小野不由美「屍鬼」

図書館だいすきー
最近は桐野夏生を端から借りてます。分厚いのがお好み。

ってなことで、分厚い本を求めて借りた本。
余裕こいて上下巻２冊借りていったら思いのほか大変で貸し出し期間中に読み終わらず、
１冊延長してから２冊目は返却して順番で借りてなんとか２冊読破しました。
文庫だと５巻だったかそのくらいあるんですね。

なんの予備知識もなく、ただ小野不由美好きだからという理由で読み始めて
てっきり普通のミステリだと思って読み進めてたので、途中からホラーだと気付いたときはモヤモヤ気分でいっぱいでした。
なんかトリックがあって、現実的な解決がなされる話なんだとばかり・・・

トリックどうこうの話ではなかったけど、ボリュームに恥じない素晴らしさ。
面白かった！さすが小野不由美！
冒頭からなかなか物語りは展開せずゆっくりと進んでいくのだけど
それこそ真綿でじわじわと首を絞められていくような窮屈な感覚に陥ります。
でも一度物語が動き出したら後は怒涛の勢いで展開していきます。
ここからは読むのも早くなる。
上巻より下巻の方が読み終わるのが俄然早かったです。
上巻の終わり頃からはもう下巻を借りてきたくて勢いよく読めました。

作者は人間の陰の部分を描くのが上手だなーと思います。
宮部みゆきもそうだけど、あのボリュームを飽きさせずに一気に読ませる筆力って相当だと思う。

スティーブン・キングの小説が元になっているそうで、そっちも読んでみたいな。


屍鬼も漫画化したことだし、これでついでにアニメ化にでもして
その勢いでどうか十二国記の続きを是非是非・・・！