サムライ左近法務事務所の事件帳

本業の法律事件の他、考古学、歴史学、戦国山城等を、その実証から紹介します。

嫁に行くのが「遅れる」?

2011-03-04 18:50:18 | Weblog


「家難祓」と書いて”かなんばれ”
と読むのだそうである。
-------------------
信州、南佐久の相木村で
毎年三月三日に行われる
年中行事である。

その起源はいつ頃まで遡るのか
知る由もないが、かなり古くから
民間伝承の一環として継続されてきたのであろう。

「家難祓」は流し雛の一形態である。
のちの雛祭りの元になったといわれる行事で
「雛流し」とも言われている。

祓い人形と同様に身の穢れを水に流して
清める意味の民俗事例として、
現在も各地で行われている。
なかでも
「ひな祭り」発祥の地とされる和歌山県の淡島神社、
鳥取や島根、山形の流しび雛が有名で
いずれも「海」と関わりを持っているのが
興味深い。

反面、海とは全く縁もゆかりもない
山村の北相木村にこうした行事が
長く根付いていることは注目に値する。

さて、雛祭りの由来には
「三つの背景」がある。

先ず一つ目は
奈良時代から平安期にかけて
当時の貴族が行った三月三日の
曲水の宴である。

二つ目は
貴族の幼女たちの雛遊びが挙げられる。

そして三つ目として
祓いの呪具としての人形である。

各詳細に関しては省くが
元々、雛祭りに登場する雛人形は
若い娘の厄災や穢れを雛人形に移して
三月三日に流すものであった。

それ故、三月三日を過ぎて
飾ったままにして置くのは
穢れを移し取った人形を流さないままに
して置くことに等しい訳である。

皆さんのお宅では、もう
「しまわれ」ましたか。

相続・告訴告発・離婚・内容証明
会社設立・在留資格・成年後見

行政書士 青木法務事務所HP
http://www.aoki-houmu.com/



最新の画像もっと見る