己への反論

2007-02-10 12:32:52 | 時事
昨日私は6者協議について『拉致問題を持ち出すべきでない』と書いた。

今朝は、この己のエントリーに対し反論を述べる。

と言うのは、昨日自分自身が書いた事にどうも釈然としないものが在り、
もうひとりの自分が、昨晩私を
『お前は本当にそれでいいのかと?!』
と厳しく叱責してきて、どうも寝付きが悪かったからである。


これは早稲田大学重村教授の説を参考にしたものだが、

まず、日本ではマスコミの報道などにより、
6者会議に拉致問題を持ち出し他の4カ国と足並みを揃えないと
国際社会から孤立するかのように思われているが、そうではない。

北朝鮮への援助と言うが、
例えば金の問題では、米国が搬出すると言っても実際には米の議会がこれを承認するとは思えず、
重油にしても、中国、ロシアはこれを提供するが如く言っているが、
この代金を負担するとは両国とも明言しておらず、
日本の援助抜きで出来ることはせいぜい韓国の食糧支援程度であり、
6カ国協議は日本を抜きにして進展することは有り得ないのである。

4カ国は何とか日本を説得しようとするであろうが、
ここで日本が『じゃぁ拉致問題はイイです』などと言おうものなら、
国際社会は日本の「拉致に対する怒り」というのはその程度なのか?とむしろ日本を侮ることとなる。

その意味においても現在の『拉致解決なくして経済援助はありえない』という日本政府の姿勢は間違っておらず、
むしろ日本は『拉致問題解決』を声を大にして主張し、
拉致抜きでの援助などは『日本の国民が納得しない』と突っぱねるべきである。

また、米朝の歩み寄りに関しても、
確かに米国の事情(中東問題、議会の民主党による圧力)も有るが、
方や北朝鮮の現状を見るに、北の困窮が限界に近づいているからこその「北の歩み寄り」という側面が大きく、
ここは日本が『拉致』をカードに、安易な6者合意を拒絶することは無意味な事ではないのではないか。



、、、、とまぁこのように、もうひとりの私が反論してくるわけである。



正直言えば『私は揺れ動いている』。


国際問題にどの道が正しいなどということは無いのかも知れないが、
この『己の揺らぎ』は無論今でも続いており、
この複雑な国際問題を注視していく上での複眼であるとも思っている。


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