Youth worker Support【未来を創る若者たちへ】

「はたらいて幸せになろう!」仕事は自分を成長させ、人を幸せにします。そんな仕事を楽しむための情報をお届けします。

シリーズ「知って得する就活法」その10〜仕事より社風〜

2017-05-20 | 仕事

「社風が合わないので辞めました」

「会社の雰囲気が肌に合わないので辞めました」

「社員間のしきたりや暗黙の了解が多すぎて、ついて行けません」

これは、入社1年以内に離職した方々の声の一部です。

4月も中盤を過ぎ、新入社員研修を終えた新人社員も、それぞれの現場で仕事に就いてる中、既にこの様な思いを抱いている人は必ずいます。
しかし、多くの人は時間が解決するので、一時的な迷いのように捉えている様です。

実は、入社したての若手社員に、最初に訪れるのが「社風の壁」です。
これから仕事を覚えて、一つ一つ自分のモノにして行く前に、必ず立ちはだかるのがこの壁です。
その乗り越え方はまた紹介するとして、今回は就活生のために、その社風を意識した活動をして欲しいという意味で、テーマを「仕事より社風」としました。

では、どのように社風を意識し、情報収集するのかというと、まずは先輩に聞くというのが一番早いと思いますが、出来れば多くの社会人に会うことの出来るイベントに積極的に参加することをお勧めします。
合同会社説明会のような就活イベントもその一つではありますが、各企業の人とじっくり話すことは難しいかも知れません。
それよりも、NPO団体などの地域活動団体が主催するイベントや、ボランティアの中にも社会人との接点を持てる機会はたくさんあります。
そういう場所で出会う社会人の多くは、自身の仕事以外の時間を使って活動しているので、様々な業界や職種の人たちともつながっています。
しかも、仕事から離れている時間に話を聞くことができるので、割と本音を言ってくれます。
そういう機会に、その人の職場の社風や風習などを聞き出すのが得策です。
肝心なのは、その人がどのように社風に馴染んだのか、そもそも意識などしていない人なのか、社風そのもを作って来たのかなど、社風との付き合い方を聞き出す事です。
そして、会社訪問や選考時にも、担当する社員の方から、その会社の雰囲気を感じ取る事もできます。

社風の壁は意外に高いと、私はあえて言っておきます。
しかしそれは、自分に合った社風の会社を選ぶようにという訳ではありません。
むしろ、その逆です。

そもそも、洋服を選ぶように自分に合う社風の会社など、そうそう出会えるものではありません。ましてや、やる前に既に自分に向いている仕事などありません。
大切なのは、自分からその社風、その仕事に合わせてゆく事です。
だからこそ、多くの社会人に出会い、様々な社風があることを知って欲しいと思っています。


シリーズ「知って得する就活法」その9〜落ちても大丈夫〜

2017-05-20 | 仕事

今回のテーマは「落ちても大丈夫」です。
はっきり言って、精神論です。

何だか不吉な言葉ですが、就活は選考に落ちてこそ得るものがある活動だからです。

そもそも、大部分の就活生が応募する全ての企業に受かることなどないと知っているはずなのに、なぜか落ちた事を恥やしくじりの様に捉える人が多い様です。
確かに、学内には毎年全てに受かる人が数人いますが、そういう人を見て悔やんでいるなら、なおさら要注意です。

落ちることも就活の醍醐味だと、私は思います。
たとえそれが第1志望であっても、この会社にはご縁がなかったと思えるくらいに、真剣に挑み悔いのない就活をして欲しいと願っています。
勿論、悔しさや情けなさを口にしたり、自分を責めることは山程あるでしょう。
しかし、そういう経験こそ、社会に出てから役に立ちます。

社会に出ると、鋼鉄の様な硬いメンタルを持つ人間は意外に役に立ちません。
一度ポキンと折れてしまうと、修復に時間もお金も人の手も掛かります。
それよりも、スポンジのようなメンタルを持つ人間の方がよっぽど強いと私は知っています。

水を吸い込む様に何事も吸収し、絞られたら水を出す様に、求めに応じて自身の能力を発揮し、時には食器の汚れを落とすが如く、人の愚痴も受け止め、人を輝かせるために自身を生かす。
さらには、大きな存在感はないものの、無ければ困まる。
そういう人間の方が世の中を強く楽しく渡って行けると私は思うのです。

スポンジの様にという例えがピンと来ないなら、柔軟で許容力のある人という感じです。
そういう人は、上手く行かない事を何度も何度も経験しながら、それでも前を向いて笑顔の絶えない人です。

