詩歌探究社 蓮 (SHIIKATANKYUSYA HASU)

詩歌探究社「蓮」は短歌を中心とした文学を探究してゆきます。

「さて、」第5号

2019-04-25 11:57:24 | 短歌情報



天草季紅さんから「さて、第5号」が届いた。
メンバーは
小玉隆、崔龍源、丹治久惠、原田千万、日向邦夫、天草季紅。
短歌作品と文章がバランスよく配列された
ザ・同人誌という雰囲気を持つ。が
どこにも同人誌とはうたってないようなので
決めつけは禁物である。
崔龍源の連載「成木物語」なる一文はかつて成木街道を
よくよくクルマで走ったので興味を持って読んでいる。
崔さんはあの辺りにお住まいらしい。

短歌を一首ずつ紹介する。

かすかなる詞は愛(やさ)し見えるやうな聞こえるやうな やうでしかなく(丹治久惠)
感傷といふほかはなし火をつけし折り鶴は鶴の形たもちて(原田千万)
針刺しに針は尖りつつすはすはと神無き月の月かげをすふ(小玉隆)
平凡の凡を重ねる ゆく川の低きに流れ日また昇るごと (日向邦夫)
波のピアノ妻は素足にて弾きおりぬ原始の青いあおい海見ゆ (崔龍源)
日をあびて日のなか消えてゐるやうなしづけさにをり放心の鳥 (天草季紅)

特に原田千万さんの作品世界に私は溺れる。
みなさん凄いうたをつくる。




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