レッド・ドラゴン
あらすじ 殺人鬼ハンニバル・レクター博士を命懸けで
逮捕したものの、精根尽き果ててFBIを退職した
ウィル・グレアムに、かつての上司ジャック・
クロフォードは、新たな連続殺人事件の捜査への
協力を求める。
懇願に負けて承諾したグレアムは、現場の
アトランタへ飛ぶ。
さらにボルティモア州立病院精神科へ飛び、
事件についての意見を求めるためレクター博士と
対面する。
【出演】
アンソニー・ホプキンス、エドワード・ノートン
レイフ・ファインズ、ハーヴェイ・カイテル
エミリー・ワトソン、メアリー・ルイーズ・パーカー
フィリップ・シーモア・ホフマン
アンソニー・ヒールド、ケン・ラング
フランキー・フェイゾン
感想 ※ネタバレ注意殺人鬼と元FBI捜査官の駆け引きを描くサイコ・
スリラー。
トマス・ハリスの人気小説レクター3部作の第1章を
映画化した「羊たちの沈黙」「ハンニバル」に
続くシリーズ第3作。
「人食い」ハンニバルこと殺人鬼の精神科医ハンニバル
・レクター博士を逮捕したFBIアカデミー教官のウィル
・グレアムは、世間を騒がせている一家惨殺事件の
犯人を捜し求めていた。
事件の全体図を把握しかねているグレアムは、なんとしても
犯人を捕まえる為に、ハンニバルの収監されている
療養施設へと赴く。
ハンニバル・レクターとは、異常殺人鬼でありながら
極めて高い知能を持ち、檻の中で料理や専門分野の
書物を読み、科学雑誌にめざましい論文を執筆していた。
レクター博士のもとには、各地から彼を崇拝する様々な
人物からの手紙が届くようになっていた。
今回の「レッド・ドラゴン」の殺人鬼は、自分の持つ
障害への劣等感や厳格な祖母へのトラウマに悩まされていた。
殺人鬼がウィリアム・ブレイクのヨハネ黙示録の情景に
基づいて描いた水彩画『大いなる赤き竜と日をまとう女』
に魅せられてしまい「赤き竜」レッド・ドラゴンを
自分と同一視し、いつかは自分も竜になるのだと信じて
凶悪犯罪を重ねていくようになる。
グレアムはハンニバルから殺人鬼のヒントを得て犯人を
追い求める。
このスタンスは、「羊たちの沈黙」のクラリス捜査官と
同じである。
しかし、ハンニバルはひそかにその殺人鬼と「文通」を
していた。
あまりにも「羊たちの沈黙」の評価が高かったために、
続編の「ハンニバル」があまり評価されなかった。
この「レッド・ドラゴン」はその「羊たちの沈黙」と
同じくらいに評価が高く。
「ハンニバル」では、クラリスとハンニバルの関係が
どうなったかで話が進み、どうしてもサスペンス要素に
かけたのが、あまり評価されなかった原因かもしれません。
しかしこの「レッド・ドラゴン」では刑事グレアムと
レクター博士の頭脳戦が見られ、サスペンス要素もあり
十分に楽しめる作品になっています。
【評価】
(４点/５点満点中)
