Yumi @ Sudan

北アフリカの国、スーダンでの生活日記

生かされて生きる

2006-11-06 | everyday
 いつもは元気な私が、1週間も寝込むとみんな心配してくれた。
ただの食あたりだから、そっとしてて欲しいって言っても、色々な荒療法を試しに家まできてくれた。
毎日の私の様子は、井戸端会議でみんなに知れ渡り、情報は常にアップデートされてた。
「今日は熱が下がったって」
「ちょっと食べたら、おなか下ったって」
「今度は胃痛だって」
「肌もあれてたわ」
こういうのに慣れてないわたしは、どうしていいか分らずに、電話が鳴っても出なかったり、玄関のベルが鳴っても寝たふりしたりしてた。


昨日あたりから、体がちゃんと元気になった。
そしたら、彼らの優しさをないがしろにしてた自分に気づいて、ちゃんとお礼をいいに行かなくちゃって思った。
朝電話して、「もう元気になったから、今日のコーヒーの会には参加するね」って伝えた。

いつもの花町。いつもの路地裏。お日様が傾き始めるこの時間。
コーヒー当番のお家に着いたら、いつもよりたくさんの人がいる。
しかも今日は女性だけじゃなくて、男性も。それから、羊が一匹。

「ゆみー、治ってよかったね」
「外国で病気になって心細かったでしょう」
「今日は快気祝いで、羊だよ!」

私のために、羊がいっぴき。
あっという間に絞められて、目の前で血を流して倒れた。

炭火で焼いた羊のお肉を食べてたら、ぽろぽろ涙が出た。
私はこうして、みんなの心に、今日の羊や、その他のたくさんの生命に、生かされて生きてるんだなって思った。
心に体に力があふれた。
もっと生きることに一生懸命でいなくちゃダメだ。





コメント (4)
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