大東亜戦争と太平洋戦争

2007-02-08 19:05:47 | 時事
産経新聞のボツになった記事によると、

政府は6日の閣議で、
鈴木宗男衆院議員の質問主意書に対し、先の大戦に関する「太平洋戦争」という呼称について
「政府として定義して用いている用語ではない」とする答弁書を決定した。

一方で、「大東亜戦争」に関しては、昭和16年12月12日に閣議決定された呼称だと指摘し、
大東亜戦争と太平洋戦争とが同じものかは「答えることは困難」とした。

これについては連合国軍総司令部(GHQ)は占領期、大東亜戦争の呼称使用を禁止し、厳しく検閲して太平洋戦争を定着させていたのだそうだ。


記者によると、
大東亜戦争という用語は閣議で
「今次ノ対米英戦争及今後情勢ノ推移ニ伴ヒ生起スルコトアルヘキ戦争ハ支那事変ヲモ含メ大東亜戦争ト呼称ス」と決定され、
現在まで取り消されていない。
一方で、太平洋戦争とは、GHQが、占領期に米国製の歴史観を込めて日本に使うように強要した言葉であったらしい。

また、勝岡寛次氏の著書「抹殺された大東亜戦争」によると、
GHQはさまざまな用語や文章を検閲対象としたが、特に大東亜戦争については、徹底的に排除したそうだ。
この本は、GHQの検閲対象が多岐にわたることを例示しており、
例えば、東京裁判批判は当然として、16世紀以来の西洋による植民地支配への批判は「西洋冒涜」として掲載禁止
▽日本の封建制度に一定の評価を与えた文章は「国家主義的」として削除
▽アヘン戦争に対する研究論文は「英国批判」として削除、、など。

そしてGHQは報道機関に対し、自分たちが検閲を行っていることに言及することを禁じていたとある。

記者は最後に、

チェコ出身の作家、ミラン・クンデラが登場人物に語らせた
「一国の人々を抹殺するための最初の段階は、その記憶を失わせることである。
 その国民の図書、その文化、その歴史を消し去った上で、 
 誰かに新しい本を書かせ、新しい文化をつくらせて新しい歴史を発明させることだ」
という言葉を引用し、

『GHQは、まさにこの通りに実行したのだろうと思います。
 そして安倍首相が「戦後レジーム(体制)からの脱却」を主張しているのは、
 このGHQが日本社会や国民の意識を囲い込んだ「檻」から抜け出し、真の独立国になろうという思いからだと考えます。
 日教組やサヨクの人たちは、表面的には反米に見えても、
 実はこのGHQのつくった仮想空間から一歩も踏み出せないでいる人たちだと感じるのです。』
と結んでいる。


今回は産経新聞のある記者のボツになった記事が少々興味深かったので取り上げてみました。








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2 コメント

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Unknown (杉並の純一郎)
2007-02-08 23:35:03
始めまして!ご訪問とコメント戴きながらご返事が遅れ申し訳有りません。
産経がボツにしたという宗男氏の質問には興味が湧きますが、一体全体洞いうことが意図なんですかねー?
返信する
これからもよろしくお願いします (P@RAGAZZO)
2007-02-09 10:54:33
杉並の純一郎さん、ご来訪ありがとうございます。

鈴木宗男氏の質問の意図はちょっと量りかねますが、
『大東亜戦争』という語感の持つ、
まぁ、右翼的と言いますか復古的な一面を表出させたいと思ったのではないでしょうか。
宗男氏は、私は別に嫌いではないのですが、
今は自民からはじき出された形になっていて、
ちょっと意地悪をして見たのだと思います。

先日お邪魔したのは、imaさんという方のコメントがちょっと小憎たらしかったので横槍です(笑)
又時々は意見の交換をいたしましょう。
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