陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

書類の意味を考えてつくるようになれたら一人前

2021-06-04 | 仕事・雇用・会社・労働衛生

就職氷河期世代のへっぽこ業務日誌です。
こまめにデータ保存していなくて、メモ帳パッドは強制終了してしまい。がっくり来ています。
まあいいや。いや、よくないんだけど。

こうした会社員としての記録を残すのは。
10年前の企画編集職時代とは異なって、自分の仕事の至らなさをふりかえるためです。がむしゃらにやっていた若い頃とは違い、中年以降は時間が貴重。悩んでいる暇もなく、課題を抜き出し、改善につなげていかねばお荷物扱いされます。自分で言っていて悲しいな。

今回も例によって、自分の失敗談をさらします。

ある日、業締切りにまで間に合わずにサービス残業してしまったときのこと。
上司と二人きりになったので、疑問点をぶつけてみました。

この見積書の契約金額では、利益が薄くなるのではないのか、もっと高額設定にしてもいいのではないか。
すごく生意気な意見ですよね。私からすれば、利益とは、たんに売上高-材料費のみではありません。工業簿記の考えにもとづけば、ひとつの製品やサービスの利益には、その担当者のみならず、他の業務に係る事務員の給料や光熱費、備品の費用なども含まれてるのです。なのに、金額が多かろうが小さかろうが、書類作成の手間は同じ。いっそ額の大きい契約だけとってきて、小さな案件は他の小規模業者に譲ってもいいのではと、浅く考えていました。担当者が営業成績を伸ばしたい、仕事をしているふりをしたいがために、安請け合いしすぎて、無駄な見積をもらってきているように思えたからです。

上司曰く、たしかに薄利多売にはなってしまう。しかし、その仕事は利益は小さいが短時間で終わるので、効率が悪いわけではない。しかも小さな仕事を積み重ねて、はじめて得意先から大きな仕事をもらえるのだから、おろそかにしてはいけない。また、当社での多額の受注が複数はあるので、小さな案件があったとしても気にならない、という回答でした。

私がここで知ったのは、自分は表面的な、最終的な契約金額(見積段階なので確定ではないが)しか興味がなかったということです。
その見積書には担当がつけた内訳に詳細な利益配分が書かれてあったのですが、目が節穴の私は見落としています。他人が作った書類だから、自分には無関係な文字列や数字だからと、興味がなかったのです。とても恥ずかしいお話です。その会社の一員である限りは、知っておくべきことではありました。

そもそも、私はテンプレのある書類に入力しているのみで、自分で考えた企画書などを作成しているわけではありません。だから、仕事は簡単明瞭であるけれど、慣れてきたら自信がつくけれど、面白みがない。作業に慣れてきたら、その仕事の意味を考え抜くべきなのに、それをしてもいませんでした。他にも雑用が細々とあったからです。そして、こんな仕事さっさと片付けたいと思って、すぐに決済に回してじっくり眺めることもありませんでした。それを分析するのは、管理職だけで事務員が責任を負う必要はないはずだから、と。でも、その売り上げに係る数字は、自分が営業をかけた数字ではなくても、会社の経営上は死活問題です。気にならない方が、会社員としてはおかしい。

やっつけ作業の書類作成、ただの入力、データ編集ができたと思っているうちは仕事ができていない! 誰かが作った書類を回すときも、なぜそこに承認印が必要なのか、いつまでに、誰に出すのか、書かれた数字の意味も含めて適切に理解していこう。…というのが、今回の教訓でした。

(2020/09/06)

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