途中まで読んで先に進んでいなかったので、3冊目の本を持っていきました。
地下鉄に乗ってすぐ読み始めたら、グワーッと本の中に引き込まれてしまい気づいたら乗り過ごしてしまいました。
そうよそうよ、この感じ、しばらく忘れていた、本の中に引き込まれていく高揚感。
これをきっかけに最近続いていた、どよんとした、乗れない感じから脱却できたのでした。
もう読みかけの2冊はそのまま終わり、と決めました。
3冊目の本は、宮本輝、「三千枚の金貨」です。大好きな作家です。
さてさてシビックホールでは、ロビーコンサートが始まっていました。
のんびり席を探しに行ったら、めぼしいところはすべて埋め尽くされておりました。
かなり後ろからアルトの友人の豆粒のような顔見えました。なにしろ200人の大合唱と4人のソリストの素晴らしい歌声に圧倒されました。
指揮者の迫力、すごかったです。あれは相当、体力気力、すべてのエネルギー燃やし尽くしている感じ、すてきでした。
最後の拍手、延々と続きソリストの4人は出たり入ったりを繰り返し、15分くらい続いたような・・・
「第九」には、アンコールは無いようでした。
クラシックはほとんど聴かないので何がなにやらよくわからなかったけれど、眠らなかったので、よしとします。
まだまだ知らないことだらけのこの世界、です。

「悪人」、読みました

2010-12-07 21:22:42 | 読書
図書館から、予約の本のメールが来ました。
吉田修一「悪人」です。
いろんな所で、金髪の妻夫木クンと深津絵里サンの深刻そうな写真が目に付きます。
妻夫木聡が、原作を読んで、ぜひ自分にやらせてくれ、と頼んだというのを聞いて、読んでみたいと思っていました。
映画はまだ観ていませんが、妻夫木聡の本気度、ぜひぜひ観てみたいものです。
というのも、以前、「ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ」を観た時、妻夫木聡が松たかこ扮する妻に思いを寄せる工員役で出ていました。
観ている私のせいなのか、妻夫木クンのせいなのか、その工員はどうみても妻夫木聡そのものでした。
そんなわけなので死ぬ気で取り組んだらしい「悪人」は、必ず観るつもりです。
「悪人」は殺人事件の話なのですが、最初はどう贔屓目に見ても何の魅力も探せないこの主人公が、最後には何も変わらないけれどもすごいことになってしまう・・・と詳しいことが書けないのが残念です。
読み終わった後、何か大きな塊が喉のあたりをふさいでる、そんな感じでした。

ジブリ  「借りくらしのアリエッティ」

2010-07-10 15:03:08 | 読書

私のブログに時々コメントをくださる紅蓮さんのブログで、先日ジブリの次回作「借りくらしのアリエッティ」のことを知りました。
原作はイギリスの作家、メアリ
-=ノートンという作家の作品で、小人たちの話なのです。
「床下の小人たち」「野に出た小人たち」「川をくだる小人たち」「空をとぶ小人たち」「小人たちの新しい家」この、5冊です。
人間たちからいろいろ借り物をしながら暮らしを立てている小人たちのお話です。
さっそくこの本、岩波少年文庫の中に探して図書館で借りてきて今読んでいます。
久しぶりの翻訳の本なので、なんだかギクシャクしながら読み進めていますがとっても面白いのです。
小さい人たちの話って興味津々です。
私はもちろん見たことはありませんが、時々、うそかほんとうか、見たことがある、という人の話を聞きませんか。
私が聞いたのはみんな、小さな小さなおじさんの話ばかりです。
つい先日もテレビで、渡辺徹さんが、「ダウンタウンDX」の中で話していました。
実際にいるかどうかは別として、そういう小さな人を見る人がいるのはなんだかほんとうみたい、と思うのですが、どうでしょうか。
それはともかく、「借りくらしのアリエッティ」、またまた新しいジブリ・ワールドの始まりですね。
今からわくわくしています。


