水俣保護責任遺棄事件

2007-04-05 12:33:14 | 社会
食事与えられずに知的障害の長男死亡 母親を逮捕 熊本
2007年04月05日 asahi.com

熊本県警水俣署は5日、知的障害がある長男(19)に約1カ月間食事を与えなかったとして、
母親で同県水俣市古城1丁目の旅館従業員、川崎小波容疑者(49)を保護責任者遺棄容疑で逮捕した。
長男は4日に死亡が確認され、餓死とみられる。

調べでは、川崎容疑者は3月上旬から今月4日にかけて、自活能力がなく、
食事を与えなければ餓死する恐れがあることを知りながら長男に食事を与えず、自宅に放置していた疑い。
大筋で容疑を認めているという。


民生委員らによると、川崎容疑者は温泉旅館に住み込みで働き、長男は自宅に1人で住んでいた。
ほとんど外出せず、川崎容疑者が2、3日に一度、弁当やカップめんなどを運んでいたという。
1年半ほど前に「長男が栄養失調のようだ」という情報が民生委員に寄せられ、
川崎容疑者に改善を求めたという。

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このニュースはちょっと暗澹たる思いにさせられた。

この19歳の障害のある息子を餓死させた母親を簡単に非難することは、私にはできない。



この49歳の母親は熊本県水俣の旅館で住み込みで働いていたという。
今ここに水俣の資料を持ち合わせないが、たまたま伊豆の資料があるので貼っておく。
http://www.qjinweb.com/kyujin_info.php?jobinfoID=9069



伊豆の旅館でこの給与で計算すると手取りは月に12,3万円。
ましてや、今なお水俣病の傷跡生々しい水俣の旅館の住み込みで、
彼女はいったいいくらの収入を得ていたというのか?

彼女は自分自身が生きていくだけで、もう、いっぱいいっぱいではなかったのだろうか?



薄幸な女が、このせちがらく厳しい世間を生きていくのに、
障害を抱えているとはいえ、たった一人の身内である息子が可愛くないなんて事があるのだろうか?

月にせいぜい12,3万の収入で、
自宅の家賃(持ち家かも知れないが)、電気、ガス、水道、交通費、自分と、身障者の息子、、、

、、、、、どうやって生活するというのか?


加えて、これから年々齢をとっていき、5年、10年後の
自分自身と息子の容易に想像できる姿。

どこに希望が見い出せるだろう?
息子はこれから生きていて幸せを感じる瞬間があるのだろうか?
そんな考えは間違ってる?、、、その通りだ。間違った考えだ。

でもね、、、正しい人生なんて、、、幸せな人生を歩んでいる人達にしか選択できない道だと思うよ。



確かにこの母親は息子の保護責任を放棄した、、いわゆる犯罪人なのだろう。

が、しかし、、誰が、、、、この哀れな女を非難できるのかね?



、、私には、、できない。











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