6者協議に思う

2007-02-09 18:01:33 | 時事
北京で再開した北朝鮮の核問題をめぐる6者協議で、
議長国の中国は、北朝鮮が2カ月以内に寧辺の核関連施設の稼働を停止し、
国際原子力機関(IAEA)の査察官を復帰させる一方、
関係国が経済・エネルギー支援を北朝鮮に提供することなどを盛り込んだ合意文書素案を関係国に示したそうだ。


これはちょっと反論を覚悟で述べるのだが、
私は6者協議において日本が余りに強硬に拉致問題解決を叫ぶ事は反対である。

拉致問題は日本にとっては避けては通れない重要課題である事は間違いないのであるが、
これはあくまで日朝2国間の問題であり、6者協議の最重要課題は北朝鮮の核問題なのである。

ですから北朝鮮が寧辺の核関連施設の稼働を停止するのであれば、
日本は当面の核の脅威を回避した事になり、これは一応歓迎すべき事であると言わなければならない。

であるから、拉致問題は国際社会に訴え続けていかなければならないのは当然としても、
仮に5カ国が中国の素案に合意した場合、
日本は業腹ではあるけれども合意書にサインする事になるであろうし、
又それに準じ一旦は最低限での経済制裁解除をする事になるだろう。


日本の国民が納得できないのは重々理解します。
しかしながら、ココは兎にも角にも5カ国と歩調を合わせ北朝鮮の核の放棄まで持ち込む事です。

北朝鮮は核廃棄には応じないでしょうから、
それに対しては6者協議で『停止だけでは不十分だ』と強く主張すれば良く、
あくまで日本は『拉致』もあるが第一義的には『北の核』に対して強硬なのである、
という立場を強く示すべきであると思う。

であれば、他の4者もこれに対してあからさまな反対を述べる理由は無いはずである。

そして、北朝鮮に核さえ無くなれば、、、、その後事あるごとに拉致を持ち出して再び経済制裁をすればよく、
妙な話だが『拉致』をずっとカードに使えば良いではないか。


と、まぁ、私はこう思うのであるが、
7日、NHKの解説委員主幹および「ニュースウオッチ9」のニュースキャスターである柳澤秀夫が
東京の米国大使館でクリストファー・ヒル国務次官補に次のような質問をしている。

『私の友人の中国人外交官は日本政府の態度に不満を持っていて、
 日本政府が拉致問題にこだわっていることに不満です。
 彼らはいつも6者会合の進展にとって拉致問題は障害であると文句を言っており、
 日本と他の国の間に、この問題でギャップがあります。
 日本政府に、この点について、貴方は説得できますか?』


これに対し、ヒル国務次官補は

『貴方の友人の外交官が中国外交部の誰なのか知りませんが、
 私の話している中国外交部は、この日本にとって大きな問題を理解しています。
 日本政府がこの問題を無視できない事を理解しています。
 中国はこの問題を現実的な観点で解決しようとしていて、実際それは問題なわけです。
 我々は何が出来るのかを今後知る事になるでしょう』
と苦しい答弁をしている。


こういうのを聞くと本当に腹が立つねぇ。

中国の気分を代弁して米国に「日本を説得できるか?」などとよく言えるものだ。

拉致問題が6者協議で歓迎されていないのは日本人は皆知っているんだ!
あんた、それでも日本人かね?

日本人が内臓が腐るような我慢を強いられようとしているという事が解からんのだろうか?!



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