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僕のピアノ コンチェルト

2008-12-13 | 洋画(な・は)
 


  あらすじ 
別世界から来たような天才児、ヴィトス。初めて買った
おもちゃのピアノで「ハッピー・バースデー」を弾きこなし、
幼稚園で地球温暖化について語り、お遊戯そっちのけで
辞書を読みふける。IQは高すぎて計測不能だった。
そんなヴィトスに両親は輝かしい未来を夢見ていた。
ヴィトスに高い教育を受けさせるために仕事を始めた母に
代わり、ベビーシッターのイザベルが雇われた。
嫌がるヴィトスだが、やがてイザベルに恋するように。

【出演】
テオ・ゲオルギュー
ブルーノ・ガンツ
ファブリツィオ・ボルサーニ
ジュリカ・ジェンキンス
ウルス・ユッカ




  感想  ※ネタバレ注意

まるでモーツアルトのような天才少年ヴィトス。
神童として親、周りの大人の大きな期待を一身に受ける
、天才少年の早熟な恋と苦悩を描いた物語。

フレディ・M・ムーラー監督の子供時代でもあるそう。
このヴィトスを演じたテオ・ゲオルギュー本人は9歳にして
天才と言われるまさに現代の神童そのもの!
ピアニストと呼ばれ、ヨーロッパ各国で演奏をしているらしく
映画のラストで観られるオーケストラをバックにした演奏も
本人の実演というから驚きです。まさに神童。



ヴィトスという神童が生まれた事により、周囲が期待する
あまり教育熱が加速する母の思いはわからないでもない。
なんせ、このヴィトスの神童っぷりといったら、音楽だけで
なくIQは計測不能で飛び級で高校に通い、株式相場を裏で
操るくらいの凄腕なのだから…

「いつまで閉じこもるの!?」「・・・大人になるまで・・」


しかしそれが災いして、親の期待が過剰なために彼は「普通」
の人間に憧れてしまい、大好きなおじいちゃんの一言を
きっかけにある行動を起こします。

「他の人になりたい、もっと普通の人になりたい」



この映画で良いなぁ~って思えるのは、『ヒトラー ~最期の
12日間~』でヒトラー役を演じた名優ブルーノ・ガンツが演じる
祖父役が良いです☆
孫にとって最高のおじいちゃん像になってます!

それに加え大人でさえ全員騙してしまうヴィトスの神童っぷりが
また爽快!子供の口から数々の名言も飛び出します。
「お金に働いてもらった」やイザベルとの食事のシーンなんて
普通少年の口から出るような言葉じゃないけど、逆にヴィトス
らしくて、実際にいたら憎たらしいのでしょうが、何か憎めない
かわいらしい。
そんな神童少年と風変わりなおじいちゃんコンビが最高。

最後の二人のやりとりも良かった☆
そしておじいちゃんから、ヴィトスにヴィトスの両親に向けて
手紙が渡ります。そこからのヴィトスの行動は見物でした。

心は子供のままのヴィトスが、イザベルへの恋心や祖父との
暮らしから成長し、ひとつひとつ大人に近づいていき
天才として生まれた自分を偽らない生活へと向き合っていく…
映画の中で使われる音楽も良いものばかりで、演じた役者さんも
良かった☆
ラストのオーケストラのシーンは本当にすごいですし、この映画
の最後はやっぱりハッピーエンドでなくてはと思いました。
ヴィトスならその後、イザベルともうまくやってしまいそうな
感じがしますしね。


【評価】
 (4.5点/5点満点中)

 僕のピアノ コンチェルト HP