大好きな作家 島本理生

2010-05-03 23:13:08 | 読書

ぼやぼやしているうちに連休もあっという間に終わってしまいそうです。
お花見でしょっちゅう出歩いていた反動か、連休前半は買い物や散歩以外はどこにも出かけず、テレビ観たり本読んだりの日々でした。
思い切り天気いい毎日、今日は久しぶりに吉祥寺に出かけました。
そうだそうだ、そういえば、献血しようかな。
いつもは、ビルの前で、「献血お願いしまーす。」という声張り上げてるのが聞こえるのに今日は、誰もいません。何故かな、と思いつつ、ビルの8階まで。
中は若い人たちがいっぱいです。いつ来てもほんとうに気持ちのよさそうな素敵な空間です。
検査の結果献血OK、400mlでした。献血は69歳まで出来るそうです。70歳の誕生日の前日までだそう。
実は今日は、偶然私の誕生日なのでした。あと何回献血できるんだろうかと考えてしまいました。あんまりぼんやりしてる時間ないみたいです。

先日図書館に行って書架を眺めていたら、大好きな作家、島本理生(しまもとりお)さんの読んだことのない本「君が降る日」を発見、以前読んだ「シルエット」ももう一度読もうと借りてきました。
島本理生さんは、1983年生まれ、ということは、まだ27歳なのですね。
数年前に図書館で偶然手にして以来かなり熱狂的なファンになってしまいました。「シルエット」は、都立高校に通っている時に書いた本です。
島本理生さんの本は借りられるものは全部読んでいますが、どれもこれもほんとうに引き込まれてしまうのです。どの話も独特な手触りというか、うまく言えないのですが、読んでいる自分の心が深いところで、じーっとじーっと息を潜めているような感じになるのです。ものすごく楽しい本ではないけれどほんとうに出会えてよかった作家です。
これから出るであろう新しい作品がほんとうに待ち遠しいです。



なんでもありの読書会

2010-03-31 10:23:54 | 読書

区の広報に、「なんでもありの読書会」のお知らせが。
何とも魅力的な響きです。
佐野洋子著、「シズコさん」だそうです。
絵本作家としての佐野洋子さんは、よく知っているけれど、本も書いていたのですね。
さっそく図書館で借りて読みました。
うーむむ、何ともすごい本でした。
小説ではないですね、エッセイかなあ。
昨日、その読書会がありました。初めてですので、興味津々行ってみました。
25人くらいの参加で、皆さんかなりの人生経験豊かな年代でした。
必ずしも本を読んでいなくてもよいとのことでした。
青木笙子さんとおっしゃる作家の方が、皆さんの話を引き出したりして上手に会を進行させていくのです。
「シズコさん」とは、佐野洋子さんのお母さんの話です。
佐野洋子さんは1938年生まれなので、今73歳くらいです。父親は満鉄の調査部にいたそうで、満州から戦後引き揚げてきて、洋子さんが19歳の時に亡くなってしまったのです。
こどもの頃からの、両親のこと、兄弟のこと、とくに母親とのことなど、ほんとうに赤裸々に書かれています。
ここまで書くか、と思うほど正直に自虐的に書かれています。
特に母親との確執はすごいものがありました。
でも、最後には、ずーんとくる結末で、救われるのでした。
読む人によって感想も、問題意識も、実に様々で、初めての読書会経験なんだかはまりそうです。
次回の読書会は9月とのこと。待ち遠しいです。

夕方からはお花見をかねた同窓会、たのしいひととき、でした。


予約した本

2010-03-21 15:18:37 | 読書

先日図書館よりメールが入りました。
予約していた本が届いていますよ、のメールです。
湊かなえ著「告白」です。予約したのはもう半年以上前のことでした。
私は以前は本を買うのがけっこう好きでしたが、ある日、何も自分で買わなくても図書館に行けば読み放題、しかも自分で管理しなくていいなんて、最高、ということに気づき、今では殆ど図書館で借りることにしています。
問題は、読みたい時に読みたい本が読めない場合もある、ということ。
死ぬほど読みたければ買えばいいのだということです。予約がすぐ取れなくても他にも山ほど、文字通り山ほど本はあるのだから何も問題はありません。
この「告白」は、本屋さんで、立ち読みで導入部を読み、、是非読みたいと、予約したのです。パソコンでチェックすると、予約人数、1000人弱。松たかこ主演で映画化されるそうだけど、間に合わないなあ、と思っていたら、タッチの差で間に合いました。
早速読み始めました。ごくごく簡潔にいうと、幼い娘を殺された女教師の復讐の話とでもいいましょうか、何ともすごい話でした。あっという間に読み終わり、次の予約の人のためにさっさと返してきました。あまり後味のよい本ではなかったですね。
他にも5、6冊予約しています。
村上春樹の「1Q84」は、先日チェックしたら、予約数が1500人くらいでした。本自体は、杉並区全体の図書館で80冊弱あるようなので、そう遠くない日にはメールが届くことでしょう。忘れた頃にメールが届くのもなんだか楽しいものです。


