2021.12.21
田辺~滝尻までのルートは2つあり、この塩見峠ルートは後に作られたもの。
比較的安全に通ることができる山越えであり、一時はメインルートとなった時期もあったという。
今回は時間の都合上、珠簾神社~塩見峠までを往復した。
珠簾神社。
大きなクスノキが御神木であり、存在感抜群である。
しばらくは民家の間を走る舗装路を歩く。
長尾坂への分岐標識をその通り進んで行くと、みかん畑の横を長尾坂に向かい登っていく。
すでに石畳の道となり、長尾坂に入ると土道に変化した。
この道は竹が多い印象である。
途中には石仏が残されており、10分ほどの短い長尾坂であるが舗装路を歩くより断然気持ちいい。
舗装路に合流すると水吞峠まで登りが続き、道端には梅林が見える。
道幅は普通車であれば少し厳しい車幅であり、花見時期に混雑すれば離合不可なので苦労するのではないだろうか。
ひるね茶屋辺りまで来ると、眼下の眺望がよく、梅が咲いていれば申し分ないだろう。
茶屋は紅葉時期には銀杏がキレイなようだが、すでに散ってしまっていた。
そして茶屋自体は営業しているのかどうか分からなかったが、外のベンチで昼食とした。
この付近で民家はなくなり、これ以降は林道になるが途中で未舗装の道となり、落石もあるため林業関係者以外は走行しないだろう。
お滝さんの案内板を通り過ぎると、楽しみにしていた「捻木の杉」に着いた。
ここも眺望がよいところで、更に巨木な杉付きの本ルート一押しの場所であった。
しばらく歩くと、林道と別の方向から登ってくる舗装路と合流。
この舗装路はおそらく山頂に設置されている電波塔への道と思われるが、途中で柵により通行禁止となっていた。
以降、塩見峠まで山道が続くが、
https://www.tb-kumano.jp/kumano-kodo/nakahechi/shiomi-toge/ のサイトでは、
【通行止めのおしらせ(2021年5月28日現在)】
※2021年5月の大雨の影響により、「捻木の杉~潮見峠」区間にて一部崩土のため通行止めとなっています。
と表記されているが、現状は塩見峠直前に崩落したような場所が確認できたが、すでに通行可能となっており
これは古い情報となっているようだ。
塩見峠は休憩場所とトイレが完備され、広い空間となっていることから気持ちよく過ごせる場所であった。
また、ここでスタンプを押せる。
あとは、滝尻付近まで下るだけだが、バスの時間待ちもあるので、そのまま来た道を引き返した。
なお、休憩場所に貼ってあった地図を見て初めて知ったが、この先、覗橋に向かう熊野古道ルートと、清姫の墓を経由する峰ルートに分岐された道があり、
最終的にはR311の熊野古道館付近にたどり付けるようだ。
滝尻まで、古道ルートは7km、峰ルートは3.5kmと書いてあった。
中辺路ルートのなかで本ルートを後回しにしていたのは舗装路を歩く時間が多そうであったという理由が大きいが、
実際に歩いてみると、意外と山中の静かな歩きを堪能できたため、4時間30分ほどの行程であったが予想以上に
満足できた。
ただ、道中のピンクテープを過剰に付けすぎているのは気になる。
ちなみにトイレは、塩見峠、長尾坂の近く、あとは確認していないが「ひるね茶屋」にもあると思うので、まずは安心だろう。