だから、就活は落ちても大丈夫なんです。
それだけ許容力が付いたと思えばいいんです。

内定の数より、落ちた数の方が後で効いてくるんです。
その方が「分かってくれる先輩」になるんですよ。
恐れずに真剣に挑戦して下さい。


シリーズ「知って得する就活法」その8 〜焦りの罠に注意せよ〜

2017-05-20 | 仕事

 知って得する就活法、今回のテーマは「焦りの罠に注意せよ」です。
 なんだか物騒な話だとお思いでしょうが、新年度がスタートし、卒業年度の学生はいよいよ就活モードがマックスに達するこの時期にこそ、一番注意すべきなのが、焦りです。

 私たちは、何事も「素早くスマートに、問題なく事を運びたい」という願望を、無意識に持っています。
 ましてや、それが初めての経験で先が見えないという不安も重なると、より一層「早め早め」という気持ちになるのは想像し易いと思います。
 就活も同じで、スケジュール帳にビッシリ予定を入れ込む人が多いのも、そういう意識が働いていると私は思っています。
 確かに、計画的に効率よく事を運ぶ能力は大変重要なので、それを身に付けることが出来る就活という経験は、ある意味ではトレーニングの側面もあると言えます。
 しかし、行き過ぎると目的と手段が逆転することも知っておきましょう。

 私は、自分を活かせると思う仕事を手に入れる事が就活の「目的」で、その為に自己分析をしたり、添削を受けたり、多くの会社を訪問したり、面接の練習をしたりと、ありとあらゆる準備や下調べという「手段」を講じます。
 それが、気が付けば手段の方を優先していて、準備や下調べこそが就活の目的の様になってしまう人が大勢います。
 これこそ、「焦りの罠」です。
 一旦、焦りの罠に陥ってしまうと、本命企業のES提出期限が迫っているのに、第5希望の面接に行ったり、本命企業の面接の前日に、昨日見つけた企業の説明会の予定を入れてみたりと、本命にかける時間さえ削ってしまい、結局準備不足で不調に終わるというケースも少なくないのです。しかも困ったことに、そういう経験をしながらもしっかり内定を取る同級生がいるので、罠にはまっている事に余計に気付き難いことも事実です。

 私も、前職ではそういう学生に何人も遭遇しては、スケジュール帳の整理から一緒に考え直して本命への集中度を高める支援をして来ましたが、この焦りの罠は意外に抜け出せないので、既に予定でギッシリの人は要注意です。
 出来るだけ早く、大学の就職課やハローワークに行き、然るべき相談を受けて欲しいと思います。
 しかし、そういう窓口に行っても「もっと応募しなくちゃ駄目よ!」などと言う人にも要注意です。
 就活を、単に数の勝負などと考える人も多い様ですが、それでは有意義な就活にならないと私は思います。
 就活は、それぞれ自分に合ったやり方やペースがあります。それを理解し汲み取ってくれる相談者に出会うことも、有意義な就活の重要な要素なので、いろんな支援者に相談に行くのもお勧めです。
 焦りの罠にはまらず、周囲に振り回されず、自分の進むべき道をしっかり見出して欲しいと思います。


シリーズ「知って得する就活法」その7〜内定の向こう側〜

2017-05-20 | 仕事

知って得する就活法、今回のテーマは「内定の向こう側」ですが、結論から言うと、内定獲得は悩みの種にもなるというお話です。

毎年の事ですが、どの大学にも内定獲得数が多いことを、勲章のように扱う雰囲気があり、それが大手有名企業であればある程、内定ホルダーは優れた者として周囲から脚光を浴びるのです。

確かに優れていると私も思います。

いち早く内定をもらって、とりあえず安心したい。と考えている学生は多いと思いますが、今回は私がハローワークで経験したケースの中で、あえて内定を多く獲得した学生の動向や、就職後のエピソードを3つ紹介します。

ケース1:内定なんか取らなきゃよかった。

10月1日に内定式を控えた9月下旬に、2か所の内定を持ったままどちらにするか選べずに途方に暮れて相談に来た学生のケース。

6月上旬に2か所の内定を得て、本命の公務員が8月の最終選考なので、もし本命がダメだったことを想定して何故かどちらにも内定承諾書を送ってしまった。結局本命には落ちてしまったが、来年再チャレンジしたいという気持ちもあり、1年見送って公務員に注力するか、内定先のどちらかにするか考えて家族にも相談したが、「自分で決めなさい」と言われ、ますます分からなくなって悩んでいたら内定式の招待状が届き、ほとんどパニック状態で相談に来た女性。

結局、公務員を目指すことにして、もともと勢いで応募した会社を直ぐにお断りして、もう片方の会社には気か引けると言って内定式には出席したものの年末にお断りました。

人事の人がとても良い方で断り難いと思って年末にまってしまったとのことでした。

その彼女が年末に言ったのが「内定なんか取らなきゃよかった。」です。

翌年、見事に公務員に合格しました。

ケース2:私は内定を5つももらったのよ!