ミーナの行進

2010-02-23 11:03:36 | 読書

なんだか寒すぎて冬眠していたような気分です。
ちょっぴり風邪気味だったせいもありますが、最低限のやることやったらコタツにもぐりこんで本ばかり読んでいました。
今日は久しぶりのぽかぽか陽気。
さっそく布団たちを干しました。おお、太陽に感謝です。
窓から下を見下ろすと、神田川沿いの遊歩道をジョギングする人、ウォーキングする人、犬の散歩をする人いろいろです。風邪気味のせいにしてサボっていた私も動き始めないとね。
そうそう、痛かった足次の日整形外科に行ってきました。いやな予感がしていたのが的中でした。足の説明をすると先生は足は見ないで腰のレントゲンを撮るというのです。なんとついた病名は「腰椎椎間板ヘルニア」、なんともありがたくない名前でした。坐骨神経が足まで刺激を与えているそうな。
とても気持ちの良い電気療法を受けて帰ってきました。
今のところ薬を飲むほどでもないので様子を見ながら筋トレして体鍛えなくてはと思っております。もちろんですが、体重減らすことが急務ですね。

ここのところ大好きな作家、小川洋子さんの「ミーナの行進」を読みました。
小川洋子っていう名前がそもそもいいですよね。なんともシンプルだけど、暖かくて、ひっそりしてて、すっくと立っているような感じが伝わってくる名前です。
たぶんこの話しは、小川洋子さんの実体験だと思うのですが(まあ、大抵どんな本もそう思えてしまう私ではありますが)、中学一年生の時の一年間が書いてあるのです。芦屋のものすごく大きな17部屋もあるお屋敷にお世話になるのですが、従姉妹であるひとつ年下のミーナとの日々が書かれています。ミーナは、ドイツとのクォーターで、喘息持ちで、本当にか細い美しい少女です。この家にはアフリカのリベリアから連れてこられたコビトカバがいて、ミーナはこのコビトカバのポチ子に乗って、毎日学校まで通っているというのです。ポチ子は160キロあって、35歳ですので相当なおばあちゃんになってるらしい。ミーナのお父さんである叔父さんの10歳の誕生日プレゼントだったそうで、車10台分くらいの値段だったそうな。とまあこんな感じで話が続いていくのですが、実に実に面白い話でした。いつもの小川洋子さんとはまったく異質な感じで、楽しめました。こんなふうにいろんな引き出しいっぱい持っているのですね。すごいすごい!


「優しい音」

2010-01-10 16:24:59 | 読書

今日は本の紹介をひとつ。
私の仲の良い友人に児童文学の作家がいまして、今度新しい本が出たのです。
今までは主人公はほとんど小学生だったのですが、今回はじめて中学生向けの本を書いたのです。
昨日買って来まして今日読みました。
作家の名前は三輪裕子(みわひろこ)さんといいます。
彼女とは中学、高校、大学とずっと一緒でした。今までに20冊くらい(と思う)児童書を出していますが、どれもこれもとっても素敵な話ばかりでどこの図書館にも置いてあるはずですので是非読んでみてくださいね。
そして今回の本は「優しい音」という本です。
三輪裕子・作、せきね ゆき・絵、小峰書店、です。
内容はどこにでもありそうな中学生の話ですが、なかなかドラマチックで、真摯で、背筋がぴんって感じでしょうか。読み終わったあと、自分の背筋がぴんと伸びて自然と笑顔になってました。
いつもいつも素晴らしい作品をありがとう!
そうそう、「優しい音」という題名が、読み終わったあとに胸に響きました。ぴったりの題名です。


