電信柱

2008-01-09 16:42:26 | 社会
もう、、20年以上も昔の話だ・・・

何が面白いのか、毎夜のように、会社から10分も歩けば迷い込む夜の街に出掛け、
晴れるはずも無い憂さを晴らしに、嘘に塗(まみ)れた女たちを騙すつもりで惑わされに、
時には明け方までも飲み続けていた頃、
私はいつも正体不明のまま車を運転して帰宅していた。



或る時は蛇行運転がパトカーに見咎められ、
呼気中のアルコール濃度検査の途中に『あ、、もうよかばい!』と、余りの高いアルコール濃度に驚かれて、
警官に測定続行を阻止されたほど酩酊していた事もある。



そのような日常の蒸し暑い8月、
いつものように大酔した私は、深夜2時頃、
行きつけのスナックから会社の駐車場までタクシーを使った後自分の車に乗った。

つまらぬ事で腹を立てていたその日、
自分でも何故あんな運転をしたのか今では悪夢のような感じなのだが、
私の運転はおそらく狂人のそれであり、狭い路地をバカな速度で走り抜けようとして車の横腹を【電信柱】に思い切りぶつけ、
修理屋から『買い直したほうが安く付くばい』(安い中古のアメ車であった事もあるのだが)と言われたほどの事故を起こした。




福岡の3児が亡くなった事故の判決が出たそうだ。
判決については賛否があろう。ここでは語らない。




私の事故の【電信柱】が人でなかったのは、私に罪が無かったからであろうか?

私はあの時おそらく静止して立っていられないほど酔っていた。

今ほど飲酒運転が厳しく言われなかった時代でもある。

刑罰もずいぶん甘かった頃であった。




飲酒運転は≪絶対に≫いけない!!!




しかし、それでも、、、

私は、ただ運が良かっただけなのではないか?





『おまえは懲役25年だ!』と、その目を見つめて、


あの男に、言い放つ事は、、、


私にはできない。








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