大手量販店に入社するも、先輩からきつく当たられたり、パートのおばさまには子供扱いされたりで、半年後には辞めたいと思ったケース。

入社早々から、厳しい研修がスタートして自己嫌悪の毎日だった。その最中いつも「わしは内定を5つももらったのよ!ふざけんな!!」という気分になって、いらいらしていた。その後も失敗して叱られる度に、同じ言葉を心で叫んでいた。

結局は、合わないところを選んだ自分の責任だと分かっていても、あんなに頑張って就活したのに・・・という悔しい気持ちを抱えたまま相談に来た女性。

彼女は、変なプライドがまとわり付いて、向上心を奪われていたことに気付けなかったのです。

内定を5つも取るのは確かに凄いと思いましたが、それが逆に足枷になり、私は特別なのよという変なプライドとなっていたようです。

現に、職場では心底仲の良い関係は作れず、何事も知っているかのように振る舞っていたようです。

「内定を勲章のように思っているうちは、いつまで経っても成長できないよ。」と言ったら、彼女は泣き出しましたが、直ぐに理解してくれました。さすがに5つも内定をもらっただけあって、呑み込みが早いと感心しました。

ケース3:あっちの会社にすれば良かった。

広告業界を熱望していて、見事に2つの会社から内定を得たのは良いが、悩みに悩んだ末に決断した会社で思わぬ展開が待っていたケース。

地元が本社の中堅広告会社にするか、大手広告会社の福岡営業所勤務にするかで随分悩んだ末に、大手に行くと決めていよいよ入社式を迎えたと思いきや、数日後に電話があり「やっぱり地元の会社にすれば良かったと思うんですが、また応募できますか?」という相談をする男性。

状況を聞くと、大手企業だけあって研修と称して関東の印刷工場にしばらく出向との辞令が出ていたようで、話が違うと激怒するも、内定式の時に説明したはずだが・・・との返答に何も言えず、しかしこのまま研修に行くのは嫌だと思い、今なら間に合うと思って連絡したとのことでした。

翌週には関東に旅経つ彼に、私は「悩んで出した答えが出向だなんて思わずに、研修を終えてからもう一度考えてみたらどうですか。」と言ってすぐに電話を切りました。

結局彼はまだ、大手広告会社にいるようです。

このようなケースがまだまだたくさんありあす。

私は、内定がかえって悩みの種になる学生や新社会人と出会う度に、内定って厄介だなぁ~と考えてしまいます。

多くの内定を獲ることにそれほど価値があるのか?

身体は一つなのに、いくつも欲しがるのが人間の嵯峨ってやつなのか、それとも周囲の大人がけしかけた幻想なのか、よく分からないのが本音ですが、これからも就職支援を頑張ろうと思います。


シリーズ「知って得する就活法」その6:面接のウラ技

2017-05-20 | 仕事

今回は面接の”ウラ技”に関する情報です。

多くの人は、面接に臨む前に、いかに丁寧な挨拶をして、どんな質問に対してもスキのない答えが言えるように、お辞儀や質疑応答練習を繰り返します。
勿論それは大切な事に違いありません。

しかし、面接にはとっておきのウラ技があるのです。
それは、相手(面接官)に興味を持って、穴が開くほど観ることです。

面接は、特殊な対話だと私は思います。それは、面接官からの質問の方が圧倒的に多いからです。
つまり、相手の質問をよく聞いて、何を聞きたいのかを瞬時に考え、相手の意図に的確に答えることが要求されます。
面接官というのは、短い時間で応募者の回答を聞き、その内容を理解し、判断をするという、大変骨の折れる仕事です。
だからこそ、応募者をしっかり観ています。動作だけでなく、話し声の大きさや表情、目の動きなど、具に観ています。
しっかり観て、応募者の中から「一緒に働きたい」と思える人はいないか、期待を込めて探し出そうとしています。

だからこそ、貴方も面接官をしっかり観ることが大切です。
相手に興味を持つと良いというのは、質問を単なる言葉ではなく”その意図”を聴き取ることに通じるからです。
相手をよく観て、その意図を察知する能力を身に付けることは、その後職場で出会う先輩や同僚たちとの会話にも役に立ちます。

面接官だけでなく、いかに相手と良い関係構築ができるのかを特訓するメニューですが、そのゴールは「話しながら記憶する技」を身に付ける事で、その第一歩が「相手を観る」という練習です。

面接練習を、単なる内定獲得を目標にするのは大変もったいない事だと、私は思います。
どうせやるなら、内定のような”通過点”ではなく、その後永く続く仕事に生かせる技を磨く時間にしてはどうでしょうか?