あきれちゃう話

2009-12-05 22:20:24 | 読書
「博士の愛した数式」を読んで小川洋子をもっと読んでみたくなって、早速図書館へ。
4,5冊しかなかったうちから面白そうな題名のを選んで借りてきました。
「薬指の標本」なんだか面白そう。
夜布団に入ってから本を読む、一番楽しみなひとときです。
読み始めて、あれ、あれ、あれ、がーん!これ読んだことあるじゃない!
そうなんですよ、最近こんなことしょっちゅうあるのです。
自分の読んだ本の題名、すっかり忘れているのです。
これってやっぱり年のせいなのでしょうか。ちょっと深刻です。
でもこれくらいのはまだいい方です。
半年ほど前のこと、角田光代の「3月の招待状」を借りて読んだ時、半分ほど読んでから、「あれ、なんだこのデジャビュは。」と、ここで思い出したのです。あまりのことに自分で自分が信じられなくなりました。ひどすぎます。
題名を見て面白そうな本を借りると、同じものばかり選んでしまうのですね、これが。今度からは興味のわかないものを選んだ方がいいかも。はたしてそんなことできるかな。

面白い本が読みたい!

2007-01-18 00:17:04 | 読書
芥川賞が発表になりました。
23歳の青山七恵さん。
「ひとり日和」、読んでみたいなあ。
このところなんだかばたばたと忙しくてほとんど本を読んでないのです。
1週間ほど前にネットで取り寄せた「脳年齢が10歳若くなる新しい朝の習慣術」というのを読んでますが。
こういう本は、「読む」と言う範疇には私として入れてはいませんが。
何だが感動的な長編を読みたい気分です。
どうも昔から短編というものはあまり読む気がしないのです。
なぜなら、あっという間に読み終わってしまうから。
なるべく長ーい長ーい重たい話が好きです。
いつまでも楽しめるからです。

でも若いころはいくらでも時間があったけれど、この年になるとやること山ほどあってあんまり長いの読まなくなってしまいました。
もしこのブログを読んでいる誰かさん、この本ぜひ読んで!というお勧めあったら教えてほしいです。感動的な本に出会いたいです。


夜のピクニック

2006-12-19 00:32:01 | 読書
今「夜のピクニック」読んでいます。
恩田陸って初めて読みます
へえ、「六番目の小夜子」を書いた人なんですね。
といっても、「六番目の小夜子」も、いつか夕方の教育TVでやってるのを何度かみただけですが。
「夜のピクニック」は、とても読みやすい本でした。
100キロ歩き続けるというイベントに惹かれました。
実は、その昔私はある大学のワンダーフォーゲル部員でした。
そのワンゲルで、何年生の時か忘れてしまったけれど、100キロパーワンが行われたのです。パーワンというのはたぶんパートワンデリング?の略かな。
夜のピクニックでは2時間の仮眠をとりましたが私たちは歩き通しでした。
細かいことはみいんな忘れてしまったけれど、足の痛さ、とか眠気との戦いとかうろ覚えですがあったなあ。
あの時100キロ歩いたことで私はとにかく自分の体に、というか体力にかなりの信頼を持てるようになったと思う。
それまでも体育会系の人間だったけど、ますます素直に自分の体を信じられるようになったのです。歩くことだったらいくらだって平気、と今でも思えるし。
自分の体を信じられるって、かなり私は大切なことだと思っているのですが、みんなはどうなんでしょうか。
私の仕事は体力勝負の部分がかなりありおまけに予備知識のない人にやれといっても無理があるのです。単純な仕事だけどすぐに代わりを頼めない。つまり、休めないのです。休む時には、前もって準備をして段取りをしておかなければなりません。そんな状態なので「今日は病気で休みます。」ということが言えないのです。もう十数年になりますが、二ヶ月前に初めてそういう事態になりました。その日は、たまたま、ややこしいほうの仕事がない日曜日だったので代わりの人を頼むことができました。でも、思うに私は、自分のそんな状況をわかっていて大丈夫な日だから病気になったのではないかと思っているのですが。
気のゆるみってやつかなと思っています。
いつも絶対に病気になんてなれないぞ、とかなり気を張っているのだ、こうみえても。
話はかなりずれてしまいましたが、「夜のピクニック」、高校生の伸びやかな感性、いいですね。私が高校生だったころは、もっともっとずーっと不器用で、ぎくしゃくしてばかりでかわいそうだったなあ。
今からもう一度高校生やれたらのびのびと楽しくできるかも、なあんてね。ははは!