松静自然 -太極拳導引が教えてくれるもの-

松静自然とは落ち着いた精神情緒とリラックスした身体の状態をいい、太極拳導引の基本要求でもあります。これがまた奥深く…

母の三回忌法要

2018-02-05 | 心韻-こころの逸話(エピソード)-
先日、母の三回忌法要を行いました。
もう2年になるのですね。

うちの場合、母の一周忌を終えて間もなく
父が後を追うようにして亡くなったので、
この一年は更に慌ただしく過ぎた感が強くて。



法要後、導師様よりお話がありました。

三回忌を迎えたことで
いままでの死者を悼み弔う暮らしから
自分の暮らしを取り戻していく、
そんな頃合いになったのだと。
これからは祥月命日やお彼岸、お盆といった
節目には故人を偲んで供養しつつ
日々自分らしく暮らしてゆくことが大切と。

そろそろ哀しみも癒える頃、
少しずつ自分のペースを取り戻していくことも
供養なのです、と理解しました。

穏やかにお話される導師様のことばが
心に沁みます。


家族の死というのは
やはり大きな出来事だなと思います。

家族を失った喪失感を抱えたままで
幾多の公的手続きに動き回る日々。
存在証明を抹消する手続きを終える度に
亡き人は記憶の中だけの存在になっていく。
当然のことなのですが、
そういう当たり前のことひとつひとつに
いちいち傷つくというか…。
せつない気持ちになるのですよ。

頭ではわかってるのに
こころが現実についていけないでいる
なんでしょうね、この感じ。



だから「喪中」があるんですよね。
これは文化だと思います。
文化は智恵です。


導師様がお話しくださる内容は
法要にそったものです。
だから心にしみるのです。
命を生死をみつめ続けてきた文化。
慈悲の文化。
生きてきた時間を重ねてつなげていくと
わかってくることって、たしかにあるのかも。

こういうの、きらいじゃないです。
むしろ好きな方かもしれません