新型肺炎感染防止のためのさまざまな「自粛」で、三月から「日常」が失われています。
「生きがいは日常の中にある」
日めくりカレンダーに書いてあったことばです。
となると、「自分の日常とは何か」ということになります。
近頃報じられている「パチンコ店の営業」自粛問題。
なんで客が集まるんだ、とテレビでは言ってますが、
パチンコ店の客にとっては、「パチンコを打つ」ことが日常なのです。パチンコ店の客はほぼ全員、依存症(中毒)なのです。
おらほも一時期、依存症だったことがあるのでよくわかります。パチンコ店のお客やテレビタレント評論家は娯楽だと言っていますが、娯楽などではありません。タバコと同じ中毒です。
十数年前ですが、とある碁会所に行ったときのこと、昼過ぎだったので小さなラーメン屋に入りました。
そこに居合わせた一人の客が店主とパチンコの話をしながらラーメンとチャーハンを食べていました。
その客が帰ってから、「・・・よく来るんですか。」と聞くと、
ラーメン店主「・・・可哀そうですよ、毎日パチンコに金をとられて。」と言ってましたね。・・・
われに返って、「おらほの日常」を考えると、いろいろなことに手を出しすぎて「忙しい」。時間がないわけはないのですが、「日常の柱が決まっていない」ということです。
近頃お気に入りの一句
町並も木々はむさし野鳥雲に 皆吉爽雨
ひと昔前の東京郊外の小さな町でしょうか。
地下街の列柱五月来たりけり 奥坂まや
地下街の列柱、新宿駅西口の地下連絡通路ですね。いろいろな高層ビルに通じています。通路の広さと高さ。コンクリートの四角い巨大な柱の列、ひっきりなしに行きかう人の多さ。
駅頭は彷徨うところ半夏雨 高野ムツオ
知らない駅に降り立つとこんな感じですね。
「半夏雨」は「半夏生、7月2日ごろの雨、降れば大雨が続くとされている。」角川歳時記。
近詠
閉じられしスモールワールド夏隣
閉園中スモールワールド子どもの日